『再会した幼馴染は、恋を知らない』
最終回12話を終えて、インタビュー。
スタッフ「囲み取材入ります」
〇〇「早く終わらせよー」
北斗「お前が長いんだよ」
〇〇「そっちが話脱線させるから」
北斗「は?いやそれおしゃべりなお前な?」
記者「最終回お疲れ様でした」
〇〇「ありがとうございます!」
北斗「ありがとうございます」
記者「まず率直な感想を」
〇〇「やっと終わった笑」
北斗「やり切った」
〇〇「珍しくちゃんとしてる」
北斗「失礼」
記者「ラストの壁ドン、迫力ありました」
〇〇「強かったです」
北斗「加減した」
〇〇「してない」
北斗「した」
〇〇「してない」
記者が笑う。
記者「本当に仲悪いんですか?」
〇〇「悪いです」
北斗「悪い」
記者「即答ですね」
〇〇「気が合わない」
北斗「意見ぶつかるし」
〇〇「毎日口喧嘩」
北斗「事実ですね」
記者「でも息はぴったりでした」
〇〇「それは仕事なので」
北斗「プロなんで」
記者「お姫様抱っこも話題になりそうです」
〇〇「落とされたらどうしようかかとずっと思ってました。」
北斗「落とさない」
〇〇「重いって思ったでしょ!!」
北斗「軽い」
〇〇「嘘」
北斗「本気」
〇〇「棒読みすぎるだろ、」
記者「キスシーンはいかがでしたか?」
空気が少し静まる。
〇〇「台本通りです」
北斗「予定通り」
記者「緊張しましたか?」
〇〇「別に」
北斗「……した」
〇〇「してたよね」
北斗「してない」
〇〇「震えてた」
北斗「寒かった」
〇〇「暑かった」
北斗「うるさい」
記者がまた笑う。
記者「お互いの今の印象は?」
〇〇「頑固」
北斗「負けず嫌い」
〇〇「めんどくさい」
北斗「口悪い」
〇〇「真面目すぎ」
北斗「強すぎ」
〇〇「何それ」
北斗「芝居」
〇〇「急に褒めるのやめて」
北斗「事実」
記者「撮影を通して変わったことは?」
〇〇「信頼はある」
北斗「ある」
〇〇「でも仲良くはない」
北斗「ない」
記者「現場ではお似合いと言われていました」
〇〇「どこが」
北斗「幻覚」
記者「笑うタイミング同じですよ」
〇〇「事故」
北斗「偶然」
〇〇がふっと笑う。
北斗も同時に笑う。
記者「今も同時でしたよ」
〇〇「やめて」
北斗「狙ってない」
記者「もし現実で恋人役だったら?」
〇〇「無理」
北斗「無理」
〇〇「気まずい」
北斗「想像できない」
北斗の指がわずかに止まる。
記者「最後に、お互いへ一言」
〇〇「お疲れ」
北斗「お疲れ様」
〇〇「負けないから」
北斗「受けて立つ」
〇〇「次も勝つ」
北斗「勝たせない」
視線がぶつかる。
火花みたいに。
でもどこか柔らかい。
記者A「やっぱり特別な空気ある」
記者B「不仲なのにすごい」
記者C「演技力えぐい」
フラッシュが光る。
〇〇「ほんとに仲良くないですから!!」
北斗「そこは強調しといてください!!!」
〇〇「誤解されると困る」
北斗「本当にそう」
その言葉だけ、少し低い。
記者「ドラマの中では最高の恋人でした」
〇〇「それは嬉しいです」
北斗「そこは自信ある」
〇〇「そこは、ね」
北斗「現実とは別」
〇〇「別」
インタビュー終了。
スタッフ「ありがとうございました」
〇〇「終わった」
北斗「終わったな」
〇〇「解散!!」
北斗「お疲れー」
二人は逆方向へ歩き出す。
不仲は事実。
でも。
背中越しに、同じタイミングで振り返る。
〇〇「何?」
北斗「別に」
〇〇「なら見るな!」
北斗「見てない!」
同時に視線を逸らす。
スタッフが小声で。
スタッフA「どう見ても特別」
スタッフB「不仲って何」
でもそれは違う。
〇〇はただの共演者。
北斗だけが。
北斗「……仕事だ」
小さく呟く。
誰にも聞こえない。
ーーーーー
〇〇side
〇〇「やっと終わった…」
楽屋のドアを閉める。
〇〇「疲れたー」
〇〇「不仲って何回言えばいいの!!」
鏡に映る自分を見る。
〇〇「でも確かに気は合わないし、」
〇〇「頑固だし、負けず嫌いだし」
〇〇「すぐ張り合ってくるし」
少し笑う。
〇〇「でも芝居は本物なんだよな笑笑」
〇〇「あの壁ドン、普通に悔しかった」
〇〇「目、ずるいし、」
〇〇「感情ぶつけてくるのずるい」
ソファに座る。
〇〇「キスも長かったし」
〇〇「台本通りだけど」
〇〇「……演技上手すぎだよ」
スマホを見る。
通知が止まらない。
“ほく〇〇最高”
“不仲なのに相性良すぎ”
“キスやばい”
〇〇「は?」
〇〇「どこが不仲カップル」
〇〇「不仲は不仲」
〇〇「でも」
少しだけ間。
〇〇「戦友、かな」
〇〇「背中預けられる人」
〇〇「それだけ」
深呼吸。
〇〇「終わったなら次」
〇〇「負けない」
〇〇「お疲れ、北斗」
小さく呟く。
そこに特別な意味はない。
ただの共演者。
ただの仲間。
――――――――――
北斗side
北斗「……」
楽屋に入った瞬間、静寂。
北斗「終わった」
ドアにもたれる。
北斗「終わったんだよな」
ネクタイを緩める。
北斗「不仲は事実」
北斗「気が合わないのも事実」
北斗「口喧嘩ばっかも事実」
ソファに座る。
北斗「でも」
両手を見る。
北斗「壁ドン」
北斗「抱き上げて」
北斗「キスして」
目を閉じる。
北斗「演技」
北斗「全部演技」
北斗「……俺だけ違う」
拳を握る。
北斗「平気な顔すんなよ」
北斗「余裕ぶるなよ」
