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第一章 ジーニアスな魔法少女魔法少女――。
それは、普通の少女とは違う特別な力を持ち、人々を守る存在。
そしてその中でも、自分の力に絶対的な自信を持つ少女がいた。
古明地さとり。
彼女は心を読む魔法を得意とする魔法少女だった。
さとりの読心魔法は非常に強力だった。
相手が何を考えているのか。 次に何をしようとしているのか。 どんな弱点があるのか。
すべてを見抜くことができる。
そのため、さとりはいつもこう言っていた。
「私にはジーニアスな読心魔法術がありますので。」
自信満々。
しかし――。
その自信が、時々問題を起こすこともあった。
ある日のこと。
さとりは怪しい魔法使いと対峙していた。
「私に催眠をかけようとしても……無駄ですよ?」
さとりは腕を組み、余裕の表情を浮かべる。
「私はジーニアスな読心魔法術を持っていますので……かかるわけが――」
しかし。
言葉が途中で止まった。
「……?」
さとりの視線が少し揺れる。
右。
左。
右。
左。
「……あれ……?」
頭の中が少しずつぼんやりしていく。
「これは……相手の魔法を分析しているだけで……」
そう言いながら、さとりの身体から力が抜けていく。
「すぅ……♡」
そして――。
そのまま眠ってしまった。
数分後。
目を覚ましたさとりは、何事もなかったように立ち上がった。
「……。」
「私は負けていませんから!」
しかし、その場にいた魔法少女アリスは呆れた顔をしていた。
「本当に……まったくだわ。」
上海人形も首を傾げる。
「シャンハーイ」
蓬莱人形も続ける。
「ホウラーイ」
「二人まで納得しないでください……!」
さとりは少し不満そうに頬を膨らませた。
だが――。
そんな彼女だからこそ、仲間たちは彼女を放っておけなかった。
第二章 夢の国への招待状
そんなある日。
さとりとアリスの前に、一人の少女が現れた。
ドレミー。
夢を操る不思議な力を持つ存在だった。
「アリスさん。さとりさん。こんにちは〜!」
「いや……こんばんはの方が合ってるかな?」
アリスは警戒する。
「ドレミー? 一体何の用?」
ドレミーは笑顔で一枚のパンフレットを取り出した。
そこには――。
「ドレミーランド」
と書かれていた。
「あなたの魔法には、とても惚れ惚れするものがあります。」
「そこで……」
「私の夢のアトラクション、ドレミーランドのスタッフになってほしいのです!」
アリスは困惑する。
「……遊園地?」
さとりは腕を組んだ。
「ジーニアス的に却下です。」
即答。
ドレミーは驚く。
「早い!?」
しかし――。
夢の国。
魔法少女。
不思議なアトラクション。
そして未知の経験。
結局、二人はドレミーランドへ向かうことになった。
第三章 魔法少女スタッフ誕生
ドレミーランドに到着すると、すぐに問題が発生した。
「君たちには、これを着てもらう。」
ドレミーが取り出したのはスタッフ衣装。
水色を基調にした白いエプロン。
さとりは服を見る。
「う〜ん……。」
「なんかメイドっぽいですけど……。」
「より魔法少女感が強くなった感じですね。」
アリスは苦笑する。
「水色に白のエプロンって……。」
「なんか幼稚園の先生みたいね。」
上海人形を見る。
「シャンハーイ……」
どうやら服が着られないらしい。
蓬莱人形は、
「ホウラーイ」
(別に着なくてもいいでしょ)
と言っていた。
そんなこんなで準備を終えた二人。
しかし――。
次なる問題が発生する。
「大変です!」
ドレミーが慌てて走ってくる。
「ドレミーランドのパレードが始まってしまいます!」
「お二人!早く準備を!」
「えぇぇぇぇぇぇ!?」
二人は叫んだ。
さとりは深呼吸する。
「落ち着きましょう……。」
「ここはジーニアス的に考えるのです。」
アリスはため息。
