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フランス南西の船場には、夕方に着き、陸路でスペインまで向かった。
「こう世界を旅してると、色んな国の料理を食べれるんだよ。」
「パエリアですか?」
「いいや。違う。逃走中に飽きるほど食べた。」
「ならなんですか?」
「着いてきたら分かるさ。」
歩き始めて数分。デッド達は、檻付きのトラックを見つけた。中には猛獣ではなく、人が何人も入っていた。
デッド(何故人間たちは注意を向けない?中にいるのが死刑囚であれ一般人であれ、檻の中に人が入っていたらちらりとでも見るのが自然なのに。…まさか…見えていないのか?なら怪しいな…)
「!!!」
三人は一様に驚いた。檻の中に入っている者と目があった。そして、彼女を一目見て分かった。五能力をもつ1人であることを。
明らかに怪しいので、トラックの後を追っていった。かなり低速なので、別に疲れはしなかった。
トラックは、ある門の前で止まった。トラックから降りた男は、悪魔だった。人間に擬態していないのですぐに分かる。そして、その事が、男がトラックを人間には見えないようにしていたことを裏付けた。
3人は、門番に見つからないよう、こっそり門の先の館に侵入した。
屋根の上を渡り、気づかれないように天井から下を覗いた。そこはオークション会場になっており、大勢の悪魔がいた。
「例の吸血鬼が出てきたら奪回して逃げるよ。」珱泉が言った。
彼らは、ターゲットが出てくるまで待った。