3年生、ゼロとヒロは大学受験を控えていた。今日は勉強会だ。私も任務が無ければ参加している。
「2人はどこ大の何学部だっけ?」
「「東大法学部」」
「頑張るねえ」
「セリはどうするんだ?」
「私も大学に編入するつもりだけど、どこにするかまでは決めてないなー」
悟の様に教師を目指すのもいい。硝子の様に医者を目指すのもいい。冥さんの様にフリーの術師になるのだって構わない。どうしようか。
「早めに決めるのに越したことはないぞ」
「でもゆっくり考えるのも大事だよ」
「ふふ、そうね」
「セリの高専って四年制なんだな」
「うん」
「高専は普通五年制と聞くが」
「あー、うち、特殊なんだよね」
「そうなのか」
「うん」
その日の帰り、夜蛾せんに呼び出された。
「芹那は将来の進路を考えているか?」
「うーん。大学には編入したいんですけどその後は…悟みたいに教師を目指すのもいいし硝子みたいに医者を目指すのもいいですよね」
「…まだ決まっていないのか?」
「回りくどい言い方はやめてくださいね。何が言いたいんですか?」
「上が警察とのパイプを欲しがっている」
「つまり、術師兼警察になって欲しいと?」
「ああ」
「いいですよ」
「…いいのか?断れるぞ。別に芹那である必要もない」
「何故そこまで躊躇してるんですか?」
「…」
夜蛾せんは傑の件から慎重になった。
「確かに私である必要はありません。特に私は御三家の人間ですからね。でも、当主は悟が引き継ぐし、もう、私には関係ない」
「…そうか。では上にはそう伝えよう」
「はーい」
寮への帰り道、私は2人にLINEした。
【私、大学編入後警察目指すことにした】
【え?!何があったの?!!】
【そんな素ぶり無かったが?!!】
【なんでなんで?】
【秘密】
こうして私の進路は決まった。
コメント
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また3人一緒やん!!!