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ドズさん正義感つよい····かっけー!!
〜めん目線〜
俺は中学校の頃、いじめられていた。
クラスメイトからだけじゃない。
学年全員からだった。
いじめられた理由は詳しくはわからない。
だって皆、キモイ、ウザイ、調子に乗ってる、ということしか言わなかったから。
先生にも、もちろん相談した。
担任にも、学年主任にも。
けど、相手にしてくれなかった。
ただ、面倒事に巻き込まれたくなかったのか。
それとも、先生も俺のことが嫌いだったのかわからない。
俺の家は、両親共に元教師。
小学生になってから、ずっと厳しい教育を受けてきた。
塾も、家庭教師も、全部勝手に決められた。
拒否権なんてなく、否定することは許されない。
そもそも、全て親が正しいと思っていた。
だって、教師だったのだから。
これが、親にとっても、俺にとってもいいことなのだと、心からそう感じていた。
いや、そう感じようとしていた。
だから、クラスメイトが間違っていたり。
先生が間違っていたら、指摘していた。
みんな、それが嫌だったのかもしれない。
どうして?
間違っていたから、教えただけ。
なにがいけないの?
間違えるのが悪いじゃん
みんな、俺より頭が悪いから。
だから、頭のいい俺が教えてあげただけ。
それでこんな仕打ちなんて、酷い。
学校のやつらからは、色んなことをされた。
給食に鉛筆の削りカスを入れられたり。
教科書、ノート、私物をビリビリに裂かれたり、壊されたり。
殴られたり。
蹴られたり。
先生は、見て見ぬふりをした。
親には言えなかった。
親の顔に泥を塗るなんて、できない。
だから、ずっと黙って、耐えて…..
ついに俺は壊れた。
本当に、なにも感じなくなった。
心にあるのは、いつも死にたい、虚無 感、そして、なんとも言えない辛さだけだった。
もう、死んでしまおうかな….
そんなことを考えていたある日。
確か、中2の中頃だった気がする。
ドズルさんが転校してきた。
俺の隣のクラスに。
俺がドズルさんと会ったのは、学年集会でドズルさんが紹介された時と、廊下ですれ違った時くらいだった。
だから、ほぼ接点はない。
ドズルさんが転校してきたからと言っていじめがなくなるはずもなく。
ただ、ドズルさんがいるところではいじめられなかった。
学校のやつらがドズルさんに怯えているのか、転校してきたやつに見られるのが嫌なのかわからない。
けど、ドズルさんといるならいじめられない。
だから、俺はドズルさんに近づいた。
めん「…..ねぇ。」
ドズル「…..ん?あ、僕?」
めん「そう。あんた。」
ドズル「僕、ドズル!君は?」
めん「….俺は、めん。おおはらmen」
ドズル「そっか、めん….よろしくね、めんくん!」
めん「….めんで、いい。」
ドズル「え、ほんと?!わかった!よろしくね、めん!」
めん「….なぁ。」
ドズル「ん?どうしたの?」
めん「俺と、その…..友達に….なって、くれないか?」
ドズル「…..え?」
めん「….嫌なら、いいけど……」
ドズル「ううん!すっごく嬉しい!」
めん「え…ほんと……?」
ドズル「うん!それじゃあ、今から僕達は友達だ!」
そう言って笑うドズルさんは、すごくキラキラしていた。
….いいな。
ドズルさんは、みんなからチヤホヤされて….
俺は、陰ながらにいじめ続けられて….
自分の事情でドズルさんと仲良くなったとはいえ、その事が俺を傷つけた。
本当に、自分勝手だな…..
そこから、なぜかドズルさんはよく俺のところに来るようになった。
ドズル「めん!来たよー!」
ドズル「遊ぼー!」
めん「どうして…いつも俺のところに来るの?」
気になって、聞いてみたことがあった。
そしたらドズルさんは….
ドズル「え?….だって、僕達友達じゃん!」
そう言って、出会った頃と同じように笑った。
答えになっていないのかもしれない。
けど、俺はこの時、どうしてかすごく嬉しかった。
けど、ある時。
どうやら、俺とドズルさんが仲良くしているのが気に食わなかったのだろう、クラスメイトに、 いつもと同じように….いや、いつもより激しくいじめられていた時。
ドズル「めーん!遊ぼー!…..え? 」
クラスメイト「あ….」
めん「え…ドズル、さん……?」
見られてしまった。
こんなとこ、見られたくなかった。
やっと、友達と呼べるような人に会えたのに…..
学校のやつらみたいに、捨てられるのかな….
と思ったら
ドズル「何してんの!!」
めん「…..え?」
なんで…怒って……
クラスメイト「いや!これは違うんだよ!」
ドズル「違うって、何が違うの!」
クラスメイト「ご、誤解だって!」
ドズル「どんな理由があったとしても、人を傷つけていい理由なんてない!」
クラスメイト「…..っ」
何が、起こってるんだ……?
ドズル「めん!」
めん「えっ、あ、な、なんすか….?」
びっくりして敬語になってしまった…..
ドズル「行こ!」
めん「…..えっ?」
行くって….どこに?!
クラスメイト「ちょ、ほんとに違うんだって!」
クラスメイト「話聞いて!」
ドズル「聞かない!」
ドズル「僕の大事な友達を傷つけるようなやつの話なんて聞かない!」
めん「……!」
かっこいい…..
素直に、そう思った。
こんな、自分のことしか考えていないやつとは違う。
もし俺を庇えば、自分が傷つくとわかっていて俺を助けてくれた。
その時、思った。
もしドズルさんに何かあれば、次は俺が助ける。
俺は…..
ドズルさんについて行く。どこへでも。