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第7話 総勢27人の合同企画
「明日から、もっと忙しくなるよ」
ななもり。がそう言った瞬間。
「「「えぇぇぇぇぇ!?」」」
事務所中に男子たちの叫び声が響いた。
「全員参加ってマジ!?」
あっきぃが驚く。
「全員って……俺らも?」
ばぁうが聞き返す。
「もちろん」
ななもり。が頷く。
「すとぷり、Knight X、AMPTAKxCOLORS、めておら、すにすて。全員で合同企画!」
「人数やばくない?」
しゆんが苦笑する。
「何人いるんだよ……」
「数えたくない」
さとみが笑う。
「でも楽しそう!」
莉犬は嬉しそうだ。
「絶対楽しいじゃん!」
「いや、絶対うるさいでしょ」
ころんが即答する。
「お前が一番うるさいけどな」
るぅとが笑う。
「なんで!?」
「なんでじゃないよ」
「まあまあ!」
ジェルが二人を止める。
その横では――
「合同企画……」
湊音が目を輝かせていた。
「楽しそう!!」
「……」
静佳は少しだけ不安そうにしている。
「どうした?」
心音が聞く。
「……人、多すぎない?」
「今さら?」
「今までだって多かったけど……」
静佳は周りを見る。
すとぷり。
Knight X。
AMPTAKxCOLORS。
めておら。
すにすて。
「明日、もっと増えるんでしょ?」
「うん」
「……」
静佳は小さくため息をついた。
「疲れそう」
「お前、また無理するなよ」
心音が言う。
「しない」
「本当?」
「……たぶん」
「たぶんって言った」
「うるさい」
静佳がぷいっと顔を逸らす。
「ふふ」
心音は笑った。
***
翌朝。
集合場所には、すでに大勢の男子たちが集まっていた。
「おはよー!!」
「おっはー!」
「今日早いな!」
「眠い……」
「俺も……」
「朝から元気すぎだろ!」
あちこちから声が飛び交う。
「……」
静佳は入口で立ち止まった。
「……多い」
隣にいた湊音が笑う。
「すごいね!」
「湊音、絶対迷子になる」
「ならない!」
「昨日も廊下で迷ってたじゃん」
「あれは迷ったんじゃなくて探検!」
「同じでしょ」
「違う!」
二人が言い合っていると。
「おーい!」
ぷりっつが手を振った。
「二人ともこっち!」
「はーい!」
湊音が走り出す。
「だから走るなって!」
おさでいが叫ぶ。
「待ってよ!」
静佳も追いかける。
「静佳まで走ってる!」
「湊音が先に行くから!」
「二人とも落ち着けー!」
ジェルが笑いながら叫ぶ。
その光景を見ていたみんなが笑う。
「朝から元気だな」
そうまが苦笑する。
「ほんとに」
てるとくんも笑う。
「でも静佳ちゃん、男子ばっかりの中で大丈夫?」
まひとくん。が心配そうに聞く。
静佳は振り返る。
「大丈夫!」
「ほんと?」
「うん!」
「無理してない?」
「……してない!」
少しムッとした顔。
「そっか」
まひとくん。は笑った。
「じゃあ安心」
「……」
静佳は少しだけ照れたように顔を逸らした。
***
「今回の企画は!」
スタッフが説明を始める。
「チームに分かれて、一日かけて様々なミッションに挑戦してもらいます!」
「おおー!」
「面白そう!」
「チーム分けは――」
スクリーンに名前が表示される。
「まず第一チーム!」
全員が画面を見る。
そこに表示された名前は――
莉犬
ばぁう
あっきぃ
心音
おさでい
湊音
静佳
「…………」
湊音が固まった。
静佳も固まる。
心音は二人を見る。
おさでいも二人を見る。
「……」
「……」
「……」
ころんが遠くから叫ぶ。
「おい!!」
「ん?」
「そのチーム、家族関係が集まりすぎじゃない!?」
「たしかに!」
あっきぃが笑う。
「心音と静佳、兄妹!」
「おさでいと湊音、兄弟!」
「そして湊音と静佳、幼馴染!」
「……」
四人が顔を見合わせる。
「……すごいね」
莉犬が笑う。
「偶然?」
「……偶然です」
心音が答える。
「絶対?」
「絶対」
「……ふーん?」
莉犬がニヤッとする。
「なんか面白いチームになりそう!」
「うん!」
湊音が元気よく頷く。
「俺、頑張る!」
「お前は張り切りすぎて怪我するなよ」
おさでいが言う。
「しないって!」
「信用できない」
「兄ちゃんひどい!」
「兄弟だから言ってんの」
「……!」
湊音が一瞬嬉しそうに笑った。
「へへ」
その様子を見ていた静佳が小さく笑う。
「仲良し兄弟」
「静佳も人のこと言えないだろ」
心音がツッコむ。
