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「鳴海。何見てるんだ?」
二人でテレビを見ながらダラダラしていたある夜。俺の頭を膝に乗せていた鳴海は、ずっとスマホに熱中していた。
日頃から必要以上にスマホを見ないし、使うのも未だに慣れないので返信も遅い、スマホ中毒から一番遠い鳴海が、真剣な顔でずっと画面をなぞっているから、不思議に思って話しかけたのだった。
「……んー、別に」
経験則上、鳴海がこうして静かな時は、だいたい良くない事である。
数日後、小包が届いた。
玄関から戻り、鳴海に「荷物届いたよ」と声をかける。
いつもならソファに寝転んだまま「んー」とのんきに返事をして、だらだら段ボールを開封して、すぐに使ったり仕舞ったりしているはずだが、テレビに集中していたはずの鳴海は立ち上がっていて、わくわくキラキラした顔で待ち構えている。
この顔をしてる時の鳴海は、十中八九とんでもないことを考えている。こちらが予想しても無駄だということは、長い付き合いでとうに学んでいる。そしてあの時見ていたのはコレか、と点と点が繋がったのだった。
「面白いものでも見つけたのか?」
「えへへ」
たぶんまたおかしな事を企んでいるのはさて置いて、長い華奢なまつ毛に縁取られた柘榴の輝きは、初めて出会った頃のままだった。
可愛い俺の妻は荷物を受け取ると、さっそく開封した。茶色の味気ない段ボールの中には、もう一つ黒っぽい、高級そうな箱が入っていた。緩衝材にくるまれていて、またなにか壊れやすい物を買ったな、と目を細める。
「なんだと思う?」
「…アクセサリーか?それにしては大きいな」
「ほぼ正解」
鳴海は黒い箱を取り出すと、用済みとばかりに乱雑に段ボールを床に置き、ソファに座った。箱の留め具を外し、ゆっくり蓋を開ける。俺も何となく、隣に座って中を覗いた、のだが。
「じゃじゃーん。良いでしょこれー」
「……鳴海、これは」
「赤と黒で迷ったから両方買っちゃった」
「……」
「わ、可愛い!写真よりいい!」
箱の中に仰々しく収められていたのは、二つの首輪、だった。犬猫用のそれより大きく、おそらく人間用、の。
「鳴海」
「ん?……あれ、怒ってる?何で?」
「怒ってない」
「目が怖いもん」
ひく、と笑みの形のままの唇を震わせ、僅かに俺から距離を取ろうとする鳴海に、今の俺はどう映っているのだろうか。
義務教育をまともに受けてこなかった鳴海は俺と出会う前までは一般的な性知識を偏ったまま覚えていた。自慰もしたことがなかったぐらいだ。俺と付き合うようになってからは、今までの間違いを塗り直す凄い勢いで知識も経験も吸収している。頭が良いから学習も早い。
つまりは可愛い妻を自分好みに染められて今がこの世の春、人生サイコーという訳だ。俺も鳴海も(まだ)若いから色んなプレイをしている。
が。まだ挑戦していない分野がある。
SMである。
自身のスマホで先月、それについて調べたことがあった。そこで1つの懸念点が浮かび上がった。それは鳴海は約1年前(※1〜10話参照)の事件があってからSMに対する恐怖心があるんじゃないかと。
万に一つもないと思うが、俺のせいで鳴海が傷つくことなどあってはならないし鳴海のトラウマを思い出させたくない。
「無人くんがさ、」
「履歴。見ただろ」
「怒ってる……」
「怒ってない」
そもそもあのスマホは学生時代から使っている年季物で、鳴海も使ってるし履歴を見られるぐらい何ともない。鳴海も俺もお互いの誕生日をパスワードにしているので、ロックなんてないようなものだし。
怒ってない。それは本当だ。だが、
「相談して一緒に決めたかった」
「ご、ごめんなさい……?」
「いいよ。鳴海が気に入ってるなら」
米神を揉みながら、自分の良心と下心がせめぎ合うのを感じた。一段ずつ階段を登るように、ゆっくり丁寧に進めていきたい気持ちと、そっちがOK出してんなら手加減しなくていいだろ、という感情である。心が二つある。
「じゃあ、今日はどっちにする?」
そんな、『どっちが似合う?』みたいに聞かれても困る。
「……赤」
「じゃあ無人くん黒ね」
「俺も付けるのか?」
「せっかく二つあるんだし」
「……」
俺をベッドに座らせて、脚の間に座った鳴海は、下着の上から俺の性器を慣れない手つきで撫でている。真っ赤な髪と同じ色の首輪を嵌めてちらちら見上げてくるのは絶景すぎて、正直かなりクる。
しかも普段より積極的だ。
「パンツ、脱がしていい?」
「ん、いいよ」
言うやいなや、下着に手をかけてずり下げられる。緩く立ち上がっていたソレが引っ掛かりながら姿を見せれば、鳴海はたちまち釘付けになった。
「さわっていい?」
「うん」
この、行動の前にいちいちお伺いを立てるのは、日頃からしている俺の真似だ。いちいち言わなくても好きにしていいんだ、と言ってやることもできるが、学んだことを律儀に守っているいじらしさが可愛すぎるので黙っている。
