テラーノベル
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5月24日。(火)
今日も今日とて鬱陶しい。
今日はいつにも増してくっついてくる。やめて。私に触らないで
くっつきたいなら他の人のところに行って。
そしてもう戻ってこないで。
紗南は私のことをなんでも分かってるふうに話すけど、全然分かってないから。
私の表情も言葉も何一つ、分かってない。
私は紗南の表情も言葉の使い方もわかる。不機嫌か上機嫌か。
紗南も読み取って欲しい。
まぁ無理だと思うけど。
今日の日記を書き終え、少ししたら帰ろうか
そう思っていたら扉が開いた
「おっ、鮫谷」
入ってきたのは先生だった。
「ちょうど良かった。この本、図書室に戻してきてくれないか?」
図書委員が戻し忘れてな、と先生は言う。
私には一つしか選択肢はない。
「わかりました。」
図書室は本が好きな私でさえ滅多に来ない場所だ。
きっとこの本は図書委員が戻し忘れたのではなく、先生が使ったのだろう。
「…ここか。」
本を直し、図書室を出る。
校門に差し掛かった時。
前から声がした。
「やっと来た」
「…え?」
声がした方を見ると、居たのは黒川くん。
「また日記書いてたの?」
「あ…うん。」
黒川くんはもうあれが日記だと気づいてるらしい。
「ふーん。ちょっとあそぼーよ先輩♡」
連れてこられたのはゲームセンター。
「あの、黒川くん?」
「何?」
「何、するの?」
「クレーンゲームだけど」
分かるんだけど、え?
「得意なの?」
「まぁまぁ。なんか欲しいのある?」
「えっ」
こういう決めることはあんまり得意じゃない。
「え、えーと……あっあれ、!」
テキトーに指したのはサメのぬいぐるみ
「サメ?」
「う、うん」
「好きなの?」
「ま、まぁまぁ…?」
「ふーん」
いいよ。と言い100円を入れてクレーンを動かしはじめた。
「ん。」
「すごっ」
1回でぬいぐるみを落とした。めっちゃ得意じゃん
「ありがとう、」
「いーえ」
少しして、私たちは帰路についた。
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コメント
7件
ん、3100♡にした! おい、こらイザナテメェ、何いちゃついてんだァァァァ(( くっついて欲しい((殴殴殴 Uru師匠のノベルってなんでこんな最高なんだろう!Uru師匠だからか☆
私も月ちゃんと一緒で図書室が好きだな〜!