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そういえば言い忘れてましたが、私の作品の中で日本名が出てくる時は以下となります。
(敬称略)(ルビ使えない泣く)
なかむ→中村水希(なかむらみずき)
ぶるーく→紅葉瑠樹(こうようるき)
シャークん→鮫川翠(さめかわすい)
きんとき→歌時蒼(うたときあおい)
スマイル→村上紫笑(むらかみしえ)
きりやん→桐生弥絃(きりゅうやいと)
兄弟表現がある時は、基本名字が白尾(はくび)になります。複数ペアの場合は、兄側の上記の名字となります。
以上(kr以外字数揃ってんの草)
えぐい別アプリで垢バレしそう()
ご本人様とは関係ありません!
地雷さんやBLとはなんぞや?って人はGo Back🔙
医者(nk×kr)、友情出演他メン
ほのぼの(?)、学パロ、モブがでしゃばる
【恩と恋】激長マジ長
なかむさんのお母様は素敵なお方です。悪魔でも捏造ですので、ご注意ください。
kr side
「はッ、はッ、はぁッ、はッ」
「…いないよな?」
「っ、」
ガチャッバタンッ
「ふっ、はー…」
「誰、パンダパーカーだったよね…?」
「じゃあ、中村くん…?」
「どうして…」
どうしてストーキングなんて…。
今日も学校。生徒会員っていう理由で早めに教室に行かなければならないのが唯一の懸念点であるほどに充実していた学校生活だった。
でも、最近は違う。
夏になり遅くなった最終下校時刻まで仕事もしくは部活をしていて、帰宅する時には外は暗くなっていることが増えた。
帰路についていると、後ろに気配がするんだ。
足を早めれば一緒に早くなる足音に怖くなって、遠回りをしたり、友人の家に押し入ったこともあった。友人_きんときはいつも笑って許してくれるのだが、彼は彼で悩んでいるらしい。彼の友人の様子がおかしいんだとか何とか。
そして昨日、遂にストーカーが姿を現した。
ストーカーにしては目立つ服を着ていた。それは、いわゆるパンダパーカーと言った物で、なによりそれは、クラスメイトの中村という人が着ていたものだった。(校則緩くね)
となると、ストーカーは彼、という事になる。
あの中村くんが?とも思ったが、あの決定的で個性的な服装はそうそうない。
「はざまーす」
mb「あ、おはよ〜やん」
「おはよ」
nk「__でさ〜」
sh「え!やば」
「…」
何か悪いことがあったのか、ぐだりと机に体を預ける中村くんと、困ったように顔を顰める鮫川くん。
mb「珍しいよな、中村がパンダ羽織ってないんだぜ。おーい中村!パンダどったん?」
「え、確かに…」
nk「なんかね、なくなった」
mb「は?」
nk「昨日脱いで鞄に入れてたはずなんだけど無くなっててさ。どっかに忘れちゃったのかな」
「へ?」
じゃあ、ストーカーは彼じゃない?何なら被害者?いや、断定は危ない。ストーカー被害者が目の前にいて嘘を吐いている可能性もありかねない。
無くなった…?盗られたって事?
