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投稿ありがとうございます!! ノベルの書き方尊敬します✨ 誰が喋ってるかは書いてないのに喋り方や言葉選びで伝わるの凄すぎます✨ 内容もめちゃくちゃ好きです! みんな、何かしらの闇?みたいなのをかかえてる感じの、結構好きなんですよね💕 大尊敬してます!!
2度目の休憩時間
「そういえば…誰に助けてもらったの?」
「え?」
「倒れたんでしょ?なら誰か助けてくれたはずだよね?」
「……えっと…その」
なつは1時間前何が起きたのか思い出す。
『君の演技…好きだよ♡』
「…無理…話したら俺死ぬ」
「一体何があったの!?」
「なんか…恥ずいというか…思い出すと心臓がバクバクするというか…」
なつが顔を赤くし胸あたりの服を掴む。
「…恋?」
「!?ゴホッゴホッはぁはぁ」
「えっ!?いるま先輩?」
“恋”その言葉にいるまが水を吹き出した。
動揺が隠せていない。
「青春だね〜」
すちはその光景を茶のお菓子にして見ていた。
「ねねっみこちゃん」
「うわぁ!すちくん!」
「最近寝れてる?」
「……」
みことが少し黙り込む。昔からあまり寝れないみことの目の下には少しクマができていた。
「…あのね、これ」
「何…これ」
緑色の袋をみことに渡した。中にはホットアイクが入っていた。
「よかったら使ってみて…俺よくこれで寝てるから」
「ありがとう…すちくん」
「……みことちゃん」
みことの笑顔は少し引き攣っていた。
(この少年が見ているもの…もしかしたら、夢の中かな?だとしたらどういう気持ちなのかな…夢の中ってどんな感じなんだろう…)
夢、みことはこの物語の少年が見ている夢があまり理解できなかった。どんな感覚でどんなことを思うのか。どんなように記憶に残り消えるのか。
「……」
「僕…はカンパネルと居れて幸せだったよ」
なつが個人で演技練習をしている。
(なっちゃんの演技は凄いな…吸い込まれる…俺もあんな演技…できるかな)
2人の少年が
楽しく話していた。
「俺ね…演技部入ろっかなって思って」
「演技部…いいのでは!すちくん演技上手だし!」
「みこちゃんもでしょ?」
「ほえ?」
少し間抜けな声を出しすちはクスリと笑った。
「…ねえみこちゃん。みこちゃんも入らない?部活…」
「俺が?」
「うん!昔からよく本読んでてさたまに声に出してるときあるじゃん?」
「うぇ!?そうなん!?」
「気づいてなかったの?」
「うぇ…?」
みことは根っからの天然だった。
「いっつも本読んでる時楽しそうだし…」
「……」
「えっ?楽しくないの?」
「うわぁ!楽しいよ!」
「入ってみたい…そう思わない?嫌だったらいいんだよ!」
「俺は…入りたい!」
「!いいの?」
みことの顔に近づくとみことはびっくりして思考停止した。
「みこと…ちゃん?」
(…すちくんにせっかく誘ってもらったのに…こんな俺でも役に立てるような場所に連れて来てくれたのに…このままじゃ)
「あの…みこと先輩っ」
「!」
らんに肩に触られたみことが手を払った
「え…?」
らんは思わぬ出来事に驚いた。
「ごめんね…びっくりちゃった…」ニコッ
「あっ…はい」
「どうしたの?」
「えっと…その今日役決めしたこれ」
「あーえっと『裸足のゲン』の警察官役やるんよね?」
「はい!あのこの役の気持ちがよくわからなくて…この警察官は“国民の戦争反対”の意見に否定するじゃないですか?」
「うん…」
「俺…戦争はよくないと思うから。いまいちこの役の気持ちがよく分からないです。どうすれば…」
「……」
「みこと…先輩?」
「あぁ!ごめんね!そっか難しいもんな…俺もこういう役結構苦手でさ、ーー、ーー。」
自分と同じように自分がやる役の気持ちがよく分からない事があるんだなと思った。
「…疲れた」
「おっみことおかえり」
「兄ちゃん!ただいま!母さんは?」
「仕事。父さんのところ行きな。」
「あっうん!」
「父さん…今日ね、びっくりしたことあったんよ。一年生の子たちの中でらんって子が居るんだけど…肩を叩かれた時ね“怒り”?みたいなのが感じた。」
「なんか…本当に戦争反対の意見に怒っている…何というか上の人からずっと頭に銃口を向けられていることの怒りが伝わってきた」
「演技の練習をするといつのまにかその役になりきってしまうのかな?本当に凄い子がきたんだ。」
仏壇に話をかける。遺影には金髪にオレンジ色の瞳。 みことの父だ。数年前に交通事故で亡くなったのだ。今は家族3人でなんとか家系を支えている。あっ4人だ…いや3人と1匹?
「にゃー」
「ハル!ただいま!」
「にゃー」スリスリ
「ご飯もう食べた?」
「にゃ」
「?…」チラッ
「あっ食べたみたいだね!水無いみたいだら今入れるね。」
「もう寝ようかな…あ」
スクールバックからすちからもらった緑色の袋を取りだし、ホットアイマスクを見つめる。
「…どんな感じなんやろう」
少しつけ、目をゆっくりと閉じる。
気づけば深い眠りにみことは眠りついた。