自分にも同じものがついてるのにおっかなびっくり触れてくるのはまだ変わらない。最初の時は直視からの硬直だった。進歩してはいるんだけれど。
指を輪っかにしてのろのろと扱いてくれる、その刺激自体よりも、あの鳴海が跪いて、首輪までつけてるビジュアルだけでかなり興奮している自分に気付く。ぐぐ、と角度の上がったソレを見て、鳴海がちら、と目配せしてきたので。
「舐めていいよ」
「……」
はふ、と期待するみたいな熱い息が先端にかかった。先っぽだけをちろちろ舐められて、そのままカリ首だけを口に含まれる。そっと髪を撫でてやれば、また目線が合った。僅かに形のいい眉が顰められる。
「……、無人くん、見過ぎ」
一度口を離して、ちょっと拗ねたみたいに言う鳴海。可愛いって素面で言うと照れて怒る、とりあえず「ごめん」と悪びれもせず言い、鳴海の首輪をトントン、と指で叩く。
「似合ってるなって思って。コレ」
「……、んん」
返事とも呼べない返事のあと、唾液に塗れて滑りが良くなったのを確認して、半分ほど咥えられる。
鳴海の薄い頬っぺたが亀頭の形にぼこ♡と膨れるのは、かなりいやらしかった。教えた通りに、咥えきれない幹は手でしごかれながら、ぐちゅぐちゅ♡音を立ててしゃぶられれば、男の当たり前として息が上がる。
「っ、鳴海、上手くなったな」
「……♡♡んむ゙♡ッぅ、ん♡♡」
先走りを嚥下しては強請るみたいに舌を絡めてくるのが、他ならぬ鳴海の口だと思うと、熱い粘膜の中で分身がさらに硬さを増す。先端がごりゅ♡と当たるたびにぎゅうっと喉奥が締まる。
苦しいだろうに、そわそわ落ち着かない様子を見るあたり、感じているのだろう。フェラしてるだけなのに、びくんっ♡と背中をしならせて蕩けた目で見上げてくる鳴海が、口の中にも性感帯を隠しているのを俺だけが知っている。
「こら。教えただろ。自分で触らない」
「ッんぐ、♡♡〜っ♡」
下着の中に手を入れようとしていたので、腕を掴んでベッドに縫い止めれば、目だけで抗議するみたいに睨まれた。可愛いだけで怖くない。仕返しとばかりに動きを早めてカリ首を責められれば、ぐつぐつと射精欲が高まっていく。
「あー、きもちい、なるみ」
「♡♡ッ♡♡だし、て♡のみたい♡♡♡」
「……、また何か読んだな。ダメだ」
ムッ、とあからさまに嫌そうな顔をして、鳴海はさらにぐぽ♡ぐぽ♡と喉奥を使い出した。離さない気だ。
「ダメって言ってるだろ」
「んぶっ?!♡♡♡」
本当にイきそうだったから、丁度良い所にあった首輪を引っ張り、無理やり口を離させる。途端反り返って張り詰めたソレは腹筋にべチンと当たった。鳴海は自分の唾液でぬらぬら光るソレを恨めしげに見つめ、巨大な瞳で睨み上げてくる。
「けち……」
「それで前無理して吐いただろ」
いつまでも床に座らせておくのは可哀想なので、ベッドに上げて対面座位の姿勢になれば、鳴海の下腹部が既にテントを張っているのに気付く。
「舐めてるだけで興奮したのか?」
「ん。いつもコレ、入ってるんだなって思ったら……」
揶揄おうとしたのに、カウンターを喰らって何も言えなくなる。そんな事考えてたのか。頬にキスを落としながら、スウェットをずらして直接触れてやる。
数回往復させただけで先走りが溢れて、手の中で体積を増していくのが分かる。ビクッ♡と肩に回された腕に力が入って、頭上からはとろとろ甘い声が聞こえる。無自覚だろうが腰を揺らしているのが可愛い。
「ん、あっ♡無人♡♡きもち、ぃ♡♡」
顔は見えないけど、身体をくっ付けていると鳴海は喜ぶ。宥めるみたいに身体の色んなところを撫でてやりながら、ちゅく♡ちゅく♡と陰茎をしごいていると、動きを妨げるみたいに手を掴まれて。
「は、やく、うしろ、ッ♡してよぉ……♡♡」
「ん?もうちょっと待って」
おねだりが出来るようになったのは喜ばしいけど、『お返し』もしてあげたかったので。鳴海をベッドに転がしてガバッと両脚を開かせ、ぐちゃぐちゃに濡れて震えるソレを一息に咥えた。
「っあ゙♡♡♡〜〜ッ♡♡♡」
男のイチモツを咥えるなんて日が来るとは思ってなかったが、鳴海のものだと思うと全然平気だし、むしろ……と思ってしまうあたり、俺もかなり惚れ込んでるんだろう。
わりと本気で逃げる腰を、こっちも力強く押さえ付けて、じゅっ♡と吸ってやれば、口の中でびくびく震える陰茎はあっけなく精を吐き出した。ぢゅく、と最後の残滓まで吸い上げ、そのまま鳴海に口付ける。
「ン゙〜〜ッ!!」
途端、物凄い勢いで全身を使って抗議され、長い脚で両側からキックされたので、さすがに口を離す。お゙ぇ、とえずいたので、ティッシュを渡せばそのまま吐き出した。
「ぃ”や!やなの!!」
「何だよ、飲みたいって言ったのに」
「無人のが飲みたかった…」
「……」
「自分の嫌……水取ってきて」
「うん」
今回は俺が悪かったかもしれない。普通に考えれば自分のザーメンなんて頼まれても飲みたくないし。まあ鳴海のなら全然いけるけど。この嫌がり方からして相当嫌というのが分かった。
