🖤💚

落ち着かなくてリビングを行ったり来たりする。『あと5分で着くよ』とLINEが来て、ハッとしてコーヒーのためのお湯を沸かし始めた。

インターホンが鳴ったのは、ちょうど5分後。

転げそうなほどバランスを崩しながら玄関に駆け寄り、ドアを開けて入ってきた阿部ちゃんを引き寄せ抱きしめる。

🖤「ごめんなさい、大好き、愛してる。それは嘘じゃないから」

💚「わかってる」

俺の方が大きいのに、犬が甘えて鼻面突っ込んでるみたいに阿部ちゃんに顔をくっつけてすり寄ってるのに気付いてちょっと我に返る。

🖤「重かったね」

💚「平気、平気」

優しく撫でてくれて、今度は阿部ちゃんから俺に埋もれて

💚「でも、次はないからね」

と一言、そう言った。