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キャンバスに描かれたスカイブルーのような空チャペルは前日までの雨に濡れて、光っていた。
子供の頃から憧れていたジューンブライドの夢を叶えたくて、式場を押さえた6月のその日は、梅雨の時期の合間の稀な快晴に恵まれた。
都内にあるここ、
ル・ミエール・スカイは多くのセレブが結婚式を挙げる場所として有名だった。
まるで、全てに祝福されているようだった。
交際して二年
プロポーズされて一年
大手の商社で、若くして輝かしい昇進をしたばかりの彼
出逢いは、まるで奇跡のようだった。
私を心から慈しむ彼の言動も、彼自身の容姿も、とにかく全てが完璧だった。
「子供は君に似た女の子がいい。でも、居なくてもいい。君さえそばにいてくれたら僕は幸せなんだ。」
プロポーズの後で彼が言った言葉は
どんな私でも受け入れてくれるという誓い
――結婚してくれるなら、どんなにでも自由でいて欲しい
――そのままでもいいし、君が輝きを保ちたいなら僕がそれを応援するよ
結婚したら家庭に入れだとか、仕事を続けて欲しいだとか
周りの友人たちから聞いてた相手とのずれていく価値観
そんなものすら微塵もない
彼は私になんの条件も求めず
私そのものを愛してくれている
こんな、巡り合いができる
幸せな女性って多くはないだろう
全てが思い描いた未来だ。
私は、本物の愛を手に入れた。
そして今日は、それが現実になるはずの幸せの始まり。