仰せの通りに冷蔵庫から水を取ってきた俺に一言、「おそい」とすっかりご機嫌ななめの声がかかる。
「ごめんな」
ペットボトルのキャップを開けて手渡せば、両手で受け取られ、チビチビと無言のまま飲み干す。
痛々しい傷の残るおでこにキスして、後頭部を優しく撫でれば、本当に猫みたいに擦り寄ってくるから、可愛くてたまらなくなって口づけようとした、口に、手のひらを押し付けられた。
「嫌。洗ってきて」
あー、今のはちょっとイラッときた。
「や゙ーっ♡♡♡ばか、♡ばかぁ♡ぅ♡♡ゔう〜〜っ♡♡も、い”や”だ、ってぇ……ッ♡ひぐ、うぅっ♡♡♡」
片方はくりくりっ♡と指でつまみ、片方は色の薄い乳輪を優しく引っ掻くみたいにすれば、面白いほど嬌声をあげる。
最初のうちはたくし上げたスウェットに噛みついて声を押し殺していたが、もうすっかりその気力もなくなったらしい。
ぷっくり♡膨れて熟れたそこを晒して涙を溢す鳴海は、すっかり前後不覚に出来上がっていた。皮膚が薄いから、体温が上がるとすぐピンクになるのが可愛い。
俺は外からハッキリ分かるほど変わらないから、同じ人間でもこうも違うものかといつも思う。
「乳首だけでイけそうじゃないか?」
「ほんっ、とに、♡ッひ♡♡♡ばか、♡♡あぁあっ♡♡♡……いい加減に……イ゙ッ♡♡♡」
また蹴りを入れてこようとする踵を引っ掴み、愛撫を続ける。
体格差はあれども、今のふにゃっふにゃの鳴海に抵抗されたところで、片手で抑えられる程度でしかない。
可哀想に、とどこか頭の隅っこでひとごとのように思いながら、腫れた可愛い乳首を思いっきり吸ってやれば。
「〜〜〜ッ♡♡♡♡」
「本当にイけたな」
びくびくびくっ♡♡♡と電気を流されたみたいに派手に背中を逸らしたかと思うと、鳴海の陰茎からとろぉ……♡と白い精液が溢れた。
鳴海はしばらく声も出せずにふーっ♡ふーっ♡と呆然としてその様を見下ろしていたが、だんだん意識が帰ってきたようだ。
「うそ、? おれ、イったの?」
「うん。かわいかった」
複雑そうな顔で「やだぁ……」と言いながら口を尖らすので、すごいすごいと誉めそやして撫でてやる。セックスにしろ何にしろ褒めて伸ばす方針なので。
その思惑を知ってか知らずか、鳴海はベッドの中限定で素直でえろく良い子になりつつある。ので、これからもこのスタンスで育てていくつもりだ。
二度の射精で少しくたっとした陰茎の奥、窄まりにゆっくり指を伸ばせば、いつもとは感触が違うことに気付く。
お互いに忙しい現代社会人であるから、そう毎日身体を重ねているわけじゃない。
本来陰茎を受け入れる場所ではない窄まりは、セックスのたびに指一本も苦労するほど硬く閉じている、はずだったが。今のそれは俺の指程度なら簡単に受け入れそうなほど解れていた。
「鳴海、自分で慣らした?」
「……ん、した」
「どうやってした?」
「指で。上手くできなかったけど……」
やってみせてよ、と下心しかない言葉をかける前に、鳴海の手が下に伸びる。つぷ、と抵抗なく白い指を受け入れるそこに目が釘付けになった。
無感情に二本目が挿入され、拡げるように掻き回す動きにあわせて、ナカからとろぉ、とローションまで溢れてくる。
「自分でやっても気持ちくないから、やめた」
ぺっ、と指を抜き去ると、鳴海はローションで濡れた指をシーツで雑に拭った。
「…………」
「……無人?」
「ん、何でもないよ」
全部俺に任せてくれていいのに、とか、気持ち良くなかったからやめたということは、普段俺に慣らされてる時は気持ちいいってことか? とか、今度M字開脚でオナニーしてもらおう、とか、脳裏に情報が浮かびすぎて若干フリーズしてしまった。
顔に出さないのは得意だが、結構限界まで来ている。それでもまだ意地があるので、「頑張ってくれたんだな」とまず褒め、おでこにキスをする。それからベッドサイドテーブルに腕を伸ばした。
「ん?」
先日、本島に寄ったついでに補充しておいたはずのコンドームがない。
「鳴海、ここに入れてあったゴム、知らないか?」
「……知らない」
どう見たってしらばっくれていた。
普段なら嘘なんて簡単に吐けるだろうに、どうしてこんなに可愛いんだか。気まずそうに顔を背ける鳴海のやわいほっぺをむにゅっと掴み、無理やり正面を向かせる。それでも往生際悪く目線だけそらすから、わざと甘く名前を呼んだ。
「なるみ」
「開いてない新品の箱なんて知らない」
「新品のがあるなんて一言も言ってないんだが」
「……」
「怒らないから正直に言ってみろ」
「……。ポイした」
「捨てたのか。どうして?」
「なんか…いやだったから…寂しいもん」
「あー……」
常識になぞらえれば、怒るべきなんだろう。俺が買って、置いておいたものを、鳴海が勝手に捨ててるのもおかしいし。
コンドームは、どちらか片方のためのものではなく、性病その他感染症からお互いを守るためのもの。
後処理をしなければ腹を下すこともある。そうきちんと教えて納得させないまま今日まで来てしまった俺にも非が……一パーセントくらい、ある、のか?
