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…血、?飴はP-ーかな?
て、鉄、、、? 鉄分豊富なんだよね?そうだよね?
……うん。聞かなかったことにしよう。(˶' ᵕ ' ˶)
バレンタイン
それは、全男子から落ち着きが失われる日。
下駄箱、机、ロッカーなど。ありとあらゆる場所をチェックし、チョコレートを探しまくるのだ。
モテている奴の下駄箱からは大量の箱や袋やらが飛び出てくる。非モテの奴の下駄箱からは、汗や泥の匂いが混じったいつも通りの匂いがする。
何ら変わりない、普通の下駄箱…。
『(…何度見ても変わらない)』
『今年もチョコが無い…』
rut「はっ、どんまい」
『流斗は良いなぁモテてて』
rut「お前も大概だろ」
『お世辞はいらなーい』
流斗の下駄箱には、色とりどりの箱や袋。下駄箱からは考えられないような甘い香りがする。
まあそんなものは無視して、今日は勉学に励む事にした…。
ー放課後ー
『…』
rut「まぁ…うん」
「こればっかりは仕方ねぇよ」
弟達は大きな紙袋いっぱいのチョコを抱えて帰って行った。これが 差 か…。
rut「…ん」
『え?』
流斗が強引に押し付けたものは 飴玉 だった。
rut「可哀想だからやるよ」
「慈悲深い俺からの贈り物だ。捨てたら殺す笑」
『捨てねぇよ…』
何故だろう。ただの飴玉のはずなのに、とても輝かしく見えた。適当だろうが何だろうが関係ない。
『嬉しい!サンキュな!ニコッ 』
rut「ッ…帰る(((」
kne「愁くん!これっ」
…いいムードぶち壊したなコイツ。妙に大人しいと思ったら、こういうことか。
走ってやって来た叶の手には赤いリボンのついた茶色の四角い箱。多分チョコだろう。
kne「本命チョコ、受け取ってね♡」
『髪の毛とか入ってねぇよな』
kne「髪の毛は入ってないよ」
『なら良いや』
rut「(髪の毛 “は” …?)」
今年のバレンタインチョコは男からだったが、それでも美味しさは変わらず、ほろ苦くて甘い香りが広がる。貰った飴玉は口に放り込んだ瞬間、甘酸っぱい味が口を支配する。レモンだろうか?どこか暖かい気もして、とても美味しい。
『叶のチョコ、なんか鉄っぽいな…ココアか?』