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Lone wolves

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Lone wolves

2 - 第1話  狼の夜

♥

1,002

2024年07月10日

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読むなら前回の仕様書を読んでねー!!!

一話目~っ!

宜しく!








其の日、ある研究所が爆発、全焼した。


中の人間は全員死亡。


非検体だけは全員生きていた。



何処かで、狼の遠吠えが聞こえた。


森を抜けた崖の上に、大きなナニカが居た。


其れは月明かりに照らされ、体で光が反射した。


ツァボライトの様な鮮やかな緑の体毛。


琥珀色の瞳、鋭い眼光。


そして印象的な尻尾と角。


尻尾の先にはめらめらと燃える炎が宿っている。


一見すれば大きな狼。


そして、もう一度、


わおん、


と吠えた。




「……はぁ”…ヒマ、」


少女はそう嘆く。


「今は仕事が無いんですよ、好きにしていて下さい」


嘆く少女に対して、青年が適当に返す。


少女の名は「ヴァージニア・ウルフ」。


金属の様に鋭い銀髪。


名前の通り、ウルフカットにしている。


右目はルベライトの様な力強いピンク、


左目はシトリンの様な神々しいイエロー。


そして、耳。


「世では私の様な見た目は『ケモ耳』とか、『獣人』とかって云われるんだねえ、」


耳は、頭から生えている。


若干後ろ向きに生えている、少し長めの耳。


形は、猫、狐に近い。


猫の様な尻尾も生えている。


「人間からしたら私の見た目って面白い?」


ヴァージニアは青年に向かって、尻尾をふりふりと振る。


「まあ、見る分には興味深いとは思いますよ」


そう返す青年の名前は「フョードル・ドストエフスキー」。


さらさらとした細い猫っ毛な黒髪。


まるで繊細な糸の様にすらりとした体躯。


スピネルの様な深みのある紫の目。


吸い込まれて仕舞いそうな目だった。


「……ヒマだから、寝る」


ヴァージニアはふわあ、と欠伸をして伸びた。


「どうぞ、おやすみなさい」







「寝るとは云いつつも、眠くはないんだよなあ…」


ヴァージニアは窓の外を眺めた。


一面真っ白。


雪だ。


此処はロシア。


(私はミコッテ族、寒さには異常に強いんだよね~)


