テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#保科宗四郎
いゆ
786
#原作無視、キャラ崩壊、口調迷子
Sara
1,191
ひなの
2,260
放課後
僕が教室を出ると、廊下に弦くんがいた。弦くんは僕が来たのを確認すると、黙って靴箱の方に歩き出した。
僕は黙ってついていく。どことなく、弦くんの雰囲気が固い。
少し歩いて弦くんが来た場所は、前に兄貴と弦くんが話していた、あのカフェだった。
中に入り、僕たちはカウンター席に座った。店員さんがお冷を持ってきてくれる。
弦くんがおもむろに口を開いた。
鳴「…小学校のころは、授業サボってた」
僕が口を挟む間もなく、弦くんが続ける。
鳴「いつも遅刻するし、出席日数もギリギリ。授業態度も最悪。けど、テストの点は良かったし、実技も出来た」
まるで他人事かのように言う弦くんが、僕は知らない人みたいに見えた。
鳴「ちょっとイライラしてて扉が外れたこともあるし、窓が割れたこともある。その度に反省文あほ程書かされた。あんなの書いてなんになるんだよ。ただの時間の無駄だろ」
その時のことを思い出したのか、心底嫌そうな顔をする弦くん。
僕は、なんて返せばいいのか分からず、ただ黙って弦くんを見ていた。
鳴「…まあ、小学生までだけどな、それも」
遠い目をして、弦くんはそう言った。
鳴「他になんか言われたか、噂」
今のことを打ち消すように、弦くんが僕に話を振ってきた。
保「えっと…ヤクザと繋がってるとか…」
鳴「あー…」
弦くんは、何か心当たりがあるのか、後頭部に手をやる。
鳴「もう繋がりは切れた。…あれを繋がりって呼ぶかは分からないけど」
嫌がる素振りも見せずに話し出す弦くん。
鳴「ボクといつも一緒にいた奴がヤクザに弱み握られて。それで、なんでかボクもゲームいくつかとられた。ちょっと経ったら終わったけどな」
なんでもないことの様に話す弦くんが、少し怖く見えた。
鳴「まだある?」
保「…クスリやってるって…」
鳴「はぁ?」
素っ頓狂な声を上げる弦くん。
鳴「クスリなんてやってる訳ないだろ。それ普通に違法じゃねぇか。法律に引っかかることはボクはしない。面倒くさいことこの上ないからな」
流石の弦くんもクスリはやってへんか。ちょっと安心したわ。…やらへん理由はちょっとよう分からへんけどな。
鳴「もうないか?」
保「うん。僕が聞いた中ではな」
鳴「あんまり意味深な言い方をするな」
保「だってほんまのことやし」
鳴「お前なぁ…!」
それから僕たちは、他愛のない話をして、気づけば夕日が沈みかけていた。
保「…そろそろ帰らなあかんな」
鳴「…そうだな」
鳴「…帰りたくねぇな」
弦くんがぽつりと零した本音。それを聞いた瞬間、僕は目を見開いた。
保「…僕も帰りたない」
弦くんが驚いたように僕の方を向く。
鳴「…聞こえてたのか」
保「そら聞こえるわ。僕をなんや思てんねん」
鳴「…バケモノ」
保「はぁ?酷いなぁ弦くん(笑)弦くんも相当バケモンやで」
僕はふと声のトーンを落として言う。
保「弦くんさぁ、さっき小学生までって言うてたやん。それってさ、中学生なったら真面目になったってことやろ?なんでなん?」
弦くんは一瞬目を逸らして、でもしっかり僕の目を見直して言った。
鳴「お前と出会ったからだ、保科」
保「……え?」
僕の喉からは呆けた声しか出なかった。
コメント
4件

鳴海の中学生から変わった理由が「お前と出会ったからだ」ってドキッとしちゃいましたよ!続きが気になります!!!
いやもう…ラストの「お前と出会ったからだ」ってセリフ、心臓ぶっ飛んだわ!!😭💕 弦くんの過去が重くて切なくて、でも今の保科くんへの真っ直ぐな想いが一気に伝わってきて、もう胸がギュッてなったよ…。 「帰りたくねぇな」からの会話も、二人の距離がグッと縮まった感じがしてエモすぎた…! 続き、めっちゃ気になるー!!