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「前は絶対こんな洞窟無かったのに」
洞窟を目の前にし紫紺は少しばかりの恐怖を感じた。ただそれ以上にこの洞窟の中はどうなっているのかと言う好奇心が湧く
「すぐ引き返せば大丈夫よね」
そう自分に言い聞かせて洞窟に入っていく。
洞窟内は薄暗く足元は見えるものの数m先は真っ暗で何も見えない
転ばないよう冷たい石の壁に手を当て慎重に進む
何分歩いただろうか、ゆっくり進んで居るとは言え長すぎる。行き止まりにも出口にもつく気配がない
(もう引き返そうかな)
そう思った時、生暖かい風が紫紺を包む
「何?急に風が···」
すると今まで見える気配のなかった光が現れた
「あの光は出口?さっきまで何も見えなかったのに···」
恐怖心と好奇心に胸を高鳴らし、光へ向かって足を早めた