しゆん:ねぇ、今日も飲みに行くの?
そうま:は?しかたないだろ、上司がうるさいんだから。社会に出たことないお前に上下関係なんか分からないだろうけど。
しゆん:ごめん、、飲みすぎないようにね
そうま:じゃあ、行ってくる
しゆん:うん、、
最近ずっと飲みに行ってるなー、、別に行くのはいいけど
いっつも朝に帰ってきてすぐ仕事に行くし
ちゃんと会話したのも、一緒に寝たのも、ご飯食べたのも数か月も前だ。
俺が社会に出たことないのは、中学校のときにいじめられて不登校になって自暴自棄になって
何回か閉鎖病棟に入っては出てを繰り返してるうちに周りのみんなは高校生、大学生となって
俺だけ中学生のまま、止まっていたところを今の彼氏が助けてくれた。
最初は俺も頑張ってバイトしてたけど人間関係が悪くなってメンタルにもきて
治りかけていた鬱がまた、俺を襲った。
いつものようにバイトに行こうと思って起き上がろうとしても
身体が動かなくって、訳も分からず涙が出てきて
急に自殺したい衝動がうまく動かない頭はいつもなら駄目って思うのに、
誰も近くに死ぬのを止める人は居ないから
俺は飛び降りた。
目が覚めたら手足は拘束されていて全身が痛くてなんで飛び降りたのか分からなかった。
そまは仕事を抜け出して俺のもとに来てバイトには連絡したし辞めるって伝えたと言われたときは
俺はほんとになにも出来ないゴミなんだなって思った。
そこから俺は社会に出れない弱い人間になった。
しゆん:そまの言う通り俺はそこまで社会経験もないし、上下関係も分からない。
でも、こんなに高頻度で飲みに行くのはおかしい、
もしかして、浮気、、?こんな弱虫は要らなくなったのかな?
一度不安に思ったら考えがまとまらず気付けば2時間も経っていた。
なんかご飯を食べるか迷ったけどそまも居ないしわざわざ作るのもめんどくさかったから
俺はおとなしく寝ることにした。
そうま視点
ついイラっとしてしゆんに強く当たったことを後悔した。
しゆんだって社会に出たかったのに昔のことがあってまた再発したのも全部分かってたのに、
最低なことしちゃった。俺だってほんとは飲み会なんて行きたくなかった
でも、昇進するには飲み会に付いてこいと上司に言われて断れなかった。
しゆんにこんなこと相談したら、自分を責めるだろうし
まだ治ってないのに社会に出て余計に悪化してほしくなかった。
自分なら我慢出来ると思ってたけど難しかったみたいで、
すぐイラつくようになったし、どうしても社会の厳しさをあまり知らないしゆんになにか言われると
言い返してしまうようになった、とくに今日は酷い言葉を浴びせてしまったから、家に帰ったら抱きしめてあげよう。
しゆん視点
寝ようと思ってベットに横になると視界が涙のせいでぼやけて
枕が少しずつ濡れて言った。
最近ずっとやってなかったけど
処方箋もずっと体調が安定してて沢山あるから、俺は全部シートから出して水で流し込んだ。
薬が効くまでの間は適当に暇をつぶそうか迷ったが
結局迷ってるうちに効き始めて何も考えれない頭は、気付いたら包丁をもって
腕の皮膚に押し当てて真横に精一杯引いた。
久しぶりにやったから少し痛かったけど、薬も入ってて力が馬鹿になってたのか
すぐに地面に血のたまり場が出来て少し力を入れてみるとぴゅっと血が吹き出てきた。
もう一回この傷をなぞれば血の勢いが良くなると考えた俺はさっきと同じ力でもっかい切った。
気が付くと知らない天井があった。
前回の自殺未遂の時と違って
手足は拘束されていなくて腕には管があった。
喉に少し違和感がありつつ、
薬のせいか、ぼーっとしてた。
ちょっとしたらそまが入ってきて
そまは、少し涙目であと少し遅かったら
死んでたって泣き叫ばれた。
薬のせいで意識は朦朧
血も結構出てて助かるか危うかったみたいだ。
座って切ってたけど
気を失った時手に持ってた包丁が足に刺さって
足の血管の数ミリの前で止まったらしい。
腕の血管は無事、切れてたみたいだ。笑
一通り話してから医師が来た。
暫くは入院して、
治ってきたら閉鎖病棟に移ることとなった。
俺はまだ、そまと生きたいから
早くこの病気を治したい。
だから、精神科も頑張って通うし
閉鎖病棟も頑張って過ごそうと思う。
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