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幸せ

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幸せ

1 - 幸せ

♥

204

2024年10月14日

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『幸せになってね』_______.




*




これは5年も前の話。



『もし___が良ければ俺と付き合って欲しい。』

「えっ、あっ、冗談…!? 嘘コクとか…!!」

『本気で好き。』

「お、お願いします…!!」

『まじ!? やった。じゃあ今日一緒帰ろ』

「へへっ笑 うんっ笑」


田中樹。

高校が同じでだんだん気になり始めてたんだけど、

恋愛に疎い私にはハードルが高いって友達に言われた。

だけどまさか向こうから告白だなんて、

好きになられてたなんて知らないから、

嘘コクかと疑ったけど本気で、すごく嬉しかった。


「付き合っちゃった〜…!!」

[えーおめでとう!! あんたには無理だと思ってた。]

「私をあまり舐めるなよ?笑」

『ん、___!!!』

「あ、じゅりくん」

『昼一緒に食べね?』

「食べたい、!!」

『あはっ笑 じゃー、昼な』

「はーいっ」

[おいおいイチャイチャすんなよー笑]

「してませーん笑」


こんな平穏な日々が一生続くって誰しもが思うだろう。

人生はそう上手くいかないんだ。


『ごめん呼び出しちゃって。』

「ううん!! じゅりは何頼む?」

『…..今日で会うの最後にしよう。』

「….え…?」

『もう終わりにしよう。これで好きなもん食べて。』


『幸せになれよ』


そう言ってテーブルの上に置かれる半分に折られた1000円札。

「ちょっと待って」

なんて言葉が出なくて、彼の背中を追いかけることすらも出来なかった。

公共の場だし、泣けない。

1周まわって涙すらも出なかった。


彼が私の前から消えて1年。

ぽっかり穴が空いたみたいで、全く生きてる心地がしなかった。

学校にもいない、電話も、LINEも何も繋がらなかった。

彼の家に行ったりもしたけど、本人が出てくることはなかった。


なんで。

どこに行っちゃったのさ。


なんで。

なんで私の了承なしに居なくなったのさ。


「じゅり….」


あぁ、この1年頑張ってじゅりの記憶消したはずなのに。

会いたい。

会いたいよ。


おこがましいとわかっていながらも、彼の家に行ってみることにした。


ピンポーン


「___です。」

『今行きます』


来い、来い…と心の中で願いながら待つ。

と、出てきたのはお母さん。


『なんでしょうか…?』

「じゅり….くんは居ますか?」

『……彼女さん..??』

「過去ですけどね…笑」

『ちょっと待っててね、』


2,3分ほど待って『はい』と渡された手紙のようなもの。


「あの、」

『おうちでゆっくり読んでね。』

『じゃあね。ありがとう。』


ーー


家に着いて部屋に入って早々、私は貰った手紙のようなものを開ける。

そこには見慣れた彼の可愛らしい文字で、便箋にびっちり書いてあった。


___へ

誕生日おめでとう!!とか書いてみたけど見てる日いつかわかんないな笑

文字汚くて読めなかったらごめん

あのとき、勝手に別れちゃってごめんね。

おれ、もう時間なかったから笑

病気あってさ、手術しても持って何ヶ月ですって言われちゃっててさ。

___と付き合ったとき、言おうか迷ったんだけど___が心配するかも

って思ったら申し訳なくて言えなくてさー。

最後だったのに、___の悲しそうな顔見たくなかったし、

悲しそうな顔させたくなかった。ほんとごめん。

もう気ずいてるかもしれないけど、

もう俺___と同じ世界に居ないんだよね。

あーなんかもっと早く出会ってればなー

まじで不甲斐ないわ。

寂しくなったら、俺の名前呼んでみ?

___の声聞こえたらすぐ抱きしめに行くから。

人生最後、幸せにしてくれてありがとう。

幸せになってね



「気付くって“つ”に点々だし….笑」


こんなの泣くに決まってる。

最後の文字、滲んでるけど涙かな。笑

そんな重い病気言ってよ。

もっともっともっと、じゅりと思い出作りたかったよ。

じゅりの最期、立ち会いたかったよ。


「じゅり….寂しいよ、会いたいんだよ…!!!」


『何言ってんだよ笑 俺ここに居るよ笑』


あれ?

じゅり、居るの…?


部屋を見渡すけどどこにもいない。


封筒の中、まだなにか入ってる。


「ネックレス…?」


このネックレス、じゅりが付けてたやつと同じ…



俺が付けてたやつ。

いつでも身につけておいたらいいこと起こるかもよ



そんな言葉が書かれたメモ用紙。

本当に彼はこの世に居ないんだと確信した瞬間だった。



*



[てか___あれから恋してないの?]

「してないねー笑」

[ほんと大好きだね笑]

「じゅりのことだし、他の奴と早く幸せになれ!!とか思ってんだろうな」


『ほんとだよ。俺の事気にしなくていいから』


「あっ」

[なによ笑]

「ツッコまれたかも今」

[声聞こえた?笑]

「うん」

[幸せなやつだなあんたは]



もし来世で逢えて、

付き合ってまた勝手にどっか消えたら容赦しないから。


絶対幸せになって死んでじゅりに逢いに行くから


覚悟してね



『覚悟しとくわ。笑』



これからも援護よろしくね笑



『はーいっ』








fin.

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コメント

6

ユーザー

めちゃめちゃいいお話です〜! もう何回読んでも飽きません笑

ユーザー

樹が言っていそうなことが書かれていて本当に凄いです…✨ のかさんのお話は何回読んでも飽きません‼️

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