「またそれね……。」
しかし。
結果的に二人は見事にパレードへ参加することになった。
アリスはステージに立つ。
「み、みんなおはよ〜!」
「魔法少女のアリスちゃんだよ〜!!」
観客。
「アリスー!!!」
大歓声。
続いてさとり。
「そして……。」
「私が、とてもジーニアスな魔法少女の……」
「古明地さとりです……。」
決めポーズをしようとした瞬間。
「あっ……!」
足元がふらつく。
「きゃっ……!」
転びそうになる。
観客。
「可愛い〜!!!」
さとり。
「……むぅ。」
「違います。」
「今のは高度なバランス制御魔法の実演です。」
アリス。
「どう見ても転びそうになっただけよ。」
さとり。
「……。」
しかし。
観客は笑顔だった。
そしてその笑顔こそ、ドレミーランドが求めていたものだった。
第四章 紅魔塔への挑戦
一方そのころ――。
別の場所では、一人の魔法少女が巨大な塔を見上げていた。
その名は――。
レミリア・スカーレット。
彼女は赤い魔力をまとった杖を握りしめ、目の前にそびえ立つ塔を見つめていた。
その塔の名は――。
紅魔塔。
そこには、とある魔法少女の噂があった。
紅霧の魔女。
赤い霧を操り、強大な魔力を持つ謎の存在。
レミリアはその正体を確かめるため、塔へ挑んでいた。
「この先にいるのね……。」
「紅霧の魔女。」
隣には妹のフランがいる。
「お姉さま、本当に行くの?」
レミリアは自信満々に笑う。
「当然よ。」
「私は魔法少女レミリア・スカーレット。」
「どんな相手でも恐れる理由なんてないわ。」
そう言って塔へ足を踏み入れる。
しかし――。
数十分後。
「……。」
「……。」
レミリアは階段の途中で完全に疲れ果てていた。
「ハァ……ハァ……ハァ……。」
フランが心配そうに見る。
「お姉さま、大丈夫?」
レミリアは壁にもたれながら叫ぶ。
「この塔……!」
「もう少なくとも50階は登ったわよ……!」
「全然頂上につかないじゃない……!」
フランは少し困った顔をする。
「あの……お姉さま。」
「何?」
フランは壁を見る。
「そこに書いてあるよ。」
『紅魔塔 12階』
「……。」
沈黙。
レミリアは目をそらす。
「……。」
「表示が間違っているのよ。」
フラン。
「そうかなぁ……?」
レミリア。
「そうよ。」
「私の感覚では50階なの。」
フラン。
「感覚なんだ……。」
しかし、レミリアは諦めなかった。
「行くわ。」
「必ず頂上へたどり着いてみせる。」
第五章 夢と塔が繋がる場所
さらに上の階へ進もうとした時。
レミリアは突然、身体を止めた。
「……?」
フラン。
「どうしたの?」
レミリアは胸元に手を当てる。
「今……。」
「別の魔法少女の鼓動を感じた気がする。」
強い魔力。
しかし、普通の魔力とは違う。
どこか夢のような、不思議な力。
「これは……。」
「近くにいる。」
その瞬間。
レミリアは光の魔法を使う。
「一回……回復魔法を使うしかないわね。」
キラリンッ!✨
疲労が消え、身体に力が戻る。
しかし――。
その魔法の波動が、遠くまで響いた。
レミリア。
「……。」
「今……別の魔法少女の鼓動を感じた気がする。」
その魔力の先。
そこにあったのは――。
ドレミーランド。
紅魔塔の途中に存在する、夢の世界だった。
第六章 紅霧の魔女、現る
ドレミーランドでは。
大きなパレードが始まっていた。
アリスは観客へ向かって叫ぶ。
「どうやら……!」
「ここに悪い魔法使いさんが来てしまったみたいです!」
これはショーの演出。
……のはずだった。
さとりは心の中で思う。
(あぁ……そういう設定ですか。)
「どこにいるんでしょうか……。」
アリスが指を差す。
「あっ……いたぁ!!」
しかし。
二人の驚きは演技ではなかった。
そこにいた人物。
赤い魔力。
特徴的な雰囲気。
さとりは心を読む。
(……。)
(紅霧の魔女じゃないですか!?)
