テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
⚡「もう、私を縛れない!」
――反撃する君、最後の一線を越える
彼が君を引き寄せて腕を強く掴んだ瞬間、
君の中で何かがパキッと弾けた。
「離してよ!」
君は声を震わせて叫ぶ。
その声に、彼が少しだけ動揺したのがわかる。
彼は普段、君が反抗することなんて想像していなかったから。
でも、君は止まらない。
「あなたがどんなに見張ってても、私は逃げるから。」
君は彼の腕を引き剥がし、強く彼を押し返した。
その力で彼は一瞬よろけ、驚きの表情を浮かべる。
「逃がさないって、何度も言ったじゃない。」
彼の声が低く、少し震えた。でも、君の反抗に初めて真正面から向き合う。
「どうして、こんなことをするの?」
君の目を見つめ、彼が言う。
「どうして、ぼくの愛を、こんなに無駄にしようとするんだ?」
その言葉に、君は息を呑む。
でも、それが最後の決定打になる。
君の中で、もう彼に負けないと決めた瞬間だった。
「だって、あなたの愛は重すぎるから!」
君は目を見開き、彼を強く押し返した。
そのまま、彼が近づけないように足元を固める。
「私、あなたに縛られたくない。」
その一言で、彼の顔がほんの一瞬、
— 戸惑い、怒り、狂気――
全部が混ざり合った表情になった。
「君は、本当に……」
その一言を言い終わる前に、君はもう彼に一歩近づいて、
手を振りかぶって――
――強く彼の胸を押し、部屋の外へと飛び出した。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!