「無人はしたくないの。生で」
「したいけど」
「即答じゃん」
「ちょっと黙ってろ」
「うん」
これで話に乗ったとして、鳴海のことだからどうせ、無責任に「ナカで出して♡」とか言うんだろうな。後処理はもちろんするけど、しかし万が一腹を壊したらこちらのせいにされて拗ねられるのは明白だ。
——やっぱり勝手に捨ててるのおかしいだろ。
「怒らない」と言ってしまったのを悔やみつつ、しかし撤回することもできないので。前途のコンドームの必要性についてを懇々と説明した。フルチンで。
普通のカップルなら興が覚めるにもほどがあるが、あいにく鳴海は一般の感性というものを持ち合わせていないので問題はない。
「お腹下すんだよ。中に残ってたら」
「?無人が面倒見てくれるんじゃないの」
「俺任せか……」
よく分かっていない顔をした鳴海は俺の頬にちゅっと音を立ててキスして、スウェットの上を雑に脱ぎ捨て、ベッドに仰向けに寝そべった。
暗い寝室の中で、発光しているみたいに真っ白でしなやかな肢体。
身につけているのは首輪だけ。
「ほら無人、」
——据え膳♡
覚えたての単語にまんまと乗せられて覆い被さってくる俺を、鳴海は悪戯っ子の瞳で見上げてにんまりと笑った。
これ、もう俺は悪くないだろ。
ずぷぷ……っ♡♡♡
びゅるるっ♡♡♡
まだ奥までいってない。いつもより狭く感じるナカに、傷つけないように殊更ゆっくり侵入っただけなのに、鳴海はビクビクッ♡と痙攣して射精した。
「はぁ、……キッツ、中……」
「っお゙♡♡んぃ、ッ♡♡♡こ、これ、♡やばいぃ……っ♡♡♡」
「まだ、いれただけ、なんだが……?」
シーツを掴んで上に逃げようとする鳴海の肩を鷲掴んで、ずぷぷ……っ♡とさらに奥まで進めて追い討ちをかければ、喉を晒してまた達する。今度は射精を伴わないメスイキで、ナカが精を搾り取るみたいにぎゅううぅ♡と更に締まった。待ち望んだ快感が全身を駆け巡り、熱い息を吐く。
「〜〜〜ッ♡は、ひ♡♡っひぎ、ぅ……♡♡♡♡」
はーっ♡はーっ♡と犬みたいに呼吸する悟の、快楽漬けのその表情がもっと見たくて、さらに奥を目指そうとしたが。
「♡♡♡い、♡い゙っかいぬいて、♡♡っあ゙♡♡やばいって、ぇ♡♡」
イヤイヤ首を振りながら暴れ出したので、落ち着かせるためにぬ゙ぬ゙ぬ゙〜っ♡と腰を引く。肉襞を擦るその刺激ですら甘イキしているようで、引き攣った嬌声が止まらない。カリ首が入り口に引っかかる所で一度腰を止めて、零れる涙を拭ってやった。
「あ゙っ♡♡♡まっ゙、うごいちゃ……ッ♡♡♡〜〜〜っ♡♡♡♡」
メスイキの絶頂から降りて来られないらしく、びくっ♡びくっ♡と痙攣しながらも、長い両脚を強請るみたいに腰に絡められる。
「っ、なるみ、大丈夫か?」
「ぉ゙、……っ♡♡♡ぁ゙へ…♡♡やば、こぇ……♡♡きもちい……♡♡♡」
男女問わず骨抜きにする美貌が快楽に蕩けていた。
本気で辛いんじゃなくて、いきなりイきすぎてびっくりしただけのようだ。
欲のまま突き上げたい気持ちを堪えて、強すぎる刺激にならないように、一度目よりもゆっくり、ぐぷぐぷ……っ♡と割り開き、中のしこりに亀頭をぐりっ♡とハメてやれば、媚肉がきゅんきゅん♡と締まる。
「あぁあっ♡♡♡しゅご、ッ♡♡ないとのっ♡♡いつも、よりぃ……ッ♡♡ぉっぎ、い♡♡♡」
「っはぁ、鳴海が、いつもより、狭いんだって……」
「〜〜〜ッ♡♡♡♡あ゙っ♡はぁっ♡♡♡ま、っ♡また、ぃぐぅ……っ♡♡♡♡」
猛烈な締め付けでこちらも持っていかれそうになり、汗が鳴海の割れた腹筋にぼたぼた落ちた。抜き差ししないまま、前立腺だけを押し潰すみたいにごりゅんっ♡ぐりっ♡ぐりっ♡と捏ねる。イかせた直後にこれをやるとイヤイヤ言いながら潮吹きして可愛いので、後片付けが大変なのは承知のうえで毎回やっている。
「あぁ゙ッ♡♡♡や、だやだやだっ♡♡♡そこ、ッ♡♡まだイッ♡♡てうのにい゙ぃッ♡♡♡しちゃだめ、♡♡ってぇ♡♡♡ぉッ♡♡んぐ、う♡♡あッ♡♡♡」
「これされるの好きだろ?」
「〜〜ッ♡♡♡♡お゙っ♡♡♡き、きら゙いぃ……ッ♡♡♡ぁ、あ゙っ♡♡♡ぃぐ……ッ♡♡」