アリスも気付く。
(変装してるつもりみたいだけど……。)
さとり。
(というか……。)
(正体って紅い魔理沙さんだったんですね……。)
その魔法使いは笑った。
「このドレミーランドは私が支配してやるぜ!」
観客は大喜び。
しかし。
魔法少女たちは知っていた。
これは本当の戦いになる。
第七章 魔法少女レミリア、参上
その時だった。
「待ちなさーい!!!」
突然、空から光が降り注ぐ。
全員。
「誰?!」
光の中から、一人の少女が現れる。
「流星の軌跡に導かれて――」
「魔法少女レミリア・スカーレット、推参。」
フラン。
「お姉さまかっこいい!」
ドレミー。
「レミリアさん?!」
しかしレミリアは周囲を見る。
「というか……!」
「なんで途中の階層に、こんなへんてこりんなパラレルワールドがくっついてるのよ!?」
ドレミー。
「……。」
「へんてこりん……。」
「しょぼぼ〜ん……。」
さとり。
「……。」
アリス。
「言い方が強いわね。」
レミリア。
「あ……。」
「ご、ごめんなさい。」
ドレミーは笑う。
「許します。」
「でも、へんてこりんは少し傷つきました。」
レミリア。
「そこは残るのね……。」
第八章 紅色の霧雨魔理沙
レミリアはステージ中央へ歩み出る。
その視線の先には、赤い魔力をまとった魔法使い。
紅霧の魔女。
そう呼ばれていた存在。
レミリアは杖を構える。
「紅霧の魔女!!!」
会場が静まり返る。
しかし、レミリアは少しだけ言葉を変えた。
「……いえ。」
「紅色の霧雨魔理沙!!」
その瞬間。
赤い魔法使いは少し驚いたように笑った。
「へぇ。」
「まさか、そこまで見抜くとは思わなかったぜ。」
帽子を少し下げる。
姿を隠していた魔法使い。
その正体は――。
霧雨魔理沙。
ただし、いつもの魔理沙とは違う。
赤い魔力をまとった、もう一つの姿。
「紅霧の魔女。」
「そう呼ばれてたってわけか。」
フランは驚く。
「魔理沙さんだったんだ……。」
アリスもため息をつく。
「やっぱりね。」
さとりは目を閉じる。
(心の声)
(魔力の流れも、思考の癖も一致しています……。)
(間違いなく魔理沙さんです。)
レミリアは一歩前へ出る。
「あなたがこの塔の噂の魔女なら――。」
「私が相手になる!」
魔理沙は笑う。
「いいぜ。」
「ただのショーじゃなく、本気の勝負ってわけだな。」
第九章 夢のステージ決戦
二人の魔法少女は向かい合う。
観客は、この状況を最高のショーだと思っていた。
「レミリアー!」
「紅色の魔法使いー!」
歓声が響く。
レミリアは杖を掲げる。
「行くわよ!」
赤い光が集まる。
「レミリアルハートフルファンタズム!!」
大量のハート型魔力弾が広がる。
可愛らしい形。
しかし、その一つ一つには強大な力が込められていた。
フラン。
「お姉さまの弾幕、かわいい!」
アリス。
「見た目だけならね。」
さとり。
「美しさと威力を両立……。」
「ジーニアスな魔法構成です。」
一方。
魔理沙は余裕の笑み。
「ふっ……。」
「可愛いハートの弾幕だぜ。」
「でも――。」
魔理沙は箒を構える。
「魔法は魔の力。」
「つまり、物理的な力だって魔力に変換できるんだぜ。」
赤い魔力が集まる。
「ガーネットスター!!」
その瞬間。
魔理沙の背後に巨大な炎の竜のような存在が現れた。
観客。
「すごーい!!」
ドレミー。
「……。」
「これは予定していたショーを超えていますね。」
アリス。
「本当に大丈夫なの?」
ドレミー。
「夢の結界を強化します!」
魔理沙は叫ぶ。
「レミリア!」
「突撃だぁぁ!!」
巨大な魔力の竜が走る。
レミリアも迎え撃つ。
「来なさい!」
二つの魔法がぶつかった。
第十章 最後の魔法
激しい魔力の衝突。
しかし、二人ともまだ倒れない。
レミリアは息を整える。
「はぁ……。」
「これで最後にしてあげる。」
「ラストワードよ……!」
レミリアの周囲に、赤い星のような光が集まる。
「レミリアルスターミストディスティニー!!」
無数の輝きがステージを包む。
魔理沙は驚いた。
(……ナイフか。)
(いや……。)
(こいつ本当に魔法少女か!?)
