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…え?

聞こえたのは、弱々しそうな女の声。

強面の男がいるものと思っていたせいで拍子抜けしてしまった。


しかしどういうことだ、

私のところに来るということは、私のことを知っているのだろうか…


「すみません。誰かいませんか?」

ゴンゴンゴンゴンゴンゴン

いや、「誰かいませんか」ということは相手も私のことを知らないのだろう。


しかし、いい加減こちらもウザいのでさっさと扉を開けたいのだが、取っ手がない。

取っ手があったであろう跡が扉についているからきっと探せばあるのだろう。

しかし取っ手は一向に見つからない。


あ…

そういえば…

私はもう一度鉄格子のついた窓に近づいた。


ガシャン

思った通りだ。やはりこの黒い壁は動くのか。

この黒い壁は少し力を加えて押してやると後ろの窪みに容易に落ちた。

動いた壁の向こうには空間があり、ドアノブがおいてあった。

しかし、

…動かせたはいいがどうやったら取れるのだろう

腕は鉄格子の中に入るが、ドアノブを持ち出すことはドアノブの太さ的に不可能だろう。

…となると問題はこの鉄格子か

扉を叩く音はいつのまにか止まっている。

私は鉄格子をまじまじと観察した。

そこでふと鉄格子の刺さっている場所に目が留まった。

鉄格子の太さより余分に大きい穴に刺さっているな…

鉄格子が開くとしたら捻じ曲げるのではなく、外れるのだろう。

少なくとも「力技で開ける」ということにはならなそうだ。

どこかにレバーでもあるのだろうか。

あたりを見回すがそんなものはどこにもない。


もしかすると、もしかするかもしれない。

私は壁を押したことでできた空間を隅々まで触った。

ガッ

爪が何か突出した物に当たった。

これか。

ガコン

キーッ、ガガガガガ…

鉄格子が音を立てて開いた

………。

何かがおかしい。

なぜ外に出るだけでこうまでする必要があるのだろうか。

閉じ込めたいのならドアノブなんて部屋の中に置かないだろう。

誰かになにか試されているのだろうか…

だか、まずは部屋を出るのが優先だ。

どう開ければいいのだろう

…、

扉の穴の形とドアノブの片方の先端が同じ形をしているー


カチャン

どうやらドアノブの先端が扉の鍵になっていたようだ。

…本当に開けていいのだろうか

だが開けないと後悔しそうな気がしてならない。









ガチャ

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