まだ強がる余裕が残っているのか、と内心溜息を吐き、鳴海の絶頂まであとほんの僅かのところで前立腺をいじめる動きを止める。寸止めなんてしたことないから、何でやめるの?とハテナマークが浮かんでいるのが見える。その力の抜けたぽやんとした表情と、ごつい首輪がアンバランスだった。
「……いま、イきそうだったんだけど……?」
「知ってる。でも “嫌い” なんだろ?」
涙目で睨まれてもキュートアグレッションを起こすだけだ。耐えているつもりだったが顔に出てしまっているようで、俺の意図を正しく読み取ったらしい鳴海は耳の先まで赤くしながら「ぐ……」と唸っている。
「なんか、今日のないと、意地悪……」
「は?鳴海のせいだろ」
鎖骨に齧り付いて跡を残せば、「うぁ♡」と嬉しそうな声を出すくせに。
こんなに全身で喜んでおいて、あくまで俺の方に非があるような言い方をする悟に、柄にもなく『意地悪』をしたって良いだろう。だって、
「自分で自分の首輪買うなんて」
「ぐ、う……」
くん、と指で首輪を引っ張って、「期待してたんだろ?『いじわる』されるの」と耳元に吹き込んでやれば、鳴海のナカがきゅう♡と締まる。
「、……じゃん、」
「ん?なんだ」
「ないとが、したいんじゃん、へんたい……」
「……」
俺をイラつかせようと思ったんだろうが、そういう言葉は逆効果だってこと、まだ教えてなかったな。
「はー、かわい……」
「〜〜ッ♡ぉ゙ッ♡♡♡あ゙っ♡ぁ♡♡♡はぁっ♡♡い゙ッ♡♡お、ぉ゛っ♡♡……っ♡♡」
「こら、暴れない。鳴海がいい子になるまでずっとやめないからな」
片手で暴れる上半身を押さえつけ、もう片方の手で鳴海の陰茎の根本をぐっと握って射精を防ぐ。ぐっちゅ♡ぐっちゅ♡と前立腺を捏ね回し、三回ほどメスイキをさせたところで、鳴海の目の焦点がだんだん合わなくなってきた。
「や゙あぁ……♡♡♡イきた、い゙♡♡んお゙っ♡♡♡ぁ、あっ♡♡♡」
「さっきから何回もイってるじゃないか」
「ちが、っ♡♡あぁ♡♡ぉっ♡♡んっ♡♡〜〜ッ♡♡なんれ゙……♡ぅ、ゔゔ……♡♡♡」
「喘いでばっかじゃわかんないぞ」
先走りでドロドロになった鳴海の陰茎は、可哀想なほど腫れて解放を待っている。射精も潮吹きもできないまま、後ろと、たまに触ってあげる乳首の刺激だけで、背中をしならせてまた達した。間隔が狭まっているから、そろそろ限界も近そうだ。苛烈な責めは止めないまま、脳に残った冷静な部分で思う。
「ひっ♡♡ぁへ♡♡ご、めんなしゃ……♡♡♡ゆるひ、て、ぇ゙っ♡♡♡」
「何で謝るんだ?」
喘ぎながら涙目でごめんなさいと繰り返す鳴海は、正直ビックリするほどちんこに来たし、性癖が取り返しのつかない分岐点を過ぎてしまったのもとっくに自覚していた。
「鳴海、なぁ、ちんちん苦しいよな?」
「ぁ、ぇ♡♡♡? ゔ、くる、し……っ♡♡♡せーし、だし、たい♡♡も、おんなのこイキ、や゙……♡♡」
「っふ、やっと言えた、」
「ぁ、あ〜〜ッ♡♡♡♡かひゅ、……っ♡♡♡♡」
陰茎から手を離して、どづ……っ♡と重たいピストンで泣き所を抉ってやれば、声も出さずに絶頂する。鳴海の解放された陰茎の鈴口からどろ……♡と奥から押し出されるみたいに精液が溢れる。
「ぁ゙ーっ♡♡あーっ♡♡♡♡ぁ……♡はぁっ……、?!♡♡っお゙、♡♡あぁあ゛ッ♡♡♡あぇ゛ッ♡♡」
散々焦らされたあとにエビ反りでイった鳴海に、容赦なく追い討ちをかける。寸分違わず前立腺をごりゅっ♡ごりゅっ♡と突きながら、鈴口を手のひらでぐちゅぐちゅぐちゅ♡と擦ってやれば。
「っや゙♡♡♡〜ッ♡なん、れぇ♡も、む゛りぃ♡♡♡い゙まらえぇっ♡♡♡さわるの、っあ♡♡♡♡らめ゙♡♡やだ、ッやら♡ぁ♡♡あーっ♡♡♡♡ぉ゙♡♡♡お゙♡♡♡きもちい゙♡♡♡」
「っふ、あ、出す、よ」
「ぁああッ♡♡♡♡あ゙♡だして、ッ♡♡出して♡♡♡っお゙♡♡♡〜ッ♡♡♡いぐ、ッううぅ♡♡♡♡」
ぷしゃあっ♡と派手に飛び散った潮は、火照った鳴海の身体とベッドをびちゃびちゃにした。肉襞の搾り取るような蠕動に、逆らわずに俺も吐精する。いつもなら薄い膜が堰き止めるはずの精液は、どぷ……っ♡びゅ、びゅ♡と鳴海の中に一滴残さず注がれた。
「あ、♡ぁー……♡♡♡なか、♡あちゅい……♡♡♡」
