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2週目
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「アスカ、あの鬼の上になにか見えなかった?」
少し落ち着いてから、アスカに問う。
「属性は鬼だったけど、能力のところは文字化けしてて読めなかった」
アスカは申し訳なさそうに首を振りながら言った。
「ソウが居なくなっちゃったけど、俺たちだけでなにか出られないか探そうか」
「そうだね」
その後、どうすればいいか話し合った結果、一旦旅館内を全て見てみることとなった。
「確か、行ったことあるのが庭と温泉と食堂と卓球場だったよね」
館内マップを開き、行ったことのある場所を指さしながら言う。
「それ以外も結構あるんだね」
ナギが言った通り、それ以外にも様々な部屋があった。
「言ったことないのは、資料室と、売店と、足湯と、展示室?と、スタッフルーム。あ、小さい図書館みたいな場所もあるみたいだね」
「あとは、この自販機が沢山置かれている場所とか」
スタッフルームと入るのに許可がいる資料室にはすぐには行けないが、それを抜いてもこの時点でかなりの場所に行けると言うのがわかった。
「ん〜…売店と自販機の場所に行っても意味ない気がするし、図書館行く?」
「あの鬼に関する何かしらの記述が見つかるかもだし、行くか」
そうしてレイナたちは、図書館へと向かった。
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(無いな…)
図書館についてから手当たり次第に歴史に関係してそうな本を読んでいるが、あの鬼に関するものは全く見つからない。
(どれもこれも疫病関連の話ばっかり)
どの本を開いても、昔この地で流行った病のことばかり。それに加え、読めるには読めるがあまり見慣れない日本語に、レイナは少し疲れていた。
(ていうか、なんで日本語が読めるの?)
レイナは今まで日本語を見るどころか、読んだこともなかった。
(少し休むか)
レイナはそう思うと、図書館の出入口に向かう。
「レイナ〜どこ行くの?」
「息抜き」
「ずっる!僕も行く!」
図書館から出ようとするレイナを見つけ、アスカも着いてくることになった。
「どこ行く?」
「足湯とかいいんじゃない?」
「そんながっつり休憩するの?」
「うん」
2人は、こちらに気づいていないナギを置いて足湯に向かった。
「気持ち〜」
部屋から足をふくようのタオルを持ってきてから、足湯に入る。
足湯には木でできた屋根があり、座るところの前には手湯もあった。
「そういえばさ、」
「なに?」
「私ってここ来たことないじゃん、なんで日本語が読めるの?」
レイナは先程から疑問に感じていたことを聞いてみる。
「あぁ〜…僕にもわからん」
「700年生きてるのに?」
「人間の時はできなかったけど、ヒトになってからは当たり前にわかるようになったしね。ほんと、なんのためにあんなに語学を学ばされたのか… まぁ、そういうことだし、体の構造的に読めるんじゃない?」
「へ〜」
なんだかスッキリしなかったが、2人はそろそろまた図書館に戻ることにした。
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あの後、図書館に戻ると2人がいないことに気づいて鬼にやられたかと焦っていたナギに怒られながらも、図書館の歴史関連の本を読み漁ったが、収集は得られなかった。
「結局なにも分からなかったね」
「うん」
そう言いながら部屋に戻る廊下を歩いていると、今までは特に気にせずに通っていたものが目に入る。
それは、廊下の突き当たりの部屋だった。
「あれ、これって…」
そこに展示されているものを見て、3人は驚いたように顔を見合わせる。
「あの鬼じゃない!?」
「だよね!?」
「こんなに分かり安く展示されてたんだ」
展示室に展示されているのは、レイナ達を襲った鬼の絵が描かれている掛け軸、あの鬼が着ていた服と持っていた刀、鬼を殺した刀、鬼の顔を模した面だった。展示されているもの一つ一つに説明が書かれている。
物凄く分かり安く展示されているのを見て、ここまで何時間もかけて調べていた事が無駄に感じた。
「僕たち足湯から図書館に戻った時ここ通ったよね?」
「うん」
「なんで気づかなかったんだろ」
そう言いながら掛け軸の説明が書かれている札を見る。
書かれている内容を簡単にまとめると、昔この地で悪事を働き、当時建っていた城の城主である平塚霊鳳に倒されたという話だった。
(これなんて読むんだろ?)
「あれ?」
その時、アスカが鬼の面の説明の札を見て言った。
「これなんかおかしくない?」
アスカに言われてナギが説明の札を見る。
「確かに。絶対札間違えてるね」
レイナも気になってその札を見てみると、展示されているのは鬼の面なのに説明には平塚家の説明が書かれていた。
「これ従業員の人に言った方がいいんじゃない?」
「見かけたら言おっか」
その後も展示室を見ているうちに夜になっていたので、レイナとナギは温泉に、アスカは部屋にある風呂に入った。
どーも。昨日書いているうちに気付いたら寝てて朝(昼)になっていました主です。
因みに平塚って苗字は名前考えている時にパッと頭に思い浮かんだものなので特に意味はありません。
それでは、さよなら〜( ᐙ)/