北斗「俺だけ揺れるのダサいだろ」
天井を見る。
北斗「戦友、か」
北斗「それだけか」
北斗「それでいいはずなのに」
喉が詰まる。
北斗「終わらせたくなかった」
北斗「続けばよかった」
北斗「不仲でもいいから」
北斗「隣に立てたかったな」
スマホが震える。
トレンド1位
“再会した幼馴染は、恋を知らない”
北斗「恋を知らない、ね」
小さく笑う。
北斗「知ってるよ、」
北斗「俺は」
目を閉じる。
北斗「言えないけど」
北斗「言ったら壊れる」
北斗「不仲コンビ、終わる」
深く息を吐く。
北斗「だから」
北斗「このままでいい」
北斗「……よくないけど」
立ち上がる。
北斗「帰るかー」
ドアに手をかける。
北斗「お疲れ、〇〇」
声は届かない。
それでも、確かに本音だった。
ーーーーーーーー
インタビュー記事公開直後。
Xでまたもやトレンド独占
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📱X トレンド
1位 再会した幼馴染は、恋を知らない
2位 ほく〇〇
3位 不仲コンビ
4位 壁ドン
5位 お姫様抱っこ
6位 キスシーン
7位 最終回
8位 特別なライバル
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🗣ファンの声
「不仲は事実って言い切るのにあの距離感なに???」
「壁ドンの話してる時の二人、どう見ても照れてる」
「〇〇が“信頼はある”って言った瞬間の北斗の顔やばかった」
「ほく〇〇、口喧嘩なのに同時に笑うのなんなん」
「特別なライバルって何!?!?!?」
「不仲コンビ尊いってどういうこと」
「キスシーン台本通りって言ってたけど絶対感情入ってた」
「お姫様抱っこ軽いって即答する北斗無理」
「〇〇“戦友”って言ったの最高すぎる」
「北斗の“特別”って言い直し怪しすぎるけど誰も深掘らないの草」
「この2人演技うますぎて現実でもバグる」
「仲悪いって言えば言うほどお似合いに見える現象」
「不仲なのに信頼あるって最高の関係じゃん」
「再会した幼馴染は、恋を知らない ってタイトル回収してない???」
「キスの話の時の空気、画面越しでも伝わった」
「ほく〇〇は付き合わないでほしい派。でも共演は一生して」
「北斗、〇〇ちゃんのことリスペクト強すぎ」
「〇〇ちゃん、北斗のことちゃんと認めてるよね」
「不仲コンビでここまで化学反応出せるのやばい」
「戦友エモすぎて泣く」
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📰記事の一部引用が拡散
“不仲は事実。でも信頼はある”
“負けたくない相手”
“特別なライバル”
引用ポストが止まらない。
「特別なライバル=実質特別ってことでは?」
「北斗、あの一瞬間があったよね」
「いやでもガチで不仲なのも好き」
「口喧嘩カップルみたいなの最高」
「演技であそこまでできるのプロすぎる」
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📈再びトレンド入り
ほく〇〇尊い
キス長すぎ
壁ドン強い
戦友発言
不仲なのに
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ファンの総意。
・付き合ってるとは思ってない
・でも相性は最強
・不仲なのに最高
・演技力で殴られた
・また共演してほしい
誰も気づかない。
北斗の本気。
誰も疑わない。
〇〇は仲間だと思っていること。
それでも。
“ほく〇〇”はまた伝説を作った。
ーーーーー🌙
深夜 〇〇side
〇〇「投稿するか」
ベッドの上で写真フォルダを開く。
最終回クランクアップの写真。
花束を持ったツーショット。
〇〇「これでいっか」
キャプションを打つ。
〇〇「“再会した幼馴染は、恋を知らない”最終回ありがとうございました。戦友と最後まで戦いました。」
少し止まる。
〇〇「戦友、でいい」
投稿。
@hime__oo
数秒で通知が爆発する。
コメント欄
「戦友きたーーー!」
「ほく〇〇!!!!!」
「不仲なのに写真距離近いの何!?」
「北斗の顔優しすぎ」
「戦友って言い方エモすぎる」
〇〇「うるさ」
スクロールしながら笑う。
〇〇「距離近いって…普通でしょ」
その時。
北斗がストーリー更新。
北斗「……」
写真はドラマの台本。
一言だけ。
北斗「ありがとう。最高のライバルでした。」
〇〇「対抗してきた」
コメント欄がさらに荒れる。
「戦友×最高のライバル=何?」
「ほく〇〇供給過多」
「不仲とは」
「深夜にやるな」
〇〇「騒ぎすぎ」
でも少しだけ口元が緩む。
〇〇「負けないから」
スマホを置く。
その頃。
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深夜 北斗side
北斗「投稿したの早すぎだろ」
〇〇のインスタを見る。
北斗「戦友、ね」
小さく笑う。
北斗「俺は最高のライバル」
北斗「言い換えただけ」
コメント欄を閉じる。
北斗「距離近いとか言うなよ」
写真を見つめる。
北斗「近いのは、仕事だから」
指が止まる。
北斗「……ほんとに?」
画面を伏せる。
北斗「お疲れ」
静かな部屋。
トレンドはまだ1位。






