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最後にゆり組登場 ありがとうございました😁
最後にゆり組出てくるのいい笑
エピローグまで含めて映画みたいですごく良かったー! 穏やかな空気なのにドラマチックで、ずっとあたたかくて、何せショウタが可愛い🥺(n回目) ショウタに猫の世界を教えられてるリョウタがツボです❤️
🩷「お前、猫飼い始めたってマジ?」
今日もミスの尻拭いをしてもらったお詫びにと、深澤さんと一緒に、佐久間さんにランチを奢ってもらっている。ランチ、と言っても、安い蕎麦屋だけど。
💛「なんか、猫、可愛いなって思って」
🩷「そうだろ?猫、いいんだよなあ。気まぐれだけど、甘えてくるとやっぱり可愛いしさ」
💜「そんなにいいのか?猫。俺も飼おうかなぁ〜」
調子良く話を合わせてくるけど、食事はいつも出前で、自分の面倒すら満足に見られない深澤さんには猫の世話は絶対無理だと思う。
俺は、スマホで撮影した、リョウタの写真を見せた。
💛「黒猫なんですけど。リョウタって名前の男の子です」
本当はショウタにしたかったけど、名前が被るのも違う気がして、少し語感が似た『リョウタ』と名付け、色も真逆の黒猫にした。
今住んでるマンションがたまたま、犬猫OKの物件で助かった。
🩷「へえ?可愛いじゃん。どんな子?」
佐久間さんは、猫ならなんでも可愛くて仕方ないようだ。俺の愛猫のことも、写真を見せただけで褒めてくれるから飼い主としては嬉しかった。
💛「結構マイペースですよ。餌にもうるさいし。あんまり人懐っこくはないかな。でも、そこが却ってかっこいいっていうか…」
🩷「ふぅん?今度会わせてよ。この佐久間さんなら必ず手懐けてみせる!」
💛「いいですよ」
🩷「ほんじゃ、今週末は?」
💛「今週末はちょっと…」
🩷「んじゃ、来週!来週ならいいだろ」
💛「わかりました」
佐久間さんとリョウタは、来週末に会うことになった。だって今週末は…。
🖤「岩本くん、いらっしゃい。リョウタも、いらっしゃい」
💛「こんにちは。ショウタ、久しぶりだね」
俺と蓮は、あれから、なんとなく同じ秘密を共有した友人同士になった。今では猫の飼い主仲間として、色々と猫の世話について教えてもらっている。
キャリーバッグから出すと、あまり社交的ではないはずのリョウタが、ショウタにだけはよく懐いて、頬ずりしているのが、見ていて微笑ましい。時々ショウタにしつこくしすぎて、ショウタを怒らせ、フーッと威嚇されているのを見るくらいに2匹は仲良しだ。
蓮が言うには、あれから、人間のショウタにも恋人の翔太にもやはり会えていないそうだ。
🖤「あれは夏の夜の夢だと思うことにしたよ」
遠い目をして、蓮は言う。
でも、初めて会った時とは違って、蓮は今ではだいぶ明るく、柔らかい雰囲気を纏っているので安心した。
ひとしきり、リョウタの遊び相手を終えた後には、ショウタはいつも必ず蓮のもとへ戻って、その側からずっと離れなかった。
そんなショウタを見て、少し胸が痛んだけれど、ショウタの飼い主は蓮だから仕方ない。こうしてたまに会えるだけでも嬉しいと思おう。
俺はリョウタを抱いて、お暇することにした。
💛「また来ます。お邪魔しました」
🖤「来てくれてありがとう、それじゃまた」
ーニャーン
蓮の腕におとなしく抱かれる白猫に人間の頃の面影はなかったが、あの時交わした想いはその青い瞳に変わらず宿っている気がして、俺はショウタを優しく撫でて、目黒家を後にした。
💛「また来ような」
キャリーバッグに声を掛けると、狭い隙間から顔を出したリョウタが、俺に向かって、ニャーと珍しく甘い声でデレたので、寂しい気持ちがほんの少しだけ和らいだ。
おわり。