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虹執事
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店内を改めて見回す。
異国風の内装に、国内外の珍しい品々。
それだけではない。
どこの国の物なのか、それどころか何に使う物なのかすら分からない、風変わりな品まで並んでいる。
「なんでって、そりゃあ……ここはアタシのお店だもの♡」
「え?」
聞けば、ここはヴィーが経営している雑貨屋らしい。
そして、先ほどカウンターにいた銀髪の店員が、表向きの店長を務めているという。
「ほら、アタシの頭って目立つじゃない?」
そう言って、ヴィーは「あっはっは!」と豪快に笑う。
(いや……)
思わず、その身体を見上げる。
(頭より、もう身体のほうが目立ってると思うんだけど……)
何しろ大きい。
頭からくるぶしの辺りまですっぽりと白い布を被っているせいで、じっとしていれば巨大な彫刻か何かと間違えられそうなくらいだ。
……まあ、実際には無理だろう。
よく喋るし、何より布の上からでも分かるほど、頭の上の長い耳がぴこぴこと動いている。
「……で、今日は何をお求め?」
「あ」
言われて、ようやく本来の目的を思い出した。
そうだ。
俺たちは買い物に来ていたんだった。
視線を斜め下へ向けると ユリが半目になってこちらを見ていた。
「おはなち、ながい」
「……ごめん」
「おかいもにょ、あった」
ユリが 持っている籠を見る。
中には、今回の目当てだった商品がいくつも入っている。
そして、その中には見覚えのある甘味菓子まで紛れ込んでいた。
(……まあ、これは見なかったことにしよう)
「ごめん、ユリ。じゃあ会計しようか」
自分が持っていた商品もユリの籠へ入れる。
そのまま、カウンターに立つ銀髪の店長のところへ向かった。
「ありがとうございました」
店長はにこやかな表情を浮かべたまま、商品を手際よく袋へ詰めていく。
その動きは無駄がなく、妙に慣れている。
俺は何となく、その様子を眺めていた。
銀色の髪。
左右で色の違う瞳。
やっぱり、この国では珍しい容姿だ。
ドスッ!
「いてっ」
じっと店長を見ていると、突然足を踏まれた。
横を見ると、ユリが何事もなかったかのような顔で立っている。
「……ユリ?」
「…………」
返事はない。
ただ、半目のまま俺を見上げている。
(……またか)
どうやら、俺が何を見ていたのかは、しっかり把握されていたらしい。
コメント
1件
ヴィーのお店が雑貨屋だったの、めっちゃしっくりきたわ!あの巨大な身体と布、耳がぴこぴこ動くギャップが可愛いし、めっちゃ目立つのに「頭が目立つ」ってアピールしてるところが好き。それにユリちゃんがじーっと見てる店長に嫉妬して足踏むシーン、ツンデレすぎて笑った。二人の距離感じわじわ来るわ~続き気になる!