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転校してきた殺し屋君第7章:古都の影(シノビ)
第31話:嵐山に潜む針
「見て凪くん! 渡月橋だよ! すごい綺麗……」 修学旅行の自由行動。玲亜は以前の事件が嘘のように、明るい笑顔で浩一の腕を引いていました。黒蜜は食べ歩きに夢中で、藤堂は古い神社の刀剣展示に目を輝かせています。
「ああ、そうだな……」 黒咲は頷きつつも、首筋に刺さるような微かな視線を感じていました。組織の殺し屋とは違う、もっと湿り気を帯びた、古い森の奥底に潜むような気配。
夕暮れ時、竹林の道。 観光客の姿がまばらになった瞬間、頭上から無数の「針」が降り注ぎました。
「危ない、玲亜!」 黒咲は瞬時に玲亜を抱き寄せ、近くの竹を蹴って大きく跳躍します。 着地した先、そこには現代の装束を纏いつつも、腰に小太刀を帯びた二人組が立っていました。
「……組織の番犬を倒した『最高傑作』とは、その程度の動きか」
一人は、忍者の末裔を自称する冷徹な男・疾風(はやて)。 もう一人は、影を操るような歩法を持つ少女・朧(おぼろ)。 彼らは組織の人間ではなく、かつて日本を裏から支配していた忍の家系、現代に生き残る「隠れ里」の傭兵でした。
「黒咲雅樹。組織が崩壊したことで、君の首には法外な懸賞金がかかっている。我々『霧隠一族』が、その命、頂戴する」
決戦の舞台は、夜の閉門後の清水寺。 黒蜜と藤堂が他のクラスメイトを旅館へ誘導し、浩一は一人、月の光に照らされた「清水の舞台」に立っていました。
「……学校の行事くらい、静かにさせてくれないか」 雅樹の手には、修学旅行の土産物屋で買ったばかりの「木刀」が握られています。しかし、彼が構えれば、その安っぽい木刀は伝説の剣豪が持つ名刀以上の威圧感を放ちました。
「くどい! 忍法・双影斬!!」
疾風と朧が、左右から煙のように消え、黒咲の死角から同時に斬りかかります。 それは組織の「近代的な暗殺術」とは異なる、地形と心理を完璧に利用した古流の殺法。
「……氷河さんの剣術に比べれば、止まって見える」
黒咲は最小限の動きで二人の攻撃をいなすと、木刀の先端で疾風の喉元を突きました。佐藤(小曽根)のジャブ、竹内(安藤)のタイミング、そして氷河の冷徹な精度。 バキィィィン!!
木刀が疾風の小太刀を叩き折り、そのまま彼を舞台の欄干まで吹き飛ばします。
「な……我ら一族の秘伝を、こうも容易く……!?」 「あんたたちが守っているのは『技術』だろ。俺たちが守っているのは……この先の日常なんだ。重さが違う」
雅樹の背後から、朧が影から突きを放とうとしますが、そこに紅い刀身を閃かせた藤堂と、特殊警棒を構えた黒蜜が駆けつけました。
「京都観光の邪魔する奴は、一昨日来やがれってんだ!」 「凪くん、この子たちは私たちが引き受けるわ。あんたはそのリーダーを終わらせなさい!」
月下の清水寺で、現代の技術と古の忍法が激突します。 修学旅行の夜、浩一たちはまた一つ、自分たちの「居場所」を守るために、闇を切り裂いていきました。
(つづく)
五木友人
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井野匠
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麗太
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コメント
1件
うわっ、修学旅行でまで襲撃かよ…!でも清水寺の舞台で木刀一本で立ち向かう黒咲くん、マジでかっこよすぎる。「重さが違う」って台詞にグッときたわ。古流の忍法 vs 組織で培った実戦の殺法、この対比が渋すぎる。藤堂と黒蜜も駆けつけてくれてよかった!続き気になる〜🔥