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【前回のお話】
杏子「おい、大丈夫か?💦」 ショウマ「何か食べ物を…」
ショウマ「これなら、行けるかもしれない!!!」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
眼鏡の男「おうおう、お前ら幸せそうだなぁ。俺の楽しみになってくれてありがとよ。」
杏子「あぁん?なんだテメェ。」
ショウマ「あの、すいません、俺たちに何か用ですか??」
眼鏡の男「あぁ、あぁ、いいんだ。そこにじっとしててくれ。すぐ楽にしてやる。」
そう言うとその男の人は服を捲る。すると隙間から舌が伸びてきて俺たちを捕らえようとした。それが何を意味するかは既知の事実である俺は、間一髪のところで杏子を抱きかかえ横に飛んだ。
杏子「お、おい!!何すんだよ!!!」
ショウマ「これで確信が持てた。噂には聞いてたけど、まさか本当にいるとは思わなかったから驚きの念もあるけどね。」
眼鏡の男「一体どんな確信なんだよ。」
ショウマ「お前…グラニュートだろ。」
眼鏡の男「チッ…まさか種族名まで分かるとは想定外だったがまぁいい。そうさ、俺がこの風見野の街では有名な人攫いだ。近頃流行っている誘拐事件の犯人は俺。全部俺の犯行だったんだよ!!!テメェらがどれだけ逃げようと、最後は闇菓子という俺の嗜好品になって消えるんだよ!!!!無駄な体力を使いたくなかったらこの場で大人しく捕まることだな。」
ショウマ「……ぁだ。」
眼鏡の男「あぁ??」
ショウマ「嫌だ!!!!!俺がいるからには、もう誰も襲わせない!!!!!!杏子も、この街の人も、みんな!!!!!!!」
眼鏡の男「そうか、それがお前の答えか。……なら少し痛い目見て貰わねぇとなぁ!!!!!!!!」
すると眼鏡の男はさっきのように服を捲り、そこにある口から人の形をした小さい薄い板…ミミックキーを抜き本来の姿を現した。
眼鏡の男→グラニュート・ハウンド「くたばれ!!!!!!!!!」
猟犬のグラニュート…ハウンドは俺たちに襲いかかってきた。俺は杏子を抱えたまま、横に避けた。
ハウンド「やろうってんのか……いい度胸だな!!!!!!!!!!」
俺は避けながら杏子から譲ってもらった袋の中のグミを一つ残らず食べ切った。なぜなら俺はそれを食べてあの子たちを出さないと変身できないからだ。残りのグミにはグレープ味は勿論、オレンジ味やソーダ味もあった。
食べ終わった時、目の前にはあの子たちがいた。ざっと100は超えている。紫色や橙色、水色の子もいた。
ショウマ「よし…行くよ。杏子も準備して。」
杏子「お、おう‼️」
【杏子side】
なんか…体を触られながら移動するって結構ドキドキすんだな///
って思った。まぁショウマの言うグラニュートだかパラサイトだかの攻撃を避けながら?呑気にグミなんか食っちゃって。
でも言う程アタシはバカじゃない。今が緊急事態だっつうのは分かった。だからアタシも即座に魔法少女に変身して備えた。
ハウンド「チッ…ちょこまかと……」
ショウマ「お前の暴行を、ここで止める。覚悟しろ。」
ハウンド「へっ❗️止められるモンなら止めてみな。」
ショウマ「その言葉を言ったことを、後悔させてやる。」
ショウマは服のジッパーを開け、口の赤い何かの上顎を開けた。
ハウンド「お、おい、それって……!?まさかテメェもグラニュートの⁉️」
ショウマ「ああ。人間とのハーフだ。」
『グミ!』
上顎を閉じる。
『EATグミ! EATグミ!』
ハンドルを回す。
(ガヴ ガヴ ガヴ…)
ショウマ「変身。」
横のボタンを押す。
『ポッピングミ! ジューシー!!』
ショウマは倒れながらさっきの姿に変身した。
ショウマ→ガヴ「行くよ!ハァッー!!」
ショウマ…いやガヴは『ムニュ』というエフェクトを伴いながらパンチやキックでハウンドを攻撃する。アタシも槍でヤツを攻撃する。ハウンドは爪でアタシたちを攻撃する。ガヴが攻撃された時はアーマーが弾けてしまうが、さっきのようにすぐに別の小さいヤツを装填して回復する。アタシも同じく、魔力を消費して穢れていくソウルジェムを大量のグリーフシードで回復する。
ハウンド「チッ、何度も何度も回復しやがって!!化物かよ!!!」
ガヴ「あぁ、化物だ……俺も、お前もな!!!」
今のところ、どちらが優勢、劣勢ということはなかった。だが先に勝利を掴む動きを見せたのはガヴだった。ガヴは腹の口…ではなくベルトから彼の武器である大剣・ガヴガブレイドを呼び出した。
ガヴ「おっと!…これが俺の武器か!!」
ガヴはすぐに状況を理解し、ガヴガブレイドを構える。