放送[2-A中村水希、至急理事長室まで]
nk「え?」
放送[繰り返します。2-A中村水希、至急理事長室まで来なさい]
nk「いや聞こえとるわ。え、呼び出し…?」
sh「大丈夫?一緒に行こうか?」
nk「…いや、一人で行く」
もう何もわからん。ストーカーは中村くんなのか?ついて行きたい所だけど、流石にそれは憚(はばか)られる。
中村くんの姿が完全になくなったその時。
mb「なぁきりやん。お前、こんな噂知ってる?」
「何?」
mb「中村はお前が好きっていう噂」
「…ゑ?知らん知らん」
mb「なにも中村はメンヘラ気質で、お前をストーカーしてるらしいぜ」
「は?」
「え、じゃあ昨日のあれはやっぱり…」
mb「昨日?」
「うん。実は、昨日パンダパーカーを着た人に追いかけられて…」
mb「絶対中村だよ。ちょっと距離置きな?あと、中村と仲良くしてるさ、鮫川とか、別クラスの紅葉、村上辺りも注意しとけ。村上は性格上無さそうだけど」
「わ、かった…」
やっぱり、なのかな。…なんであんな嘘吐いたんだろ。てか、別に俺が好きなら好きって言ってくれりゃ良いのに。いや、だから特別何かする訳じゃないけどさ。別にストーキングしなくてもいいじゃん。
なんか、ショックだな。
nk side
最近学校が楽しくない。なんか、視線が痛いんだ。昨日なんてお気に入りだったあのパーカー失くしちゃったし。噂でもされてるのか、周りの女子男子関わらずヒソヒソしてるし。
しかも、呼び出されたときた。最悪だよ。桐生くんの笑顔だって見れなかったし。
こないだ聞こえちゃったけど、確かに俺は桐生くんが好きだ。だからナンタラの部分は聞き取れなかったけど、好きを噂されるのは気分が悪い。別にいいじゃん。
助けてくれたんだもん。
あれは10年前の真夏、6歳の健気な小学1年生だった頃。
買い物に連れてかれた俺は、色々あって車に置いてかれた。
もう想像がついた人もいると思う。
俺は車の中で熱中症に陥った。周知の事実だと思うけど、真夏の車内は相当暑くて。でも、小1の俺はスマホなんて持ってないし、そんな暑い事も知らなかった。
だから、最初の1時間はパンダパーカーの耳をいじって待ってたんだ。
時間が経ってくと、段々暑くなってきて、いじる気もなくなって、ぼーっとしてたんだ。でも置いてかれてから3時間経ってもお母さんは帰って来やしない。フロントガラスも塞いでなくて、UVカットがあっても暑いもんは暑くて、意識が朦朧としてたんだ。
あ、これ死ぬかも、なんて思ったりもした。
「お母さん…」
「たすけて、」
なんて声を出しても、ぐったりした体ではロクに声も出ず、周りには届かなかった。精一杯の力を振り絞って窓に手の甲を当てたけど、すぐに腕は重力にならって落ちた。
もう無理だ、なんて思って、目を閉じたその時。
?「おりゃっ」
ガツン!!!
何かのかけ声と共に、窓に何かが投げつけられた音がした。何度か大きな音が鳴ったあと、かすむ視界で窓を見るとヒビが入っていた。
女性の悲鳴と、男性の怒鳴り声が聞こえて来たと思ったら、窓が割れた。ガラスは当たらなかったけど、相当ビックリしたな。
誰かの腕が窓から入ってきて、鍵が開けられると、扉が開き、俺は外に引き摺り出された。引っ張られ、地に着いた時は痛かった。でも、すぐに仰向けにされて、ハンディファンで涼しくしてくれた。対処をしていた子の持っていた保冷剤も貸してくれて、大人が呼んだ救急車で運ばれて、一命を取り留めた。
そんな俺が覚えていたのは、
助けてくれた子は金髪と金の目を持っていて、眼鏡をかけていた事。
何故かその時名札がついていて、桐生やいとと書いてあった事。初めは“きりゅう”を“きりいき”なんて読んでたっけ…。(友達に桐谷くんがいたから桐は読めた)
そして、その子は誰よりも早く俺を助けてくれて、生きてるとわかった時に見せた笑顔がとても綺麗だった事。
あれから10年間、ずっと忘れられずにいた。
そして、白尾高校に入って高校デビューだなんて言ってたら、見覚えのある金髪が目に入って、見やると桐生くんで。あの時よりもずっと大人びているけど、変わらない綺麗な笑顔を見て好きを自覚した。
クラスがやっと同じになった2年生、桐生くんの様子を見るに、俺の事を覚えている可能性は限りなく0に近くて、未だ感謝を言えていない。
そうだ、救出を最優先にしてくれてて、周りから見れば無言で急に窓を割った小学生だったから、俺のせいで彼はこっぴどく叱られた。そう聞いた。小学生の噂からね。だから、謝罪もしないと。
なのに、俺は。
シャークんやぶるーくと言った中学からの友人とばっかり。
ちゃんと向き合わないといけないのに。
先生「やっと来たか中村」
「ぇ、あ、先生…」
先生「入れ」
なんでそんなに厳しいの?俺なんかした?
