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明日月曜日だから憂鬱だと思われますが、こちらの小説で少しでも元気が出たら良いなと思って続き書きました。
「ゆっくり、吸って」
りうらの落ち着いた声が耳に入る。
酸素マスク越しに冷たい空気が流れ込み、少しだけ呼吸が楽になる。
けれど胸の痛みは消えない。
「っ、……はぁ……」
ほとけは悠佑の手をぎゅっと握った。
怖かった。
呼吸ができなくなる感覚は、何度経験しても慣れない。
「脈速いな……」
いふが低く呟く。
「発作入っとるかも」
「救急行くレベルではないと思うけど、今日はかなりしんどそう」
ないこも表情を曇らせた。
兄たちが医者として会話している時、ほとけはいつも少しだけ苦しくなる。
“患者”として見られている気がして。
もちろん心配してくれているのは分かっている。
でも、それでも。
「……ごめ、ん……」
掠れた声で謝ると、悠佑がすぐ眉を寄せた。
「また謝っとる」
「でも……」
「謝る暇あったら呼吸せぇ」
少し強めの口調。
けれど責めているわけじゃないのは分かる。
悠佑は握った手をぽんぽんと叩いた。
「今は何も考えんでええ」
「……ぅ……」
ほとけは小さく頷いた。
しばらくして、ようやく呼吸が落ち着いてくる。
胸の痛みも少し和らいだ。
「……はぁ、……」
「よし、さっきよりマシ」
りうらが安心したように息を吐く。
ないこも肩の力を抜いた。
「びっくりした……」
「ほんまにな」
初兎が苦笑する。
「寿命縮むわ」
「……ごめん」
「だから謝んなって」
今度は全員に言われた。
ほとけは困ったように目を伏せる。
謝ることしかできない。
迷惑ばかりかけている気がする。
すると、いふが突然ほとけの額を軽く小突いた。
「いたっ」
「アホみたいな顔すんな」
「……してない」
「してる」
いふは真っ直ぐほとけを見る。
「お前、また“自分がおると迷惑”とか考えとるやろ」
図星だった。
ほとけは言葉に詰まる。
その沈黙だけで十分だったらしい。
いふは呆れたように息を吐いた。
「なぁ、ほとけ」
「……なに」
「俺ら、お前おらん方が嫌や」
その一言が、胸に刺さった。
「……え」
「しんどくても、手かかっても、生きててくれた方がええ」
悠佑も頷く。
「いむくんがおらん家とか静かすぎて無理やわ」
「それは初兎にぃがうるさいだけじゃ……」
「なんやと?」
「ふふ……」
小さく笑いが漏れる。
その笑顔を見て、兄たちはようやく安心したようだった。
ないこが温くなりかけたスープを持ち上げる。
「飲めそう?」
「……うん、少しなら」
「えらい」
「子ども扱いしないでよ……」
「だって末っ子だし」
「それ関係ある?」
「ある」
即答だった。
ほとけは呆れながらも、差し出されたスプーンを受け取る。
少しずつ口に運ぶ。
温かい。
胃に落ちていく感覚に、張り詰めていたものが少しだけ解けていく。
ふと視線を上げると、兄たち全員がこちらを見ていた。
「……なに」
「いや」
悠佑が笑う。
「食っとるなぁ思って」
「見守らなくていいから……」
恥ずかしくなって俯く。
でも、嫌じゃなかった。
学校には行けない。
友達もいない。
普通の高校生みたいな毎日は送れない。
それでも。
こんなふうに、自分が苦しい時に隣にいてくれる人がいる。
“生きててくれた方がいい”
その言葉が、胸の奥で何度も響いていた。
1週間頑張って下さい
コメント
1件
りりのおかげで1週間がんばれるよ ありがとう