テラーノベル
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翌日の昼休み。
トムはジュースを飲んでいた。
そこへ。
りゅうきが来る。
しかも真面目な顔。
嫌な予感がした。
「トム」
「ん?」
「好きってなん?」
案の定だった。
トム
「ぶっ」
盛大に吹いた。
「汚っ!」
「なんで急に!?」
りゅうきは悩んでいた。
本気で。
昨日の電話。
たくとの様子。
優しい声。
嬉しそうな声。
全部が頭から離れない。
「先輩がさ」
トム
(来た)
「なんか最近変なんよ」
「ほう」
「俺のことで笑ったりするし」
「うん」
「優しいし」
「うん」
「会うと嬉しい」
トム
(それりゅうきや)
「でも先輩やし」
「意味分からん」
即答だった。
りゅうきは机に突っ伏す。
「だってさ」
「うん」
「先輩やん」
「うん」
「かっこよかやし」
「うん」
「優しいし」
「うん」
「一緒おると楽しか」
「うん」
「安心する」
「うん」
「会いたくなる」
「うん」
「声聞きたくなる」
「うん」
「他の人と仲良くしとると嫌」
「うん」
沈黙。
トム
「好きやん」
りゅうき
「え?」
トム
「好きやん」
りゅうき
「え?」
トム
「いや好きやん」
りゅうきの思考が止まる。
好き?
先輩を?
俺が?
心臓が変な音を立てた。
「え、でも」
「でも?」
「俺、先輩と付き合いたいとか考えたことなか」
トムは少し笑う。
「好きって最初からそうなるわけやないよ」
りゅうきが顔を上げる。
「気づいたら特別になっとるもんだよ笑」
特別。
たくと先輩。
放課後になると会いたくなる。
褒められると嬉しい。
LINEが来ると笑う。
他の先輩と話していると。
少しだけ。
面白くない。
その瞬間。
胸がぎゅっと締め付けられた。
「あ」
トム
「気づいた?」
りゅうきは何も言えない。
ただ。
顔が真っ赤だった。
「俺……」
好きなん?
たくと先輩のこと。
本当に?
その日の帰り道。
りゅうきは一人だった。
いつもならたくとに電話する。
でも。
できない。
だって。
意識してしまう。
好きかもしれない人。
そう思った瞬間。
電話の通知が鳴る。
たくと
『お疲れさま』
短いメッセージ。
いつも通り。
なのに。
心臓がうるさい。
『今日どうだった?』
りゅうきはスマホを見つめる。
会いたい。
声聞きたい。
先輩に。
そこで初めて。
トムの言葉を思い出した。
気づいたら特別になっとるもんやろ
りゅうきはゆっくり目を閉じる。
そして。
小さく呟いた。
「……好きかもしれん」
それはまだ恋の始まり。
でも。
たくとが何ヶ月 も抱えていた気持ちへ。
りゅうきが初めて近づいた瞬間だった
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コメント
1件
わあ、来ましたね…!りゅうきがようやく自分の気持ちに気づく瞬間、すごく丁寧に描かれていて胸が熱くなりました。「好きって最初からそうなるわけやないよ」っていうトムの言葉、めちゃくちゃ沁みます。たくと先輩への「会いたい」「声聞きたい」が自然に溢れてくる描写が切なくて、読んでるこっちまでドキドキしました。この気づき、ずっと待ってました…!次の展開が楽しみです🌷