ハウンドは衝撃波を飛ばしてくるが、ガヴはガヴガブレイドで、アタシは槍で弾く。そして更に連撃をかます。ハウンドは路地裏の方へ一時撤退したが、追いかけ、斬りつける。ガヴはベルトからミニチュアバイクのようなモノ…「ゴチスピーダー」を呼び出し、紫色の小さいヤツをそれに乗せた。そして更にそれをガヴガブレイドへ乗せた。
『グミ!』『PUSH ME! PUSH ME!』
トリガーを引くと、音声が流れる。
『ポッピングミ!!』
なるほど、コイツはポッピングミというらしい。
ハウンド「や、やべぇ!!」
ガヴはピンクのボタンを押した。
『GO!』
ゴチスピーダーはハウンドに向かっていき、当たったが、大したダメージはなかった。
ガヴ「あれ??」
杏子「おいどういうことだよ!!効いてないみたいだぞ!!!」
ハウンド「ふざけやがって!!!💢」
ゴチスピーダーによる攻撃が意味のなさないものだと悟ったガヴは、再びガヴガブレイドによる斬撃攻撃に戻る。ピンク色のボタン…プレイボンを押し刀身にエネルギーを纏わせた後ハウンドを切り裂く。アタシも槍に魔力を纏わせ突く。
ハウンドは悶え苦しみながら言い放つ。
ハウンド「馬鹿なっ、同族にこんなヤツが……!?」
すると、ガヴはガヴガブレイドを捨て、手ぶらになった。
ガヴ「最後に一回だけ訊く。二度と闇菓子に関わらないか、この場で俺に倒されるか。どうする??」
ハウンド「闇菓子をやめる?有り得ねぇ!!答えは『お前らを倒す』だぁ!!!倒されるぐらいなら逆にお前らを倒して、もっと沢山の闇菓子を手に入れてやる!!!」
ハウンドが選んだ答えは、ガヴやアタシを倒し、今まで通り、いや今までよりももっと沢山の闇菓子を手に入れることだった。
ガヴ「そうか…それがお前の選んだ道か。後で後悔するなよ?」
ハウンド「後悔なんかするもんか!!!」
ガヴ「言ったな……??」
するとガヴはベルトの上顎を開ける、それと同時にポッピングミが昇天した。
ガヴは新たに橙色のヤツを装填する。
『グミ!』
上顎を閉じる。
『EATグミ! EATグミ!』
ハンドルを回す。
(ガヴ ガヴ ガヴ…)
ガヴ「追い菓子チェンジ。」
横のボタンを押す。
『キッキングミ!』
するとガヴの右足に、オレンジ色のデッカイ足が出現した。
ガヴはハウンドに向かって突進し、その勢いでハウンドを吹き飛ばした。なお反動でデッカイ足は消えてしまった。
ハウンド「どわっ!!」
仰向けに倒れ込むハウンド。なんとか起き上がろうとするも、ガヴはその隙を見逃さなかった。
ガヴは新しい橙色のヤツを装填、覚醒させた。
『グミ!』(ガヴ ガヴ ガヴ…)『キッキングミ!』
ガヴ「これで決める!!」
ベルトのハンドルを回すガヴ。オレンジ色のデッカイ足が、段々輝きを増していく。
『Charge me! Charge me!』
ガヴ「さよならだ。」
杏子「どうやらアイツ一人で十分みたいだな。」
アタシはガヴならできると信じ、任せてみることにした。
そしてガヴはベルト横のボタンを押した。
ガヴは飛び上がり、ハウンドを踏みつける。すると、デッカイ足に溜められていたエネルギーが全部ハウンドに注ぎ込まれた。その量は、過負荷と言っていいほどの量だった。
そしてガヴは再び飛び上がり、ハウンドから離れた。
ハウンド「俺がっ…俺がこんな奴に…認められるワケねぇだろぉぉぉぉぉーっ!!」
ハウンドはそんな執念を残しながら、爆発四散した。
ガヴ「ふぅ…」
ガヴはため息をつきながら変身を解除し、ショウマの姿に戻った。アタシも同じように変身を解除する。
そしてアタシは一番疑問に思っていたことをショウマに訊く。
杏子「なぁ、グラニュートって何なんだ??」
ガヴ→ショウマ「あぁ、グラニュートっていうのはね、簡単に言うと、俺の同族。だけど、俺みたいな人間に優しいヤツもいれば、さっきのヤツみたいに、娯楽のために人を捕まえて攫う悪いヤツもいるんだ。だからそういう悪いヤツは誰かが…俺みたいなヤツが倒さないといけないんだ。」
杏子「じゃあ、さっきアイツが言ってた『闇菓子』って何なんだ???」
ショウマ「人間の…正確に言うと人間の幸せの感情を材料にして作られるアイツらの嗜好品。もし黒い羊羹みたいなものを見かけたら、絶対に食べさせないようにして。」
杏子「…大体分かった。じゃあ、グラニュートと人間を見分ける手段はねぇのか????」
ショウマ「グラニュートは人間界では他の一般人と見分けのつかない、人間の姿に化けていることが殆どだから、怪しいヤツを見かけたら、服を捲ってみて。腹に口があったら、ソイツがグラニュートだ。」
杏子「ありがとさん。」
ショウマ「他に質問はない?」
杏子「まぁな。」
ショウマ「良かった。」
杏子「じゃあ、ついて来い。」
ショウマ「え??」
杏子「お前に、生活を提供してやる。」
ショウマ「……??」
ショウマはアタシの言っていることが全然分からず困惑するが、取り敢えずアタシについて行くのだった。
第2話「踏み潰せ!!オレンジのキック」