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テラーノベル(Teller Novel)
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センゼリア学園は勉学・実技・魔術が学べる最高峰の教育機関である。なので、いろんな種族がこの学園に通っている。人間、エルフ、獣人など。そしてそのほとんどが貴族であった。彼、彼女らはお上品に挨拶しているなか一人だけ明らかに浮いている少女がいた。リイだった。リイは生徒たちに元気よく「おはようだぞー!」と挨拶していく。周りの者たちは場違いなリイに冷ややかな目を向けていたり、陰口をたたいたりしていた。だが、リイは「学園に通う!」という嬉しさがいっぱいで、周りのことなどまるで目に入らなかったのである。

教室に入るときもリイは変わらず「おはようだぞー!」と元気よく挨拶をする。すると、周りは軽蔑の目を向ける。そして、わざと大きい声で

「変な口調ね。しかもその身長、本当にこの学園の生徒なのかしら。」

悪口を言う。だが、リイを見ると嬉しそうな顔をしていた。(...!?どういうこと)

「そうなのだぞ!我、学園の生徒だぞ!」

まるで、学園の生徒と言われて嬉しそうにしているリイに周りは唖然としている。(この子、自分が悪口を言われていることに気づいていないの!?)それをよく思わなかったので彼女はもっとリイの悪口を言うがリイは全く傷つかない。

「ハアッ…何で傷つかないのっ…」

彼女の様子を見ていたクラスの悪ガキが近づいてくる。

「お前の悪口きいてねえなあww」

「うるさい!」

彼女が睨むと「お~、こわいこわいww」と思ってもいないようなことを言い、リイの目の前に立つ。

「見とくんだな。これが本当の悪口だ。」

彼女は自分の獲物をとられた悔しさとやってしまえという感情が入り混じった複雑な表情で彼を見た。

「お前の目変だなあ。特に右目の赤と黒い線の瞳、 気持ちわりい。」

悪ガキがそう言いはなった瞬間、リイの表情が消えた。その様子を見て悪ガキは嬉しそうにしていたが、だんだん表情が曇っていった。

リイの表情が怒りでおおわれていたからだ。しかも、覇気《オーラ》までまとっていた。

「あ?」

リイが言ったのはその一言だけだった。だが、それだけでクラスの全員が動けなくなった。悪ガキは冷や汗をかいていた。(なんだよ、これっ。)彼の本能が告げていた。「逃げろ」と。だが逃げても無駄だということもわかっていた。誰も動けない状態がつづく。その状態を終わらせたのは急に教室に入ってきた教師だった。

「リイ、落ち着け。」

「だが、あいつは…」

「きっと本気で言ったんじゃない。だろ?ルウゼス・ダリン。」

名前を呼ばれた悪ガキは慌ててこたえる。

「あ、ああ。冗談だよ、冗談。」

「ほら、ああ言ってるだろ。」

教師が優しく諭し、リイの怒りが静まっていく。完全に怒りが静まると、リイはルウゼスに謝る。

「すまないぞ、本気で言ったと思ってしまったぞ。」

「あ、ああ。」

「ルウゼス、リイに目のことであまり悪い冗談を言うな。」

「はい。」

「それと、後で職員室に来い。」

「…はい。」


放課後、教室にリイと教師だけが残っていた。周りに誰もいないことを確認すると、リイが話し出した。

「フィール、何で学園にいるのだぞ?」

「ばれてたのか。」

教師は諦めたようにため息をつくと、体がひかり、灰色の髪の美少年へと姿が変わった。右目が髪で隠れている。彼はただの教師ではなく、フィールという名のリイの仲間だった。そう、フィールは世界の頂点・聖魔神の一人であった。

「レイアルに言われて教師として学園に潜入することになった。」



「そして、俺やレイアルなど聖魔神全員が何かしらに扮してこの学園に潜入している。」





世界の頂点・聖魔神 ~学園に潜入します!~

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