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年齢操作だったり、変な時空です。
🩵nk×Kr💛 💙Kn×Kr💛要素を多く含みます。
それでも良い方はスクロール⤵︎
ぜひ、楽しんでってください〜!
翌日目が覚めたとき、まず最初に感じたものは違和感だった。
明らかに寝不足だと分かるほど痛む頭を抑えながらも朝食の準備を始めるため起き上がり、立ち上がろうとした瞬間身体に力が入らなくてそのまま地面に倒れ込んでしまう。一気に血の気が引いていくような感覚に襲われながら必死に立ち上がろうとするものの全く体に力が入らず助けを呼ぼうにも声もでない始末だ。あまりの絶望感にじわりと目尻に涙が溜まっていくのが分かるがそんなことは気にしていられないくらい動揺していた。どうしたものかと考え込んでいれば廊下の方から音が聞こえてきてそちらに視線を移せば昨日の二人の姿があった。
2人ともいつも通りの姿に見えてつい安心してしまいそうになるが、それどころではないことを思い出すとその気持ちは直ぐに消え失せていった。
「大丈夫ですか?きりやんさん」
なかむの問いかけにこくこくと首を縦に振れば彼はほっとした様子で微笑むもののすぐにその表情は険しいものに変わり俺の元へ駆け寄ってきたかと思えば身体を軽々と持ち上げられてしまった。
突然のことに驚く暇もなく彼の腕の中に閉じ込められてしまいそのままキッチンへと連れていかれてしまったために抵抗することは出来ずそのまま椅子に座らされる形になってしまう。困惑しながら抵抗する術を持っていないので、じっとなかむを見つめて待つことしか出来ない。どうすることも出来ないし、どちらかを選べなんて言われてもきっと選べない。そんなのは俺が一番分かってしまっているし、どうしようもできないことなのだから仕方ない。そう自分に言い聞かせることにしたところで彼にじっと見つめられていることに気が付き思わず顔を逸らしてしまう。
恥ずかしくて死にそうな程に顔へと熱が集まっている感覚がありながらもどうにか耐えていれば彼は再び口を開き声をかけてきた。
「きりやん、さんの事が世界の誰より絶対1番好き、なんです。他の誰か、に取られるなんて…、ゆるせな、くて…。俺、はっきり言ってもう限界なんですよ。」
酷く冷たい視線を投げ掛けられて固まっていれば溜息を吐かれた。
「もう逃さないから。」
そう吐き捨てるような言葉と共に肩へと激痛が走ったかと思えば視界に映ったのは見覚えのある銀色だった。彼の手が貫通したのがわかってしまって声にならない悲鳴を上げる、いたいあついくるしいやめて、 きんときに助けを求めるべく口を開こうにも声が全く出ず口の端から悲鳴が漏れ出すだけでなんの抵抗もできやしない。
「っ、は……、」
「きりやんさん、愛してますよ。」
そう呟く彼の目は暗く濁っていて、まるで底なし沼のように深く引き込まれてしまうような錯覚に陥るほど恐ろしいものだったがそれでも俺は彼から目を離すことが出来なかった。そのまま意識が薄れていくのを感じる中最後に見えたのは彼の姿だった。
🩵side END