一目惚れをした話
「及川徹」
(モブ女)及川先輩ー!おはようございます!
(及川)やっほー★おはよー!
(モブ女)及川先輩!今日の練習も見に行きます!!
(及川)ほんとー?うれしーな!頑張るねー手振
(モブ女)キャー♡♡
(及川)ほんと、モテるって、こ★ま★る
バシッ
(及川)いってぇー、…
(岩泉)お前これ持ってけよ!
(及川)岩ちゃんー!もぉーはたくなんてサイテー!!げっ、こんなに…
(岩泉)顧問からの指示だからよろしくなー
(及川)え?!岩ちゃんは運ばないの?!
(岩泉)俺、委員の集まりあるから頼むわー
(及川)そんなぁぁぁー、じゃみんなまたねー
手振!
(モブ女)はい!また!!
(岩泉)ったく…
(及川)もぉーこんな重いのを持たせちゃって岩ちゃんめ!!!えーっと、図書室のCD置き場だよね…?
ガラガラガラ
風が吹いていた。普段人がほとんど居ない図書室、そこに1人の女の子がいた。
三つ編みが綺麗になびいてた。俺に気付かず、静かに本を読んでいた。
ドサドサドサ
(及川)あ、…
(〇〇)…、サッ
その子が立ち上がってこっちに来ていた。
近くで見るとメガネの中の瞳がよく見える。
長いまつ毛、大きな瞳。圧巻だった。
(〇〇)大丈夫ですか…?
(及川)あー、ごめんね読書中に!!
(〇〇)大丈夫です。
(及川)あ、
(〇〇)あ
最後の1枚をとる時に手が触れた。
いつも色んな女の子と話してるのにこの子は違った。初めて、自分から話したいって思った。
(〇〇)じゃあ、行きますね。
(及川)まって、!
(〇〇)え?
(及川)あ、その名前…教えてほしくって
その子が立ち上がって囁いた。
(〇〇)〇〇です。1年3組。それでは失礼します。
及川先輩。
(及川)え、?
名前なんて教えたことないのに…
なんでだろ…
(及川)また、会えるといいな…
一緒にいたのはほんと3分くらいだった、だけど俺にはまるでスローモーションみたいに。
何時間のように感じた。
次の日…
(及川)おっはよーみーんな!
(金田一)おはようございます。
(岩泉)3分遅刻な?
(及川)言わちゃん厳しーい
(岩泉)はやく朝練はじめろ
(及川)じゃあ今日はランニング4キロだから!みんな頑張ろー
(国見)絶対死ぬ…
(金田一)お前走るの嫌いだもんな…
(及川)ちょっとー?国見ちゃーん?テンション上げてー?★
(国見)はぁ…
(岩泉)じゃ、行くぞー
タッタッタッ
(及川)ハッハッ
(岩泉)おめぇ、遅いぞ!
(及川)岩ちゃんのバカ体力め!
(モブ女)及川先輩!頑張ってーー!
(及川)手振チラッ、あ!
遠くだったけどハッキリ見えた。三つ編みと右手に本を持って登校してる〇〇ちゃんだった。
(及川)タッタッタッ
(岩泉)おまっ、どこ行くんだよ?!
(及川)ちょ、水ーー
(岩泉)ったく、…
(及川)ハァハァ、〇〇ちゃーん!!
(〇〇)🎧
(及川)〇〇ちゃん!!
(〇〇)ビクッ、あ
(及川)あ、ごめんね!ビックリしたよね?
(〇〇 )いえ。あ、なんですか?
(及川)特に用事はないんだけどさ、〇〇ちゃん見つけたから声かけちゃった★
(〇〇)あ、ありがとうございます?
(及川)俺、朝練中だから戻るね!また!
(〇〇)ペコッ
(及川)手振
気づいたんだ。俺は君に