助けの求め方
「なぁ。俺と勝負しねぇか?」
そう声をかけてきたのは最近ここで歌っているモブ。
たまに歌声聞くけど本当に上手い。
絶対努力したんだろうな。
🥞「勝負?」
モブ「あぁ!お前。東雲だろ?上手いって聞いて勝負したくてな!」
🥞「そうなんですね。対して上手くないですけどね笑」
モブ「そう?結構街では人気なんでしょ?」
🥞「はは…知らなかったです。」
モブ「まぁいいや。とりあえず勝負しねぇ?」
🥞「あー、…少し待ってくださいね。」
モブ「りょうかい。」
俺なんかとやったって楽しくないんじゃねぇの?
レベルが違いすぎる。自分でも自覚はあるんだ。
きっと俺より努力してきたんだろう。
こんなみっともねぇ姿で勝負なんてしてられねぇな、…
どーすっかな、。
🥞「あの…俺とあなたとはレベルが違いすぎます。きっと低レベルな俺とやったって楽しくないですよ。」
モブ「…歌に楽しくないなんてないと思うぜ。自分に自信持て。きっと楽しい!」
違う。そうじゃない。そんなの、ただの言い訳だろ、
あいつらに追いつけない俺は下手以下だ。
きっとあいつらとモブ。同じレベルといったところだろう。
それに対して俺は…下手でクズでどうしようもない人間だ。
あぁ…俺に元から自信なんて無いだろう。
どう断ろうかな。
🥞「この街で人気なのはきっと俺じゃなくて俺の入ってるメンバーの話ですよ。俺はあいつらとは違う。俺じゃなくてあいつらに勝負をかけてください。じゃあ俺はここで。」
モブ「俺はお前に。”東雲彰人”に勝負をかけた。勝つまで挑む。」
🥞「…弱いものいじめ。」
モブ「…は?」
🥞「あなたは俺みたいな下手としか挑めねぇのか?本当に挑みたいならまずはあいつらを潰して自分が強いことを証明するべきだ。」
モブ「んだと…?」
ぐいっ…(モブが彰人の首元の服を掴む)
周りの人「え?喧嘩?」
周りの人「喧嘩?誰か呼ばないと」
周りの人「東雲が喧嘩?!しかもあいつはモブ…?」
🥞「…俺とあなたは経験の数が違いすぎるっ…。」
モブ「お前は伝説を超えるためにここで歌ってんだろ?!なんも自信の無いやつがここで歌うな!」
🥞「っ…」
🎧「彰人っ!」
モブ「謙さんのっ…」
🎧「彰人を離してくださいっ…」
モブ「っ…」
ぱさっ…(手を離す)
🎧「喧嘩?」
モブ「…いや。喧嘩ではない。俺が勝負を仕掛けた。けど乗り気じゃなくてちょっとムカついただけ。俺が悪かった。すまない。」
🎧「…彰人?」
🥞「(逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい)」
🥞「(俺なんかがっ…)」
🎧「謝罪の方重く受け取ります。今は少しパニックになってるみたいなのでここで失礼します。」
モブ「あ…はい。」
裏路地
🎧「彰人。大丈夫?」
🥞「…完全にやらかした、」
🎧「詳しくはさ見てなかったしわかんないけど彰人的にはどうだったの?」
🥞「…あれは俺が悪かった。俺が謝るべきだった。」
🎧「そ。まぁそんなに落ち込むことじゃないよ。私こはねとデートだからもうすぐで行くけど冬弥とか呼ぶ?」
🥞「ん、頼む。」
🎧「了解。連絡しとくから。じゃあまた。」
🥞「おう。ありがとな」
こつ…こつ…こつ…
🥞「(足音、?)」
☕「彰人。」
🥞「!」
🥞「とーや、?」
☕「あぁ俺だ。もう大丈夫だ。連絡もくれてありがとう。」
🥞「連絡したのは杏だろ、?」
☕「そうだがちゃんと助けを求める選択をしてくれて嬉しい。」
🥞「…うん。」
☕「何があったんだ?詳しくは俺は聞いていない。」
🥞「ちょっと揉めた、」
☕「なんでか言えるか?」
🥞「…勝負しろって言われて…でも俺より何倍も上手いから勝てないと思って断ったら少し揉めた、。」
☕「そうか。ちゃんと教えてくれてありがとう。今回は白石を通してだったからすぐに気づけたがきっと白石が居なかったらお前を助けてやれなかった。もし何かあったらどんな場面でもすぐに電話してくれ。」
🥞「…ごめんとーや、。いつも迷惑ばっかりで…」
☕「いつ俺がお前に迷惑なんて言った?迷惑なんて思ってない。謝らないでくれ。」
🥞「…わかった。」
☕「ん、偉いな。もう少しここで休むか俺の家で休むかどっちがいい?」
🥞「…とーやの家、」
☕「ん、わかった。立てるか?」
🥞「うん。」
☕「じゃあ行こうか。」
🥞「ん、」
END…
最近投稿出来てなくてごめんなさい!
毎日書くけどなんかしっくり来なくて…。
久しぶりの投稿だから♡押してくれたら嬉しいです!
おつたに!
コメント
3件
半病み彰人さん・・・めちゃくちゃ良い!!最高!!!!!!!!
彰人くんちょっと病んでる感じがめっちゃ心に来ました!!!