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「ミーンミンミン」
ある夏の日の昼頃、シングルファザーの加村は、同期の柳原と、職場付近のラーメン屋で昼食をとっていた。
「はぁ……」
「どうしたん?加村」
大きなため息を漏らす加村に、柳原が尋ねた。
「子育てって大変だなって。思った以上に」
「そりゃそうだろうけどさ。俊真くんが三歳の時からだろ?父親になったの。生まれた時からならお前死んでるぞ」
加村矢吹。
二十三歳のサラリーマン。
一年前に、子連れの女性と結婚したが、喧嘩が原因で、アパートを出て行かれた。
「まぁな。志奈さんが恋しいぜ」
「いやいや。怒らせたのお前だろ?帰ってきたらちゃんと謝れよ?」
「わあってるよ」
加村は、適当な返事をして、水を一気に飲み干した。
「じゃあな、柳原」
続く