「私は普通」
「はいはい」
「ほんとだもん」
「そうだね」
「……その言い方嫌い」
「ごめんごめん」
***
いよいよ第一ミッション。
「最初のミッションは!」
スタッフが発表する。
「制限時間30分以内に、指定された材料を集めてください!」
「簡単じゃん!」
湊音が言う。
「待て」
おさでいが止める。
「まだ内容聞いてない」
「え?」
「材料は?」
スタッフが笑う。
「この広い施設の中から探してもらいます!」
「……」
「さらに!」
スタッフが続ける。
「チーム内で一人、目隠しをして挑戦してもらいます!」
「えぇ!?」
湊音が驚く。
「誰がやる?」
莉犬がみんなを見る。
「じゃんけん!」
あっきぃが手を挙げる。
「それが一番平和!」
「じゃんけんぽん!」
「最初はグー!」
「じゃんけん――」
「……」
静佳はそっと後ろに下がった。
「……」
心音がそれに気づく。
「静佳?」
「なに?」
「逃げようとしてる?」
「してない」
「じゃあ、なんで後ろにいるの?」
「……気のせい」
「じゃんけんするよ」
「……」
静佳は渋々前に出る。
そして――
「じゃんけんぽん!」
「……!」
静佳だけが負けた。
「…………」
全員が静佳を見る。
「……」
静佳は無言で顔を覆った。
「静佳ちゃん、決定!」
莉犬が笑う。
「……最悪」
「大丈夫だよ!」
湊音が笑う。
「俺が案内する!」
「……」
静佳は湊音を見る。
「絶対ちゃんと案内してよ?」
「任せて!」
「……」
静佳は少し安心したように頷いた。
「うん」
ところが。
目隠しをした静佳がスタート地点に立った瞬間。
「よーい!」
「待って!」
静佳が慌てる。
「何も見えない!」
「当たり前だよ!」
湊音が笑う。
「じゃあ、行くよ!」
「ちょっと、湊音!」
「右!」
「右ってどっち!?」
「え?」
「見えないんだから分からない!」
「そっか!」
「そっかじゃない!」
「じゃあ左!」
「逆!!」
「え!?」
「壁!!」
「うわっ!」
「湊音!?」
静佳が慌てて手を伸ばす。
すると。
「……っ!」
静佳の手が、湊音の服を掴んだ。
「大丈夫?」
「う、うん」
「ごめん」
「……もう」
静佳が少し笑う。
「ちゃんと案内してよね」
「任せて!」
二人のやり取りを見ていたおさでいが、ぽつり。
「……昔から変わらないな」
「え?」
莉犬が聞く。
「いや、なんでもない」
おさでいは笑った。
その時。
静佳がまた一歩進む。
「右だよ」
湊音が声をかける。
「……本当に?」
「本当!」
静佳が一歩進む。
「次、三歩」
「分かった」
一歩。
二歩。
三歩。
「そこで止まって!」
静佳が止まる。
「目隠し取っていいよ!」
静佳が目隠しを外す。
目の前には――
目的の材料が置かれていた。
「……あった!」
「やったー!!」
湊音が飛び跳ねる。
「すごい!」
莉犬も喜ぶ。
「二人の連携すごかったね!」
「幼馴染だから!」
湊音が笑う。
静佳も少し照れながら笑った。
「……うん」
その様子を見ていた心音とおさでい。
二人は顔を見合わせる。
そして。
「やっぱり――」
「昔から変わらないな」
二人とも、同じことを思っていた。
***
しかし。
その頃。
別のチームでは。
「湊音と静佳って、昔からあんな感じなの?」
ころんが尋ねていた。
「うん」
心音が答える。
「ずっと一緒」
「へぇ……」
ころんがニヤッとする。
「じゃあ、二人の昔の話、聞いてみたい!」
「……」
心音の表情が少し変わる。
「それは――」
その瞬間。
スタッフから次の指示が入った。
「第二ミッション、開始します!」
「おおー!」
みんなが一斉に動き出す。
だが。
誰も気づいていなかった。
この合同企画をきっかけに――
湊音と静佳の**「昔」**について、みんなが少しずつ興味を持ち始めていることを。
そして。
二人が幼馴染になった頃の話には――
今の誰も知らない、ある出来事が隠されていた。
コメント
1件
みぅです、読ませてもらいました🥀 合同企画ってだけでワクワクするのに、まさか家族関係が集まったチームになるなんて…! 運営さん、絶対狙ったよね(笑) 静佳ちゃんが目隠しするシーン、湊音くんの「右!」「左!」で迷子になる感じが可愛くて。でもちゃんと手を伸ばして湊音の服掴んだところ、じんわりきたな…幼馴染の距離感、すごく丁寧に描かれてる。 そして最後の「昔」の話、気になる…! この穏やかな空気に、どんな影が潜んでるんだろう。続きも静かに読みに行きますね🌙