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(教室に人が増えてきたな)
俺、桃瀬晴翔、只今…
「zzz」
隣の席の保住の寝顔を観察中である。
こいつは、保住龍一。
中学からの仲で、親友みたいなもんで、性格はまじで人の話を聞かない。
聞いていても、すぐ口を開く。
そのおかげで、よく先生達の怒りを買っていた。
「ガラガラ」
引き違い扉の扉が開いた。
(本当、よく寝れるよな…こんな初日…にぃいいい!!??)
入ってきたのは、天から舞い降りた天使のような、とても可愛い女子生徒だった。
(か、可愛い、いや可愛すぎーーーー!!!)
目を逸らし、窓に目をやる。
(へ、平常心、平常心、……いやいや、無理があるだろーーーーーー!!)
俺、桃瀬晴翔は、今、たった今、マスク女子生徒に恋をした。
(あ、あの人、私の事、見てた…よね)
萌田は、桃瀬の視線に気づいていた。
(ま、まさか…私、今すごい顔してた…?!そ、それか、制服姿、変?!)
急に自信が無くなった萌田は、急いで教室から逃げるように出ていった。
「ふぁぁ…、おはよー、桃瀬〜。…どしたお前、顔赤いぞ、熱か?せんせー呼んでくる?」
「だ、大丈夫…」
「?」
妙に変な桃瀬に困惑している保住であった。
一方、その頃、萌田は、女子トイレの鏡の前で、身だしなみを整えていた。