於:九曽田教授部屋。
「あたしは、そういう理由でモデルを希望したんです。」と良仔は今までの採用に至る経緯を話した。ところがモデル初日にアホ学生がこうだったと。
教授「なるほどねえ。みんな適当な言葉が見つから無いと、色々言うんだよ。アタシだってねえ、『裸婦』を通して、生命力の美しさを表現したいだけなのに、ウラじゃ『エロ教授』と言われてるんだ!こんな不本意な事が有るかね!掲示板の募集広告は、かれこれ、教授になって直ぐ10年前に出したんだ。1人も来ない。」延々と続く教授の愚痴に良仔は剣幕に圧倒され、話しの長さに参った。仕方が無いので、教授が出してくれた、紅茶を頂き、イチゴショートケーキを食べた。今や彼女は相づちしか打てづ、「あゝ、」「ハイ」「そうですか」と交互に言った。