(もっとこう……キラキラした感じじゃないのか……?)
しかし。
魔理沙は笑う。
「ナイフを使ってくるとは予想外だぜ。」
「でも……。」
「魔法は可能性を広げるものだ。」
魔理沙は魔力を集中する。
「これで終わりだ。」
「アルタースパーク!!」
巨大な赤い光が放たれる。
二つの必殺魔法。
ぶつかる――。
第十一章 勝者は……
爆発的な光。
しかし。
次の瞬間。
レミリアは――。
「きゃっ……!」
壁際で止まっていた。
魔理沙は、最後の瞬間に魔法の向きを変え、レミリアを傷つけないよう制御していた。
まるで壁を使ったような形で。
魔理沙は静かに言う。
「今のお前の弾幕……。」
「すごく魔法少女らしくて可愛かったぜ。」
レミリア。
「……え?」
「でも。」
「それ以上に――。」
「真剣な表情。」
「絶対に負けないって顔。」
「そっちの方が、ずっと惹かれるものだったぜ。」
レミリアの顔が赤くなる。
「は……。」
「はわわ……。」
足から力が抜ける。
フラン。
「お姉さま!?」
アリス。
「……。」
さとり。
(心の声)
(これは……予想外の攻撃ですね。)
(魔法ではなく、言葉による精神攻撃……。)
「ジーニアスです。」
アリス。
「そこ褒めるのね。」
魔理沙は帽子を直す。
「次は、もっと強くなっておけよ。」
「この私を超えられるくらいにな。」
「魔理沙……。」
少し笑う。
「いや。」
「紅霧の魔女をな。」
その言葉を残し――。
魔理沙は紅い霧となって消えた。
第十二章 そして冒険は続く
戦いが終わったドレミーランド。
観客は大興奮だった。
「最高のショーだった!」
「もう一回見たい!」
ドレミーは嬉しそうに笑う。
「ドレミーランド史上最高のパレードになりました!」
しかし。
レミリアにはまだ疑問があった。
アリスとさとりを見る。
「というか……。」
「二人。」
「なんでそんな服着てるの?」
さとりは即答。
「ドレミーさんに着させられたんです。」
アリス。
「正確にはスタッフ衣装ね。」
レミリア。
「……。」
「魔法少女というより、夢の国の案内係じゃない。」
さとり。
「……。」
「否定できません。」
そして。
レミリアは再び塔を見る。
「でも。」
「私はまだ終わっていない。」
「紅霧の魔女を追うのよ!」
フラン。
「お姉さま、元気だね。」
アリス。
「また登るの?」
さとり。
「今度は12階で疲れないようにしてくださいね。」
レミリア。
「それは言わない約束よ!」
こうして――。
夢の国での不思議な出会い。
紅魔塔の謎。
紅霧の魔女との戦い。
すべてを巻き込んだ冒険は、一つの区切りを迎えた。
しかし。
魔法少女たちの物語は、まだ終わらない。
新たな異変。
新たな出会い。
そして――。
さらなる「ジーニアス」な事件が、いつか始まるだろう。
――おしまい。
#仮面ライダー斬月
ジオウ
291
#bl注意
杏奈
115
名もなきとうふ
87
藤丸
38
コメント
1件
わあ、読了しました!さとりの「ジーニアスな読心魔法術」連発が可愛くて仕方なかったです。催眠にかかって寝落ちしちゃうギャップも愛おしいし、転びそうになったのを「高度なバランス制御魔法」って言い張る頑固さにもほっこりしました。レミリアが紅魔塔の12階で疲れ果ててるシーンは思わず声出して笑っちゃいましたね。魔理沙が「真剣な表情の方が惹かれる」って言葉でレミリアをノックアウトした場面、すごく良かったです。全員の個性が生きてて、楽しい時間をありがとうございました!