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「いやいやいや…。
ちょっと待ってくれよ。
確かにここに彼女をつれてきたことは事実だぜ?
だがレディに道を聞かれて無視するって訳にもいかねぇだろ…」
『随分見苦しい言い訳を使うようだね?
ならその彼女はどこにいるのさ?
俺に見せしめに来ただけじゃないのかい?』
「なっ…!
俺がそんなことするとでも思ってん…」
『思うわけないさ!』
『俺の…、俺の恋人が、誰かと…しかも、目の前で!!浮気するなんて!!
想像もしたくない!!』
「だからっー。! 」
「道を、!ここまでの道を教えただけだって…何回…、何回言えば…わか、っ、……」
あぁ、情けない。
昔っからそうだ。
自分の感情を、うまく言葉にできなくて。
代わりに涙をこぼすことしかできなくて。
そのうち歯止めが聞かなくなって、自分でも何を言っているのかが分からなくなる。
『あぁっ、もう…!』
『…俺たち、しばらく離れた方がいいよ…。その、お互いのために。』
「まてっ、アメリカ…!!」
その声は、その息は、高くのぼって、遠く、遠くへ消えていった。
今はもう、手を伸ばそうにも、届かない。
「…クソッ……」
情けない。
虫酸が走る。
あのレディの声掛けを、「日本語は分からない」等と言って、蔑ろにすれば良かったか?
それともまた、彼女のパートナーに連絡をするよう促せば良かったか?
否、俺のしたことは間違いじゃない。
…あいつが、俺のことをまだ、信用できてかった…それだけだ。
よくあることだろう。あいつとじゃなくたって、何回も。
どうせ『あのときは悪かった』だなんていって帰ってくるさ。
そう、俺は待ってれば良いんだ。待ってれば…
「…で、待ち人のアルフレッド君は、お前の手元に帰ってきたのかなぁ~?!」
「うるっせぇ髭!!むしるぞ!」
「はァ~?!?!
こちとら昨日お前の愚痴たっぷり聞いた挙げ句家に泊めてやったのに~!?!?
その言い方はないんじゃなくって~!?!?」
「傲慢は顔だけにしろよこの…っ、………」
「…はぁ、そんなにアメリカのことが恋しいんなら、さっさと電話でも何でもしたら良いんじゃないの?
痴話喧嘩に巻き込まれるなんてお兄さん懲り懲りなんだけど…」
「あぁ、痴話喧嘩だったらどれ程良かったことか…!!
…俺があいつに電話?ふざけんなよ。普通あっちがしてくるもんだろ。
勘違いしたのはあいつなんだし…
…まぁすぐにあいつから謝ってくんだろ。」
[…おや、フランスさん。
…と、あそこにいらっしゃるのはイギリスさん、…ですか?
そういえばいつにも増して荒れておられるような…]
「あぁ…やっぱ分かりやすいよね~…
あいつなりに隠そうとしてるんだろうけど…。
…あれ、日本って知ってたっけ、その…」
[ええ、存じておりますよ。
アメリカさんとのことでしょう?実を言うと、アメリカさんもいつものように、とはいかないようで…]
「もう、ほんと困ったヤツら!
どっちも素直じゃないから、どうにも自分から歩み寄れないんだよ…毎度あいつの相手してやる俺の気持ちにもなってみろって!!」
[随分とご苦労されているのですね…。
…もうすぐ会議が始まるようですよ。問題が生じないことを願うばかりですが…]
『…会議を始めるんだぞ。皆各自席に着いてくれ。』
[明らかにテンションが…]
「低い、よねぇ…」
『今回はこの議題についてだ。
持ってきた資料をもとに、意見を述べてくれ。建設的なもので頼むよ。 』
「俺から話そう。この問題についてはー…
…っおいイタリア!!!居眠りをするんじゃない!!!」
「ヴェ~
そんなに怒んないでよドイツ~!…あっ、俺はね、ー」
[そうですね、私も皆さんと同じようなものですが…ー]
…
[あのっ、イギリスさん…。]
「ぁ、?…おう、悪い。
…俺は、…そうだな、こいつに関しては…ー」
『…All right,イギリス。実に興味深い意見に感謝するよ。
理想を高く掲げることは重要さ。どうやら君の所と俺の所では”建設的”の解釈が違うらしいね。
新しい知見をどうもありがとう。』
「はん、ご本家であるアメリカ合衆国殿にお褒めいただくとは、至極光栄に存じます。」
「あーあー!こんなとこでギスギスしないでもらっていい??
次お兄さんね!お兄さんはー」
「あのさぁ、私的な問題をこっちに持ち込まないでよ!!」
「あァ!?突っかかってきたのはあっちだろ!!礼儀知らずにもほどがある!
…なんだよ、お前も俺が悪いって言いたいのか!!」
「そんなこと言ってないでしょ…。
もうお兄さん帰るよ?お前も早く仲直りしなっ…」
「…飲み、行く。」
「…ほんっとお前さぁ…
そんなんだからアメリカに勘違いされんじゃないの!?
お兄さん詰められても知らないからね!!」
『……』