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藍翠 瑠蒼
38
みことは、自分でもわかっていた。
嫉妬深い方ではない。
……たぶん。
少なくとも付き合う前はそう思っていた。
でも。
🦈「いるまくん、それ貸して」
📢「ん」
こさめが自然にいるまの手からスマホを受け取る。
肩が触れるくらい近い距離。
いるまは気にしていない。
こさめも気にしていない。
でも。
👑「……」
みことは気になる。
めちゃくちゃ気になる。
🦈「みこちゃん?」
こさめが不思議そうに振り返る。
🦈「どうしたの?」
👑「なんでもない」
即答。
でも全然なんでもない。
今日はみんなで集まっているだけだ。
いるまとこさめは元々仲がいい。
知ってる。
わかってる。
それでも、隣に座る二人を見るたびに胸の奥がもやもやした。
いるまが動画を見せればこさめは笑う。
こさめが話しかければいるまも笑う。
二人とも距離感が近い。
近すぎる。
🦈「みこちゃん?」
また呼ばれる。
👑「ん?」
🦈「さっきから静か」
👑「そう?」
🦈「うん」
こさめは首を傾げる。
本当に何もわかっていない顔だった。
それが余計に複雑だった。
しばらくして。
こさめが飲み物を取りに立ち上がる。
するといるまも立った。
📢「俺も行く」
🦈「じゃあ一緒に行こ」
二人でキッチンへ向かう。
📢「……」
みことはつい無言になった。
隣にいたなつが吹き出す。
🍍「みこと〜顔怖いぞ」
👑「普通だけど」
🍍「普通じゃないだろ」
完全にばれていた。
🍍「嫉妬?」
👑「してない」
🍍「してるじゃん」
👑「……」
否定しきれなかった。
だってしてるから。
こさめは恋人。
信頼している。
でも嫉妬は信頼とは別問題だ。
好きだからこそ気になってしまう。
それだけだった。
帰る頃には、みことは少し落ち込んでいた。
こさめはいつも通りだったけど。
だからこそ余計に言いづらい。
家に帰って。
玄関のドアが閉まる。
🦈「ふぅ」
こさめが靴を脱ぎながら振り返った。
🦈「楽しかったね」
👑「……うん」
🦈「みこちゃん?」
反応が薄かったからか、こさめが近づいてくる。
🦈「今日ほんと変だよ」
👑「そうかな」
🦈「そう」
言い逃れはできなさそうだった。
こさめはじっと見上げてくる。
🦈「なにかあった?」
👑「ない」
🦈「あるじゃん」
👑「……」
🦈「みこちゃん」
優しい声。
みことは少しだけ視線を逸らした。
👑「……嫉妬した」
🦈「え?」
こさめが固まる。
🦈「誰に」
👑「まにき」
🦈「なんで」
本気で不思議そうだった。
みことは苦笑する。
👑「距離近いから」
🦈「いるまくんと?」
👑「うん」
こさめは数秒考えていた。
それからようやく理解したらしい。
🦈「あー」
👑「……」
🦈「それで機嫌悪かったんだ」
👑「悪くはなかった」
🦈「嘘」
即答された。
みことは黙る。
否定できない。
すると。
こさめがふいにみことの服の裾を掴んだ。
🦈「ねえ」
👑「ん?」
🦈「みこちゃん」
👑「なに」
🦈「こさめが好きなの誰だと思ってるの」
みことは一瞬言葉に詰まった。
👑「……俺?」
🦈「そうだね、当たり前じゃん」
さらっと言う。
🦈「いるまくんは友達」
👑「うん」
🦈「みこちゃんは恋人」
こさめは少し笑った。
🦈「全然違う」
その一言で。
胸の中のもやもやが少しだけ軽くなる。
🦈「でも」
こさめが続ける。
🦈「嫉妬してたのはちょっと可愛かった」
👑「やめて」
🦈「なんで」
👑「恥ずかしい」
🦈「ふふ」
笑われる。
みことは顔を覆った。
すると次の瞬間。
ぎゅっと腕に抱きつかれた。
👑「こさめちゃん?」
🦈「これで満足?」
見上げてくる。
少し意地悪そうな顔。
👑「……」
🦈「みこちゃん?」
👑「反則」
🦈「なにが」
👑「そういうの」
こさめは楽しそうに笑った。
そして。
🦈「安心した?」
🦈「こさめはみこちゃんのなんですけど」
と聞いてくる。
みことは観念して、小さく頷いた。
👑「した」
🦈「よかった」
そう言って笑うこさめを見ていると。
嫉妬していたことすら、少しどうでもよくなってしまうのだった。
リクエストありがとうございましたぁぁぁぁ
コメント
3件
リクエスト答えてくださりありがとうございました!水さんが黄さんに抱きつくのめっちゃかわいかったです;;
みことが嫉妬してるの新鮮で可愛かったです…!「してない」って言いながら完全に顔に出ちゃってるの、なつくんに即バレしてるのツボでした😂 こさめちゃんが帰宅後にちゃんと気づいて「みこちゃんのなんですけど」って言ってくれるの、反則級に甘い…!抱きつかれて「反則」って照れるみことも最高でした。短い中にぎゅっと感情が詰まったお話、ありがとうございました🌷