余韻で甘イキしながら、鳴海はにへ、と笑った。まんまと煽られるまま中出しまでしてしまったが、鳴海が満足してるなら俺も何も言うことはない。
ほぼ力の入らない指で首輪を引っ張り下げられ、唇を合わせる。ぐっと抱きしめれば、速い心音が響いてくる。
最後はいつもこうして、キスをして抱きしめて、風呂に入るか寝落ちするかするのが常だった。くたくたになりながらも甘えてくっ付いてくるのは愛しく思う。
が、今回に限っては寝落ちされる訳にはいかない。いつもより我慢し過ぎたせいか、未だに芯を持ったままの愚息が、一回や二回では収まらないのが分かる。熱い咥内から舌を引き抜き、陰茎も一度抜いた。後で掻き出すなら、一回も三回も同じだろう。
ぽや……♡と目にハートを浮かべて、「きもちかった♡」とすっかり終わった気でいる鳴海に、加虐心を隠して微笑む。
「じゃ、後ろ向いて」
「……は?」
「ゴロンして、ほら」
「……え、ぁ、ま、まだするの?」
鳴海をひっくり返し、尻たぶをぐにっと割り開けば、さっき奥に出した精液がとろぉ……と溢れてくる。蓋をするみたいに再び陰茎を埋め込み、ずぱんっ♡♡♡と奥まで一気に貫いた。
「あ゙〜〜ッ?!♡♡♡ぉ゙♡♡♡い、きなり、っ♡♡♡そんにゃ、おぐ、ぅ♡♡♡ッ♡♡むり゙♡♡♡」
腰を掴んで膝を立たせる。支えていられなくなった上半身だけがくたっとベッドに落ちた。
鍛え抜かれた背中がびくんっ♡としなり、俺のものを受け入れて限界まで拡がった後孔がヒクつくところまで見えるのがいやらしい。またメスイキしているだろうが、構わずごっちゅ♡ごっちゅ♡と奥を突き続けて、肉壺を思う存分蹂躙した。ゴムを隔てない、舐めしゃぶるみたいに締め付けてくる熱いナカは強烈で、一度吐き出したはずなのに全然足りない。後ろからだから、抜き差しのたび粘ついた音を立てる結合部がハッキリ見えるのも良かった。
「……っはぁ、すごいな、中、」
「あ゛♡♡っお゙♡♡♡も、お゙わって、よぉ゙……ッ♡♡♡」
「中出しして欲しかったんだろ?ゴム捨てるぐらい」
「あ♡♡♡あ゙っ♡♡♡あ゙っ♡♡♡いぐ、ぅ……ッ♡♡♡♡」
「いぐ♡じゃなくて。返事」
「ッあ゙♡♡♡♡♡」
鳴海の綺麗な尻をバチン!と叩けば、ぎゅううう♡と強く締め付けられる。一瞬持っていかれそうだったがなんとか耐えて、首輪を引っ張った。可愛い耳に口を近づけて言う。
「鳴海、返事は?」
「……ッ♡♡♡う、ゔん……♡ぁ、な、かだし……♡してほし、い……♡♡」
「ん。いい子。いっぱいしてやる」
頬っぺたにキスして、首輪を開放する。
さっき叩いた尻は予想通り赤くなってしまっていた。今度は優しく撫でてあげると、「ッん♡」と可愛い声をあげて背中を震わせた。
「いつもみたいにイヤイヤは無しな。全部言葉にして」
「っわ゙♡かってるでしょ、お゙……ッ♡♡」
「分かってるさ。鳴海のことならな」
「……♡ッんぅっ♡♡ッ♡♡ッ♡♡」
鳴海の両腕を引っ張ってばちゅんっ♡と突き上げる。鳴海の体重を借りてより深く挿さるうえ、上半身を両腕で抱いて固定してやれば、中をこそぐように動いても鳴海は快楽を逃せず、喘ぐしかできない。
「お゙っ♡♡♡ない、と♡♡ぅ♡♡ぉく、こぇ♡♡♡きもちい、♡♡♡イ゙っ……♡♡♡」
「はーっ、俺も、ッ、気持ちいい、」
「ぁうっ♡♡っぎ、♡そ、ッ♡♡そこ、ぉ゙ッ♡♡すき、すき……♡♡♡あ゙〜〜っ♡♡きもち、い……ッ♡♡♡」
涙の跡にキスすれば、「く、ぅん♡ちゅ、して♡」と甘えた声を出す鳴海に、ここまで可愛くなるとは……と内心感動すらしつつ、繋がったまま深く口付けた。忍耐と調教の成果である。もう既に時間の感覚が無いが、鳴海もなにかのスイッチが入ってるみたいだし、まだ続けても平気だろう。
「はっ♡♡ぁ♡♡そこ、もっと♡♡ぐりぐりって、して……♡♡♡」
「奥、好きだもんな」
「しゅき♡♡♡そこ♡♡ぁんっ♡♡あっ♡♡♡きもちい゛♡♡♡」
ぐりっ♡ぐりっ♡と奥を責めれば、心底嬉しそうに喘ぐから、高まる射精欲のまま、ばちゅばちゅばちゅっ♡とスピードを上げて突き上げる。
「っあ♡♡♡ぁ゙あ゙っ♡♡♡っはぁ♡♡はげし、♡♡すごいっ♡♡すき♡♡っお♡♡ぃぐ♡♡♡またおんなのこイきしゅる……♡♡♡」
「はー、っ、かわいい、好き、鳴海」
