藍色の傭兵たち

「幽体の剃刀！」

不可視の斬撃がミニガンを二つに分ける

敵は一歩二歩と後退していく

「ねえ　まさか『任務』を放棄して逃げようってわけじゃ…ないよね？」

奥の方から低身長の少女とクロスボウを持った男がゆっくりと歩いてくる　少女の方は戦いの場には似合わない、まるで1人だけ休日の洋服店にいるような格好だった

「もしあなた達が逃げたらあなた達の家族や友達がどんな目に遭うか分かってるの？…私達に戦わない選択肢は無いんだよ」

覚悟を決めた表情だった

カインに耳打ちをする《恐らくあれはｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ》

「レイア」

「オッケー」

装飾の入った矢がアリア目掛けて一直線に飛んでくる

「させない！」

カインが体で受け止めようとするがその体をすり抜ける

アリアに当たった瞬間に紫電が走り、魔法陣が崩壊　大量の魔力が波になり　辺りの空気に流れ出る

「いや～惜しかったね～！　普通の矢だったら受け止めれたけど魔術の矢だからね」

「この野郎ぉぉ！」

カインが狂ったように軍刀を片手に突っ込んでいく

アリアの大量の魔力は別の場所で…