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騒動が一段落ついたので、紙を開くことにした福沢。
その紙には、少し丸みの帯びた薄い筆跡で、こう書かれていた。
「真犯人は僕と一緒に今から行く三田村さん。」
あの警官が真犯人?どこへ行ったのか。そこがわからなくては_______。
裏には場所が書いてあった。あいつは、、、本当に、生意気な子供だ。
「僕たちと組みませんか?」
「、、、僕には少し意味がわからないな。」
かれこれ20分。太宰はずっと否定し続けている。
はぁ、とため息をついて三田村は懐から拳銃を取り出した。
カチ、と音がなる。いつでも撃つ準備はできている、という威嚇だ。
「、、、撃ってもいいよ、ただし、あと10秒後くらいにね。」
そう云った瞬間、窓ガラスが盛大に割れ、警官が突き飛ばされる。即気絶だった。
「後何人かわかるか、太宰」
すると、少し困った表情で太宰が
「僕は名探偵じゃぁないのだけれど。まぁ、、、、4人。」
やはり計算をしていた。静かに音を聞いていたのは此のためだったのだ。
勢いよくなぎ倒していく中、太宰は警官に手錠をかけた。
「、、、此れで終わり、か。」
そう息をつくと急に太宰が、
「ふふ、思っていたより迫力が凄かったよ。」
そう笑った。
だが、福沢は此のことについて一つでいいから文句を言いたかった。
「こんなぶっつけな計算が凡てうまくいくとh、、、」
言葉を引き止めるように、太宰に平手を食らわせた。
何故やったのかもわからない。どうしてやったのだ、せっかく笑えていたのに。
「、、、ぇ、」
「ふざけるな、、、っ、俺が飛び込んだ時、お前の眼の前にあったものはなんだ?」
怒声が響く。
「銃口だろうが!!!」
何故俺は一人にした?何故任せれると勘違いをした?
太宰は、嘘を貼り付けているだけの______、、、、
か弱い、ただの子供だと云うのに。
「、、、ごめん、、な、さい、、、?」
初めて怒られたかのように、ぽかんとした顔で見る太宰。
その頬には、生ぬるい雫が溢れていた。
本当は泣かせたくなかった。だが、我慢を一度くらいは忘れなくては、、、、
此の子の心が持たない。そう思ったのだ。
「っ、、、無理に抱え込むな、、、、」
そう云い、太宰を覗き込む。そしたら、直ぐに太宰は崩れ落ちた。
「ご、めん、なさ、っ゙、めぃわく、、かけて、、ごめ、、っ゙(泣)」
泣くことを知らなかった大宰が、初めて自覚して泣いた日。
そして、、、初めて太宰を子供らしいと思えた瞬間だった。