「ッ♡♡♡はぁっ♡♡♡すき、だいすき、ないと♡♡♡っ♡なかっ♡びくびくしてる……♡♡〜〜〜ッ♡♡♡♡♡」
鳴海がイくのと同時に一層強く締め付けられ、最奥を目掛けて精を吐き出す。びゅるるっ♡♡と叩きつけるそれは、勢いも量も一度目と変わらなくて、十代かよ……と自分でも引くぐらいだった。
「ぁへ……♡♡♡いっぱい、でてる……♡♡」
「……は、やばいな、これ」
鳴海の肩に顎を乗せ、腹を片手で撫でれば、僅かに膨れているのがわかる。皮下脂肪のない腹筋の下、俺の陰茎がどこまで入ってるのかも手で感じることができた。上からぐっ♡と優しく押すと、それだけで堪らないらしく身体をしならせる。
「……鳴海……俺、試してみたいことがあるんだけど」
奥まで入れられるし、鳴海も楽な姿勢だから、寝バックの体勢になる。もう二回出したというのにバッキバキのままの陰茎を一度引き抜けば、湯気が出そうなくらい熱くぬめっていた。くぱ♡と開きっぱなしの後孔から、ごぷごぷと精液が溢れてシーツを汚していくのを見下ろして、ふ、と一息付いた。
「いれるぞ」
「……っ♡♡は、やく……」
抽送とたっぷり中に出した精液でトロトロふわふわになったナカに再び陰茎を埋め込む。ぬぷ……とゆっくり奥まで押し込めば、亀頭がぢゅっ♡と吸いつかれるスポットに当たる。
「ぁ、あ゙……♡♡♡んゔ……♡♡♡」
角度を変えて何度も先っぽを押しつければ、少しずつ柔らかくなるソコは小さく口を開く。ちゅ♡ちゅ♡とキスするみたいにノックし続ければ、快楽に従順な身体からどんどん余計な強張りが取れていく。
「っうぁ゙♡♡♡これもすき……♡♡♡ぁ、ゆっくりきもち……っ♡♡♡」
くったり伸びた背中に上半身をくっ付けて、シーツを握りしめる両手を上から抑えて、ぐっちゅ♡ぐっちゅ♡とゆっくり捏ねる。
「っお゙♡♡♡いい♡♡♡きもちい♡♡っ♡♡♡〜ッ♡♡♡♡♡」
「っふ、いくよ、鳴海、」
ぐっ♡ずちゅっ♡ぬる……ぅ♡ごづっ♡……ぐぽ……ぉ♡♡♡
「ん゙い゙、ぃ゙♡♡♡♡?♡っぁ、あ゙……?♡♡♡♡、え゙っ♡♡♡ぉくはいって……?♡♡」
「入ったな、ここが結腸、鳴海の子宮だな」
「っ♡♡♡けっちょ、ぉ?しきゅ、?♡♡♡……っあ゙♡♡♡」
「平気か?痛くないか?」
「ぉ、♡♡♡……ッ♡♡♡た、くない……♡♡♡けどぉ♡♡♡ぁ、あ♡ッ?♡なんれ、♡♡♡らぇ、♡お゛っ♡♡♡♡いぐ…ぅ…っ♡♡♡」
一番奥に到達したとたん、鳴海は全身を強張らせてイった。後ろからだから分かりにくいけど、多分メスイキだ。
「あ゛〜……♡♡♡♡ら、にこぇ……っ♡♡♡おれ、ずっとイって……♡♡♡♡きもぢい゙……♡♡♡♡」
幹にはヒダの一つ一つが絡みついて、ぎゅぶっ♡と結腸にねじ込むたびカリ首が強く絞られる。押し付けるみたいに腰を動かしてくるから、痛いかもしれないと心配だったが大丈夫そうだ。
「ぁは♡♡♡な、いとぉ♡♡♡しきゅ、もっと♡♡♡ッもっとして♡♡♡」
「ふ、……気に入ったか、?」
「〜〜〜ッ♡♡♡♡ん゙っ♡♡♡すき♡♡すき♡♡♡これ、クセんなるっ♡♡ぁう゛♡♡んん゙……ッ♡♡♡あッ♡♡♡あ゙っ♡♡♡」
汗だくの身体を閉じ込めるみたいに上から抱きしめ、開きっぱなしになった唇を強引に塞ぐ。熱い吐息も喘ぎ声も全て飲み込むみたいに深くキスしたまま、ごりゅごりゅ♡ぐっぽ♡ぐっぽ♡と結腸口でカリを扱き、どづっ♡と一際強く突き上げ、最奥目掛けて重たい精液を放つ。一滴も残さず一番奥に注ぎ込み、ずちゅ……♡と馴染ませるみたいに擦り付けた。
「〜ッ♡♡♡♡ん゙、ぅ゙……♡♡♡」
声も上げられないまま、ビクビクと痙攣したあと、腕の中の鳴海はくた……と脱力した。
無意識のうちに歯形をつけてしまった肩にキスして、名残惜しいけど腰を引こうとベッドに手をついた。
「ン……も、おわり……?」
「おわり。疲れただろ。シャワー行こうか」
「んん……」
いつもなら「だっこ」と甘えたになる鳴海が、何か言いたそうにモゴモゴしている。縁がうっすら赤くなった大きい目で見られると、復活しそうになるからやめて欲しい。
「かわいいな。どうした?まだ足りない?」
「ん……」
汗でしっとり張り付いた前髪をどかして、おでこ同士をくっ付ける。まばたきの音が聞こえそうなほど長いまつ毛が上下して、意を決したように口が開く。
