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いろんなところで868の1周年祝われてて、なんか…感動してます笑 まじ平和過ぎて最高です!
うぉぉぉ!! 良すぎる!!これぞthe平和
桜の、
桜が咲く。
僕たちのギャングの色と同じ、桃色の花。
暖かい日差しの中、蓮先輩の提案でお花見をすることに。
豪邸の庭にでっかい桜を植える。
市の魔法の力で出来たその花は、今植えたにも関わらず咲き誇っている。
レジャーシートを敷いて、ご馳走を用意して、音鳴先輩はお酒も持ってきてた。
桜を見ながら飲むお酒はいつもより美味しい気がする。
花見酒、っていうらしい。ケイン先輩が教えてくれた。
段々みんなペースが上がって、賑やかになって、騒がしくなった。
どんちゃん騒ぎだ。ばーどさんが囃し立てて、音鳴先輩と蓮先輩が踊り出す。
殴り合いが始まって、ぐち逸先生の仕事が増える。
夕コさんと刃弐先輩はシチュボ対決している。
ゲラゲラ笑ってたら、芹ちゃんにクリームパイを投げられた。
困惑してたらマー君がそれに加勢する。
紫水はそれを見て爆笑する。
俺はケイン先輩に助けを求める。
ケイン先輩もファンが回ってて、あんまり頼りにならない。
鯵にクリームまみれの顔を写真に撮られ憤慨する。
お返しにJDさんをけしかけて鯵もベチョベチョにしてやった。
そんなこんなで日が傾き始めた頃、音鳴先輩が呟いた。
「レダーも居ればな、良かってんけど。」
ほんの少し寂しそうに、そう言った。
「ならさ、レダーにもこの春をおすそ分けしてやらん?」
蓮先輩が音鳴先輩の肩に手を置き言う。
随分キザなことを言うんですね。とケイン先輩が茶化す。
それでもその場にいる全員が蓮先輩に賛同していた。
大きめのダンボールに緩衝材、そして鯵の撮りためた写真をどっさり、アルバムにして入れる。
もちろん止めたけど、俺のクリームまみれの顔面も丁寧に入れられた。
「ああケイン待って、まだ閉めないで。」
夕コさんが立ち上がり、桜の枝に手を伸ばす。
「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿、って言うけど、」
バツッ
「俺達は馬鹿で結構!」
まだつぼみの多く残る枝を切った。
ダンボールの中が一気に華やかになる。
ケイン先輩が丁寧にテープを貼り、送り先を音鳴先輩が書いて、
春の小包が完成した。
「これが届く頃には向こうも咲くね。」
「もうギャングなって1年経つんだな~。」
「おいやめろよしみじみすんだろ!」
「たまに手紙よこせってメッセ入れよ。」
「箱に書いとけば?」
「あり!みんなで箱にメッセージ書こう!」
「雲の上のレダーへ。」
「それ死んでるじゃないすかw」
「はじめましてって書いた方がいい?」
「書いとけ書いとけ。」
夕日の沈む空は桃色で、桜も、俺達も桃色で。
風がまきあげた花びらが、泳ぐように空を舞った。
「せんせえ。」
868は続くよ。どこまでも。
1周年、おめでとう。