テラーノベル
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数日が経ち、私がすっかりクラスに馴染んだ頃、煌が聞いてきた。
『希美はもう大丈夫だね。』
「何が?」
『なんでもない。』
「そう。」
なんでもないと言った煌は嬉しそうで、でもどこか悲しそうな、そんな表情だった。
そして次の日、煌は学校を休んだ。次の日も、その次の日も、煌は学校に来なかった。
いつも隣りにいたからだろうか。煌がいない日々は辛かった。
結ちゃんや明日香ちゃん、クラスの皆は相変わらず私を受け入れてくれているけど、
煌が隣りにいないと不安でしょうがなかった。
また一人になったらどうしよう。
そんな思いが頭の中を何度もよぎってくる。
なぜ煌がいないと不安でしょがないのか。
それは煌が最初から、私のことをただひたすらに受け入れてくれていたからかもしれない。
「早く学校来いよ…。」ボソッ
『希美。ごめんね。僕はもう無理みたいだ。』
『じゃあね。』
ピピピ ピピピ ぴp カチッ
「今のって…煌?」
今のは多分夢。
でも、夢に煌が出てくるなんてどうしたんだろう。
それにしても煌…誰かににていたような…?
「夢だし考えても仕方ないか。」
そう割り切って、私は学校に行く準備をして家を出た。
ちなみに煌は3週間、一度も学校に来ていない。
〜教室〜
ガラッ
「おはよう…って、今日も来てない…は?」
いつも煌のが早く学校にいるので教室に入ったと同時に挨拶をする。
それは煌が学校に来なくなってからもいつもやっていた。
もしかしたら学校に来てるかもしれない。そう思いながら挨拶をする。
でも、今日は違った。
煌の机がなかったのだ。
最初はいじめか?と思ったが、このクラスの人達はそんなことをするような人たちではない。
じゃあ誰が…。と思っていると結ちゃんがやってきた。
〈希美ちゃんおはよう!〉
「おはよう。ねぇ、煌の机知らない?」
昨日、学級委員は遅くまで作業していたというのを思い出して聞いてみた。
でも、返ってきたのは予想外の言葉だった。
〈煌?って誰?〉
「…え?」
〈名前聞いたことないけど〉
「え、本当に知らないの?」
〈多分うちの学年にすらいないと思うけど。〉
「そう…なん..だ。」
驚いて言葉がとぎれとぎれになってしまう。
〈知り合い?〉
「まぁ、…うん、そんなところかな。」
〈そうなんだ。大丈夫?なんか顔色悪いけど…。〉
「だ、大丈夫。ちょっとお手洗い行ってくるね。」
うそだ。嘘だ。結が煌を忘れた?そんな事ある?
煌も煌だ。学校に来る気配がない。
おかしい。夢で煌が言っていたことと関係があるのか?
いや、まだ決まったわけじゃない。先生のところに行ってみるか。
〜職員室〜
もし先生も煌を知らなかったらどうしよう…。
「失礼します。先生いますか?」
【希美じゃないか。どうした?】
「その…私の隣の机が無くなってたんですけど..。」
【ん?希美のとなりか?希美の隣って机あったっけか?】
「え、あ、あ〜。私の勘違いだったかもです!」
【そうか、秋月にしては珍しいな。】
「す、すみません。」
まさか、先生も覚えてないなんて。
いや、覚えていないというより、もともといなかったっって感じ何だよな。
「煌の存在が消えてる…?」
そう口にしたとき、スマホがなった。
「誰だ…。」
電話の主を確認すると、電話をかけてきたのは”煌”だったー。
テストを挟んだからか、全然話が思いつかなかった…。
もっと続けようと思ったけど、変になりそうだったんで、あと1,2話で終わらせます!
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