「おれの、子宮、無人のせーしでいっぱいにして……♡」
「ぉ゙ッ♡♡♡ん゙んっ♡♡♡ぃ、ぐ♡♡♡いぐいぐいぐッ♡♡♡♡〜〜ッ♡♡♡♡」
ばづんっ♡♡ぐっちゅ♡♡ぐっちゅ♡♡ごりゅんっ♡♡ごりゅ♡♡♡
一番奥、結腸?子宮?ってやつをブチ抜かれてから、何回イったかもう分からない。重なる絶頂に脳みそがふやけてしまって、なにも考えられない。奥を突かれるたびにイかされてるみたいだった。
向かい合ってる無人だけ見ていたいのに、気を抜くと目線は上を向いてしまう。舌もしまえないし、勝手に涙が出るし、無様な面を晒してる自覚はあった。けど無人がかわいいかわいいと言って頬にキスしてくるもんだから、もうなんでもいいやと思えてしまう。
「あ゙ーッ♡♡♡あ゙♡♡ぎもぢ、♡♡♡いっ♡♡あ、♡♡♡い゙ッ♡♡♡ぉ、お゛っ♡♡♡♡」
「ッ♡はー、鳴海♡なるみ♡かわいい♡好き♡♡」
いつもより切羽詰まってるみたいな無人の声に、胸がきゅんと締め付けられる。ばちゅっ♡ばちゅっ♡と上から力強く腰を打ちつけられるたび、ずっしり重たい金玉が俺の尻にぶつかる。
「んぁ゙♡♡♡な、いと♡♡♡♡あ、♡あ♡♡♡♡おれもすき、すきぃッ♡♡あッ♡♡♡きもちいのくる♡♡……ッくぅうう♡♡♡」
中に出された無人の精液が、溢れて俺のちんちんまで伝っていて、もうどっちが出した精液なのか分からなくなっていた。
「あ゛ーっ♡♡ぁへ♡♡♡こぇしゅごい、の♡♡♡ぉ゛っ♡♡♡おかひ、くなるぅ……♡♡♡」
「はぁっ、かわいい……♡」
「なぃ♡♡♡なぃと♡♡♡ちゅー、して、♡♡♡」
空気を震わせた瞬間、あむっと大きい口で喰らい尽くされるみたいにキスされて、無人の舌でくちのなかがいっぱいになる。どづっ♡どづっ♡と奥を抉られる激しい快感と、口の中を優しく犯される甘ったるい快楽に挟み撃ちにされて、声も出せないままイかされ続ける。
耳のすぐ近くで感じる獣みたいな息遣いに、低い唸り声が混じる。
「……ふ、あ゙ー、出そう……」
「あ゙ぁあ♡♡♡♡ら、ひて♡♡♡いちばん奥っ♡♡ぅ♡♡♡あ、あ゙♡っいぎゅ……♡♡♡♡♡……ッ♡♡♡」
がぽぉ……♡と、およそ身体の中から出るはずのない音が腹の中でして、それから熱い精液で満たされていく。どくどく脈打つちんこを全部搾り取って、無人の腰に巻きつけていた足から力を抜いた。
「ん、大丈夫か?ごめんな、激しくした」
「……♡っは、♡♡……へい゙ぎ……♡♡」
「声カッスカスだな。抜くぞ」
「あ゙、ゆ、っくり゙……♡」
「分かってる」
ゆっくり抜いてくれたけど、イキすぎて全部が敏感になってるのか、それだけで軽くイった。
風呂場までなんとか行って、あとはもう一個も力が入らないのですべて無人にされるがままだった。中に出された精子がいつまでたっても溢れてくるので、流石に笑う。
「いっぱい出てくる……」
「鳴海が “いっぱい中出しして♡” って言ったんだろ」
「え?言っ…………たっけ?」
「言ったよ」
無人くんがそう言うのならそうなのかもしれない。気持ちよすぎて前後不覚になってたときに、思ってたことが口をついて出たのかも。
「んへ……」
「なんだ?思い出し笑い?」
「ん、べつに、なんでもない」
「?」
今日の俺の表の目標である『無人くんに中出しさせる』は花丸大成功である。さらに裏ミッション、『無人くんが満足するまでヤる』も、この様子だと達成できている。
セックスのあと、無人くんは俺が寝落ちしてると思ってるが、たまに起きてる時があった。で、無人くんは信じられないことに俺の横で抜いてる。俺が寝落ちするくらい疲れるのは本当だけど、きっと「無理させたくない」とか思ってるんだ。そんな『気遣い』が嫌だった。
受け身だからって下ってわけじゃない。俺たちに上下関係なんてないんだ。いつだって一緒に並んでいたい。
『気遣い』ができる余裕を引っぺがしてやりたくて、色々した。やりすぎた感はあるけど、俺も無人くんも楽しめたし、またやっても良いかも。
丁度いい温度のシャワーが当てられていて、疲労感と達成感で瞼が降りていく。
次はどんな風に無人くんを驚かせてやろうか、なんて考えながら、ふわふわした幸福感のなか眠りに落ちた。