「散歩しよ」


少しサイズの大きいパーカーを乱暴に羽織り、猫の耳の形をしたフードを被り、


外に出た。






ヴァージニアはあてもなく歩き出した。


此の土地の地形は頭に入っているので、迷う事は無い。


気付けば森の中にいた。


「ありゃま、此処まで来ちゃった…」


月が良く見える。


星も無数に輝いていて、人間には理解出来ない会話を交わしている様に見えた。


「………ん、?」


遠くに、火柱が見えた。


「火事?!」


火事だと気付いた時、


プルルルルルッ


「わあっ、」


電話が鳴った。


「はい、もしもし、」


電話に出たのは、フョードルだった。


「火、見えますね?」


「うん、見える、でも遠いねえ」


「貴女の異能力で、其の炎を消せますか」


「勿論、私此の森結構好きだから、消えちゃうのヤダし」


ヴァージニアは電話を切り、フードを脱いだ。


「ふう……異能力、『波』」


そう云った直後。


少女の背後から、巨大なドラゴンが出現した。


其のドラゴンは水を纏っていたせいか、其の周辺の空気の温度が数度下がった様に感じた。


「やあ、ジャバウォック」


ヴァージニアはドラゴンに話し掛けた。


「喋っている暇は無いぞ、ヴァージニア」


恐らく10m近くはあるであろう体躯。


藍色の体。


目はパライバトルマリンの様な透明感のある青緑色。


低くも、通る声。


「よし!乗ーせてっ!」


ジャバウォックと呼ばれたドラゴンの背に飛び乗る。


「飛ぶ、しっかり掴まっておれ」


ドラゴンは背に付いた大きな翼をはためかせ、


夜空に飛び上がった。


上空の気温は、普通の人間じゃ凍えて動けなくなって仕舞う程冷たかった。


「そーいや、ジャバウォックは寒くないのお?」


とヴァージニアは云った。


「何を云うかと思えば…我はマイナス1000°からプラス1000°までは耐えられる」


ジャバウォックは平然と云い放った。


「すごおい」


「まあ今の我は異能だからな」


そう話している内に、火元の施設が見えてきた。


「あ、あれ」


「了解した」


火柱の真上まで来、


「揺れるぞ、落ちんようにな」


ジャバウォックは咆哮した。


口に青白い光が溜まってくる。


もう一声。


大きく炎々と燃え盛る炎に、其れを上回る威力の水の塊が落ちる。


炎は水に包まれ、一瞬で消えた。


「おおー」


ヴァージニアはぱちぱちと拍手をした。


「む…如何やら此の施設、訳アリらしいぞ」


と、ジャバウォックはほくそ笑んだ。


ふわふわと翼を振り、ゆっくりと地上に近付く。


すると、地上に着く前にヴァージニアがぴょん、と飛び降りた。


「あの中、調べて来る」


「嗚呼、了解した、……では我は戻ろう」


ジャバウォックはそう云い、霧状になってヴァージニアの体に溶けていった。


「またね、ジャバウォック」


フードを深く被り、目の前の施設に向かって歩き出した。





「フョードル~?火事起きてた施設、何か面白そうだから調べてみても良い?」


「僕も気になって少し調べてみました。研究施設のようですね、其処は」


フョードルは少し声をくぐもらせて云った。


「良いですよ、お好きに」


ヴァージニアは食い気味に云う。


「あはは~そう云うって分かってた~!

行って来るね~っ!」


ぷつ、と電話が切れた。


「、はあ……相変わらずマイペエスな方だ」





私は施設の中に入った。


人間よりも暗い所に強いので、目は直ぐに慣れた。


奥に進む。


此の部屋は、恐らく研究室。


沢山の電子機器や実験道具があった。


「全部燃えちゃったかなー…」


周りをきょろきょろと見回す。


…原型を留めている物は中々無い。


別の場所も見てみよう。


暫く進むと、地下に続く階段を見付けた。


「おっ!良いね良いねこういう雰囲気!」


私はわくわくし乍ら階段を降りた。




降りた先には、檻の付いた広い部屋。


そして[実験室]と書かれた部屋。


此処には、火が回った様子は無い。


火の匂いはしない。


其の代わり、


「……駄目だ此処、血と死体の腐った匂いがする」


嗅ぎ慣れた匂いがした。


其の時。


「だれかいるの、?」


奥の方から、幼い少女の声がした。


其れに続く様に、


「おねがい!たすけてっ!!」


複数人の子供の声がした。


「っ、!」


私は反射的に駆け出していた。


檻のある部屋。


中には、10人弱の子供。


「はっ?!」


皆んなが檻に駆け寄って来た。


「だして!」


「たすけて!」


子供達は、枯れ枝の様に細く、不健康に見えた。


「分かった、直ぐに出してあげるね」


頑丈そうな南京錠を見付けた。


私は持っていた針金の先を曲げ、南京錠の鍵穴に差し込んだ。


子供達は、其れを唯じっと見詰めていた。


数秒後、かちゃりと中の組織が噛み合う音がした。


私は檻の戸を開けてやる。


子供達が一斉に飛び出して来、私に抱き付いた。


「ありがとう!おねえさん!」


きっと此の子供達は、此処の非検体の子達なのだろう。


直感でそう思った。


でもそんな事を考えている暇はない。此処から出してやらねばいけない。


私はちょいちょいと指先を上に向け、指を振る。


【ついて来い】というハンドサインだ。


其れを察し、子供達はてくてくと私に続いた。


階段を登り、施設の外に出る。


「じゃあ、私の異能力で安全な処まで連れて行くね」


そう云い、手を掲げた瞬間。


「ガオオッ!!」


私に、巨大なナニカが突っ込んで来た。


「うわあおっ?!」


私は衝撃で吹き飛ばされる。


「いっつつ……ん、おやぁ、…君は…」


私は其のナニカを見据える。


見覚えのあるモノだった。

























おかえりー!

一話目だからか、張り切って3,000字以上書いちゃった…。

多分、字数はばらばらだと思う。


キャラクターのお目々の色を説明する時、

「宝石や!」

って直感で思って、ヤホー先生で調べて、最も色が近い宝石の名前を引用した。

良かったら調べてみて~!


そしてセリフじゃない、三人称視点のナレーション的文章ってあるじゃん??

アレさ、苦手で…今回頑張ってみた。

読んでる人が其の光景を頭の中で綺麗なアニメーションになる様に!!


❤️は1000お願いします!!

読んで呉れて有難う~っ!!!

この作品はいかがでしたか?

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コメント

7

ユーザー

ぇぇ、、好き。(( ナレーション書くの上手すぎて悶えちゃう、(?)

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