テラーノベル
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楽しそうな通りすがりの人の声。幸せそうに鳴く鳥。心地よい風の音。
幸せが満ち溢れた街。自分はここの王。だが、みんな自分に対して軽くて友達のように接してくる。
「ぁ、ニキ王子〜!」
小学生ぐらいの子供が満面の笑みで自分に手を振ってきた。自分はこれが微笑ましくてふふっと少し柔らかい笑い声を零して、手を振り返した。そうすると子供はとても喜んで母親のところに戻って行った。
ここの街は自分を王として見てくれない。だが、自分はこれが嬉しかった。自分も楽しく暮らせる。
だが、いつの日かこの平和な光景が地獄絵図に変わっていた。
城の窓から外をみる。弓の矢が刺さっている遺体。泣き叫んでいる子供。辺り1面にある乾ききった血。昨日のように平和な街とは思えなかった。
怒りを落ち着かせていると扉が思いっきり開いた。入ってきたのは自分のボディーガードではなく南の国にいる王子だった。自分も初めてみた。ベージュの髪の毛。少し鋭いオレンジ色の 目。自分はその姿に惚れてしまった気がした_。
ニキ「っ、!」
バサッと起き上がる。またこの夢だ。最近前世のことが夢にでてくる。辛い。やめて欲しい。
時計をみる。午後の19時。そろそろ配信者仲間と動画をとる時間だった。今日はこの夢に感謝した。
自分は最近動画することが大好きだった。前も好きだったけど。
何故なら。
ニト「ぉ、ニキくんが集合時間前にくるなんて珍しいね!」
ニキ「舐めてるのか」
あははと画面越しで聞こえてくる明るい笑い声。こいつが自分の撮影を好きにさせてきた。このニトに。
理由は、”惚れた南の国の王子に似ているから”だ。
自分はちゃんとした中身を知っていないが噂で聞いていた。それにとてもあっていた。
今は画面越しだが現実であっても本当に似ていた。
だから自分は幸せだった。
だけど最近はおかしかった。
キル「今日もニトくん来れないって〜」
シド「はぁ?また?」
シロ「最近ニトちゃんめっちゃ休むやん。なんかあったんか?」
キル「そういう理由は送られてこないし聞いてもかえって来ない」
シロ「心配やな〜」
ニトちゃんが来なくなった。
みんなは体調不良で収めている。だが、自分は納得できなかった。
いきなりは失礼だと自分でも思うがさすがに心配だったし嫌な予感がしたからニトちゃんの家に行った。
鍵はかかってた。安心。だが行けない。良くない方法だがヘアピンをだしてピッキングした。
これはなぜか前世から身についていた。習った覚えはないが
ドアをあける。静かに殺している泣き声が聞こえた。そこに視線を向けるとベットに座っているニトちゃんがいた。手には何も持っていなかったが自分の髪を掴んだんだろうか髪が乱れていた。
こちらに気づいて目が合った。
目がひらいた。
ニト「ニキくん…?」
声が震えていた。
ニト「…っ、来ないで、!」
泣きながら叫んだ。なんとも痛々しい声だった。
立ち止まって、ニトちゃんの周りをみる。携帯が光っていた。おそらくアンチで精神をやられたんだろう。
自分は腹が立った。前世はあんなに余裕そうだった王子が今現在は知らない人の悪口に負けて泣いている。こんなやつなぜ王子ができた。
自分はまた歩き始めた。ニトちゃんの前にきて手首を掴んで押し倒した。
ニト「…ぇ、?」
こちらを見てきた。震えた瞳で。
「…何勝手に死のうとしているんですか?」
「貴方のいつもの笑顔と余裕そうなかっこいい態度はどこに行ったんですか。なに泣いているんですか。なぜ知らない人の軽い悪口に負けているんですか。 」
止まらなかった。止めれなかった。
「遺書に俺の分まで幸せになってと書こうとしていたんですか?…”、私は貴方が死んだら全てが幸せじゃないんです。貴方が死んだら私も死にます。前世もそうだったんですから。人を殺してしまった。一目惚れした相手を殺してしまった。そりゃ死にますよ。」
「だから貴方は自分が死ぬことによって人を殺してしまうんです。私はまだ生きたいです」
ニトはずっと目を開いて黙っていた。泣いている自分にも前世のことも驚いているのだろうか。
ニト「ぜ、前世ってな__」
いきなり黙った。もっと目が大きく開いた。
ニト「も、もしかして…」
「ニ、ニキ…王子、?」
「、!」
自分も目を開いた。覚えていてくれた。
「っ…はい。私です」
ニト「…」
ニト王子はいきなり腕を自分の首に回して、引き寄せた。
密着した。顔は見えなかったが泣いてそうだった。
ニト「いた…っ、やっぱりそうだ。」
自分も手をニト王子の後頭部に回した。
一生離れたくなかった
🔞…どうしましょうかね
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