※実際の団体、個人とは無関係です。
※ボイドラ時空でお送りします。
※成人向けに準ずる表現があります。ご注意ください。
※その他捏造した設定が多く含まれます。
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仮眠室の扉が閉まると電気もつけていない部屋は一瞬にして真っ暗になった。だが、奏斗には関係ない。周りが暗くなれば勝手に瞳孔が開いて暗闇でも目が利くようになるのだ。
眠たくて重い体をやっとベッドで落ち着けるとごろんごろんと数回寝返りをする。落ち着かない気分というのもあるが、己の匂いをつける意味もあった。
すると、シーツや枕から先に使った奴の残り香だろうか、何やら情欲を唆るような匂いがした。
「…ん゛……っ」
すんすんと鼻を鳴らしながら枕へ顔を埋めてみると、匂いの正体がわかった奏斗の耳がぺたっとイカの耳のように倒れ、尻尾がぴくっ、と上を向いた。
「これ、…せらの、匂い……」
気づいてしまったときには遅く、αであるセラフの匂いをめいっぱい吸い込んでしまい、奏斗の体はまた発情し始めた。
「うぅ゛〜…ッ、せっかく、おさまったのにぃ……っ」
大きく左右へ尻尾を振り、不満を表す奏斗だったが今ここにその不満を聞いてくれる人などいない。
下腹部が奥の方からじくじくと熱くなってとてもじゃないが我慢していられない。
「ちょっとだけ…一回だけなら……」
セラフの匂いがする枕を抱き込み、自身の下着の中へ手を差し入れる。ぐちゃぐちゃ、とまではいかないがなにか粘性のある液体で濡れていた。
ぬめる箇所を指で撫でる、すると腰辺りに弱い電流が流れているようなそんな感覚がす る。
「 んぅ゛……ッ、う゛ぅ〜〜…っ」
何回も何回も蜜があふれ出る場所を擦っていると、滑るように指が中へと入り込んでしまった。頭の上のふわりとした耳は完全に脱力してぺたんと寝ていた。
「っぅあ、ぁ…ッ、ふ、ぅぐ…〜ッ♡」
思わず漏れ出る情けない声を抑えるため、深く枕へ顔を埋める。そのせいで鼻腔から脳内までセラフの匂いでいっぱいになった。
「……、せらぁ…っ、せら、ふ…ッ、」
一度名前を呼んでしまえば止まらなくなり、中を乱暴に掻き回しながら彼との行為を想像した。
思えば、セラフを想いながら自慰をしたことは今日が初めてではなかった。
数えるのも辞めてしまうぐらい、頭の中で何回も想像した。
あの大きな手で、鋭い視線で、優しい声で、よく鍛えられた躯体で、抱かれる自分自身を。
そして、奏斗は夢中になるあまり、仮眠室の扉を開ける人物に気が付かなかったのだ。