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「普通は良いことではないのか?」
私は誰が見ても普通でした。
学校の成績も、才能も、
、、、全てが普通でした。
最下位でもなく、真ん中でした。
1位なんて、とったことありませんでした。
でも、普通って同じくらいの人がたくさんいるところでしょう?
多数決では、いつも勝てるところです。
小学生の時は普通でよかったのです。
1位にはなれないけど、下がいるから。
多数決ではいつも思い通りになるから。
でも、中学生になるとそんな甘い考えはゴミ箱に入れました。半分は強制でした。
両親は言いました。
「お前は何で普通なの?もう少しすごいところを見せてくれよ。」
ごめんなさい。でも、どう足掻いても無理だったんです。
私に、特別秀でた才能があればーー。
そんなことを何百回も考えました。でも、どれだけ考えても、私にはありませんでした。
よく、漫画やアニメには普通に憧れる登場人物がいる。
特別秀でた才能があるのに、たくさんのものを持っているのに、わざわざ手放すのですか?
普通なんて、そんないいものじゃないですよ。
こんな普通でしかない私にある日、普通ではない出来事が起こりました。
というニュースが流れたのです。
地球に巨大な隕石が落ちてくると言っていました。約80%の確率で地球は滅亡すると。
みんな考えたと思います。
多くの人は家族や友達といると言っていました。中には、滅亡するまで寝ると言う人もいました。
、、、じゃあ、私は何をしようか。
少し考えると1つ思いついたのです。こんな普通な私の人生をここで終わらせようかと。
どうせみんな死ぬんだ。みんな一緒に。
なら、私は
最後くらい普通じゃなくいたかったのです。
1人でみんなと違う死に方をしたい。
みんなと違う時間に死にたい。
だから私は、自分の家の屋上まで行きました。
かなりの高さでした。でも、怖くはありませんでした。
7月10日13時7分
マンションの屋上から女子中学生が飛び降りて亡くなりました。
翌日。
地球には何も起こりませんでした。隕石はいつの間にか消えていたようです。
でも、自殺した子は幸せそうでした。
地球のみんなはいつも通り生きていました。
END-3 「普通じゃなくなった少女」
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