理事長室に入ると、怒った様子の理事長と担任の先生、そして俺のお母さんがいた。
理事「さて、水希くん。何故呼ばれたか、わかるかね?」
「…え、えと、何で呼ばれたんですか…?」
母「水希」
「…何…?」
本当に心当たりが無いんだ。心当たりが無い事で怒られるのはちょっといただけない。
「何ですか…?何か、あったんですか」
母「水希いい加減にしなさい!」
理事「水希くんがそういう子だとは思わなかったよ」
何故俺は溜息を吐かれている?な、俺今失望された?え、何で俺は怒鳴られたんだ?何この母親。殺しかけた癖に知らん事で怒鳴るってマ?
担任「座りなさい。話をしようか」
何を話すんだよ…。
話すことなんて別に、、
理事「ストーカーの件についてだ」
「ストーカー?」
何故ストーカー?どうして俺にそんな話をするの?もしかして、疑われてるのか?そう言えば、メンヘラ気質みたいな言われてたっけ…?どっかで聞いたことがあるけど…。
理事「君のクラスに桐生くんがいるのは流石にわかるね?」
「はい」
理事「地域の人が、桐生くんがストーカー被害に遭っていると報告をくれたんだよ。そして昨日、」
「昨日…?」
理事「君がよく着ていたパンダパーカーを着た者が桐生くんを追っていた」
「!?」
俺のパンダパーカーを誰かが持っている。嫌がらせで捨てられたのかと思ってたけど、これは言うまでもない。
なりすましだ。
どうして俺なんだ。分かりやすいからか?まぁパンダパーカー着てりゃ俺だもんな。
好きを噂されているから?
メンヘラ気質だから?
意味わかんない。何で俺なの…。
「俺じゃないです」
母「水希!!!」
「昨日、誰かにパーカー盗まれてるんですよ」
担任「昨日残っていた女子に聞いた事。パーカーは持ってた、中村は桐生が好きだから可能性は大きい、同じタイミングで帰路についていた」
理事「らしいが?」
「持ってないです。好きだからって可能性があるのはおかしいと思います。確かに同じタイミングでしたが、方向が違うのですぐ別れています。時間は、最終下校時刻まで部活をしていたので理にはかないます」
先生も先生だ。どうして鵜呑みにするかなぁ。
部活中はまだパーカーはあったかな。部室に入ったのは、マネージャーかな?ちなみに俺は野球部に所属してる。
「先生。その女子って、秋川さんですか?」
担任「あぁ」
はぁ…。秋川さん、野球部マネージャー。実際彼女は野球が嫌いだけど。
彼女は、俺を1番嫌ってる人。まぁ、彼女も桐生くんが好きだからね。
俺の中では、彼女がストーカーだと思っている。野球部のマネージャーはいつでも帰ることができる。だから、桐生くんのいる男子テニス部が終わるタイミングで帰ることができる。野球部は基本毎日部活があるし、フルで動くことが多いから、いつでも帰れるんだ。男テニが無けりゃ来ないしね。
家の方向も同じだし。
でも、そんな彼女は真面目ちゃん。
先生は彼女がするはずが無いって無意識のうちに思ってる。
だから俺にヘイトが向いたのかな…。
母「黙ってないで認めなさいよ!!」
「うるさいなぁ…」
その後も、話は続いた。
最終的に、
ストーカー被害が終わらなかったら、
停学、退学処分を考えるって。
続きます。