翔太「りょーた」
涼太「ん」
翔太「怖い夢でもみた?」
涼太「んんっ ごめ」
翔太「離れるなよ」
じっと見つめ合うと
翔太は涼太にキスを落とした
涼太「やだ 触れるな 」
翔太「ムリなんだけど」
イヤイヤと首を振る涼太を押さえつける
涼太「代わりなんだろ」
翔太「涼太は涼太だし 幼馴染で 好きだし」
涼太「さくは大事だからな」
翔太「おんなじ位大事にしてる」
涼太「訳わかんない」
翔太「こんなに泣いてる涼太をほっとけるほどバカじゃない」
映画は悲しくも壮大なストーリーだったけど
夢に出てきたのは
自分だけが海の底に落ちていく夢で
息ができなくて
手を伸ばしても誰も握ってくれなくて
やだやだって思っていたら
聞こえた翔太の声
涼太「今は弱ってるだけだからね」
翔太「また 無かったことにするの?」
涼太「当然だろ」
翔太「おれは いいけどなぁ」
人に甘えたい時ほど
身体が敏感になる
特に翔太の声が耳の側で聞こえたら
身体が勝手に火がついてしまう
幼馴染として かっこいいし 頼りにするけど
さくを想う好きとはまた違うから
でも違うとはいえ
今日は抱きしめていて欲しい夜
あんな悲しいのはちょっと耐えれない
明後日にはさくが帰ってくる
愛しい想いが溢れるにちがいない
翔太はおれの身体が使えれば良いのだから
おれもそんな風に思うことにする
翔太「なに考えてる?」
涼太「翔太の遊びに付き合うのも悪くないかなと」
翔太は露骨に眉を顰める
翔太「さくがいても抱けるけど?」
涼太「嘘をつくな いい加減 んんっ」
キスで黙らせられる
絶対信じない
翔太「ならなんで そんなに可愛い顔で見つめてくんだよ」
両手は頭の上で押さえつけられて
唇は吸われ呼吸ができない
涼太「やっぱり しょたなんか きらい」
翔太がこれ以上ないくらいに
涼太を抱き潰して
意識を手放した涼太を
朝まで抱きしめてる翔太が
ちょっと泣いた様にみえた
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