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「くそっ!!何だこりゃあ一体…!!!
手が……!!浮いてやがる………!!!」
ゾロは刺さってるナイフ否、片手を思いっきり抜き鞘から再び剣を取る。
傷口からは、ドクドク…と血が出ている。脇腹だったとは言え傷は相当深いようだ。
「バラバラの実……!!!」
「!?」
「それがおれの食った悪魔の実の名だ!!!おれは斬っても斬れないバラバラ人間なのさ!!!」
ゾロの背後から突如聞こえてきた声。それはいつの間にかユラリ…と迫ってきていたバギーの声だった。
先程しっかりとゾロが切り刻んだはずだが、その傷なんてなかったようにピッタリとくっついている。
恐るべしバラバラ人間である。
「!!…体がくっついた…悪魔の実なんてただの噂だと思ってた!!」
「………!!」
「バラバラ人間って、あいつバケモンかっ!!」※ゴム人間
『さすが海賊…規格外だね』※幽霊
先程から驚いてばかりの三人と、やはり辛そうなゾロ。この状況から見ても力の差は大きくついてしまった。
「急所は外しちまったか…ロロノア・ゾロ!!だが相当の深手だろ勝負あったな!!!」
「(確かにこれじゃ勝ち目はうすい!!ルフィを助けに来といて何てザマだ!!
あの船長が何かの実を食っていたのは知っていたハズだが…油断した!!!)」
「ひゃーーー船長しびれるーーーっ!!」
「やっちまえーーーーっ!!斬りキザめーーっ!!」
「(まっずい!!形勢が逆転した!このままぼんやりしてたらあの三人も私も、四人とも命はないわ!!)」
『バラバラの実…』
「……………」
にやりと笑ったバギーと騒ぎ立てる海賊団とは裏腹にゾロの顔色もどんどん険しくなってきており、女の子も焦りを見せる。
エマも警戒態勢を整え、ルフィはバギーの方を見ながらとても納得のいかない顔をしていた。
「後ろから刺すなんて卑怯だぞ!!デカっ鼻ァ!!!」
「「「「!!!」」」」
「バカっそれだけは言っちゃ…」
「誰がデカっ鼻だァああ!!!」
ルフィが声を荒らげながらバギーに向かって叫ぶと、今度はバギーの手下がずどーんと汗を流し焦りの色を見せる。
聞いていた通りバギーに鼻のことは禁句らしく、怒ったバギーのナイフを持った片手がルフィに向かってドヒュ!!っと勢いよく発射した。
『!ルフィ』
「ルフィ!!!」
「え……」
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