花占い……？―短編小説集―

僕は今、いじめにあっています

何故かはわかりません

何も悪いことはしてないはず、いや絶対に。

最初は、何かのサプライズをする為にドッキリとしてやっているかと思っていました

けど、クラス全体での無視が次の日も続いた

そして、今も。

僕はどうしたら良いのかわからないから、先生に相談しました

そしたら、先生も無視をしてきて、頭がごちゃごちゃしました

それに、いじめられる前はみんなと仲が良かったし、今みたいに空気が重くなかったです

僕、委員会も頑張ったのに、体育祭も皆を引っ張ったのに。

苦しい苦しいよ。息ができないんです。そこのない海に沈んでて、藻掻いても意味の無い底へ落ちるだけなのに。

僕の目の前には、自分の机があります

その机には、一輪の花とそれが入った花瓶が組み合わさって置かれているんです

その花が何なのか、僕にはわからないけど、ドラマで見たことがあるんです

いじめられてる子の机に花をおいて亡くなったことにして、みんなでクスクス笑い合うんです

僕はドラマを見たとき、心が痛かったです

けど、実際自分がいじめられると心だけじゃなくてなにもかも痛く、苦しくなります

だから、今日お母さんに相談しようと思います

その前に、実は僕のお父さんはいません

この前、僕とお父さん、2人でドライブに行ったんです

そのときに、反対車線から飲酒運転している人が僕たちの車線に入って衝突事故が起こったんです

それで、お父さんは亡くなりました。即死だったそうです

けど、僕はギリギリで生き残りました

嬉しかったです。でも、罪悪感の方が強かったです。今もだけど。

やっぱり、この話はもうやめます

思い出すと泣きそうになるから

じゃあ、今からお母さんに相談します

母『………』

僕は今、相談内容を言いました

助けてって言いました

けど、何故か、あの優しいお母さんも無視をしてきました

僕は、一気に海の奥底へ沈みました

◯にたいです

◯きたくないです

けど、そんな事思っても意味がないと思うので考えるのをやめます

明日からもこんな日が続くと思うと、頭も心も壊れそうです

僕の鋼のハートでも。

こんにちは、今日も学校に行きました

偉いですね、僕は。

実は今日、びっくりしたことがありました

それは、机に置かれてる花の水が変えられていたことです

皆はどこまで僕をいじめれば気が済むんでしょうか。

ずっと亡くなったことにされて生きてくのかな。

まぁ、いいや。

聞いてくれて有難う。

おやすみなさい

―――机に置かれた花

【ヒャクニチソウ】

「亡き友をしのぶ」や「別れた友を思う」―――