新幹線とバスに乗って旅館に行く…筈だったのだが
烏間「ある方々のご好意で予約した旅館をキャンセルしてある屋敷に泊まる事になった…
くれぐれもご迷惑をかけない様に!」
そう云われて連れて来られたのは来た事のある和風のお屋敷
黒服も居り矢っ張り…と思った
見つからない様に独歩の腕に抱き着き後ろに隠れる
けれども私の長い赤髪はかなり目立つらしくすぐに見つかってしまった
黒服「?!よ,夜桜幹部と椚ヶ丘中学校御一行様がいらっしゃたぞ!!
尾崎幹部と中原幹部と芥川さん達を呼んでこい!!」
私を見た1人の黒服がそう叫んだ
というか芥川って…氷花と敦に会わせたら不味い…
芥川「…?其処に居るのは恋花と…中也さん達が云っていた奴等か…」
ちらっとE組を見る
そうなると必然的に氷花や敦を見てしまうから…
芥川「氷花!!」
芥川が氷花に駆け寄ろうとする
敦「なんで此処に居るんだ芥川!!」
すかさず氷花の前に敦が立ち芥川から庇う
芥川「どけ人虎!!!!!!」
『辞めんかお前等!!子供達が怖がっているだろう!!』
ギュルッ!と糸で身動きが取れぬ様縛る
敦「いたっ!!」
芥川「離せ恋花!!」
『芥川,敦』
殺気を含ませそう云えば2人は大人しくなる
烏間「夜桜さん…君は一体…」
中也「なんだ恋花,話してなかったのか」
『別に話さなくても良いと首領から云われてたからな』
まぁ此処等でそろそろ自己紹介するのもありかもな
『初めましてだよな,此方で話すのは
ポートマフィア幹部,夜桜恋花だ』
渚「ポートマフィアの幹部?!」
中村「え,恋花ってそんな凄い人だったの?!
やばっ!そんな人と友人なんてめっちゃ自慢なんだけど!」
『そうか?普通は怖がると思ったんだが…まぁ良いか
嗚呼,先程の男は芥川龍之介と云う
此方2人は同じ幹部の…』
中也「中原中也だ
云っておくが俺は22だからな」
中也さん,よく学生に間違われますものね
尾崎「尾崎紅葉じゃ
良く来たのう愛しの恋花と氷花と叶恋よ」
そう云って姐さんは私達を見る
独歩に引っ付いている私を見て顔を険しくさせた
尾崎「!恋花,今すぐソレから離れよ
穢れてしまう」
そう云って独歩の腕から私を剥がした
『独歩ぉぉぉぉぉ……』
嘆きつつも京都を回る準備をして回り始める
芥川がついて行こうとして大変だったがなんとか落ち着かせた
途中渚達の班と被り,独歩も途中参加で合流して一緒に周り祇園の奥へと入る
『うん,矢張り此処は人も少なく暗殺に打って付けだな』
敦「じゃあ此処で決行に決めますか?」
カエデ「さんせーい!」
『嗚呼…!(ゾクリ』
なんだか嫌な予感がする
不良「ホントうってつけだ
なんでこんな拉致りやすい場所歩くかねぇ」
大勢の不良がやって来た
カルマ「……何お兄さん等?」
国木田「観光が目的では無さそうだが」
不良「男に用はねー
女置いておうち帰んな」
そう云った不良の男の顔を掴み目潰しをして頭を電柱に思い切り当てた
カルマ「ホラね渚君
目撃者いないとこならケンカしても問題ないっしょ」
赤羽の後ろに鉄パイプを持った不良が近付いた
氷花「赤羽君後ろ!!」
『危ない!!』
飛び出さんとする氷花を敦の方へ投げて叶恋と氷花にアイコンタクトで隠れる様に云う
其の勢いのまま私は赤羽を突き飛ばす
ゴッ,という音と共に頭に痛みが走る
最後に私が見たのはカエデと由希子が攫われんとするところだった
私は暫くの間気を失った
目を覚ますと車の中に居り体を縛られていた
不良「うひゃひゃひゃ!!
チョロすぎんぞこいつら!!」
リュウキ「言ったべ?
普段計算ばっかしてるガキはよ
こういう力技にはまるっきり無力なのよ」
カエデ「…ッ犯罪ですよねコレ
男子達や国木田先生あんな目に遭わせといて」
…?!独歩に何かあったのか?!
正当防衛としても武装探偵社として高校生に攻撃するのは不味いと思ったのだろうか…
じゃなきゃ独歩達が簡単にやられる訳が無い
不良「人聞き悪ィな〜
修学旅行なんてお互い退屈だろ?楽しくしてやろうって心遣いじゃん」
迷惑な心遣いだな
帰りたい…
不良「な,まずはカラオケ行こーぜカラオケ」
『何故京都まで来てカラオケなんだ…
旅行の時間が台無しだろう…』
リュウキ「お,起きた?わかってねーな
その台無し感が良いんじゃんか
そっちの彼女ならわかるだろ」
由希子の事だろうか…
リュウキ「どっかで見たことあったのよ
目ぼしい女は報告する様いつも友達(ツレ)に言ってたよ」
そう云って不良は一枚の写真を見せる
その写真に写っているのはチャラい感じの女の子だった
リュウキ「去年の夏ごろの東京のゲーセン
これおまえだろ?」
なっ…?!
でも云われて見れば由希子だな…
神崎「……!!」
リュウキ「さらおうと計画してたら逃しちまった
ずいぶん入り浸ってたんだってなぁ
まさかあの椚ヶ丘の生徒とはね〜
でも俺にはわかるぜ
毛並みの良い奴等ほどよどこかで台無しになりたがってんだ
恥ずかしがる事ァねーよ楽しいぜ台無しは
堕ち方なら俺等全部知ってる
これから夜まで台無しの先生が何から何まで教えてやるよ」
……独歩!!
〜同時刻の祇園,No視点〜
奥田「み,皆!!」
氷花「大丈夫?!」
隠れていた3人が影から出て来る
渚「…良かった
3人はは無事で」
叶恋「思いっきり隠れてた…ごめん…」
国木田「ぐっ…」
敦「国木田さん!あまり動かない方が良いですよ!僕を庇って殴られたんですから!」
カルマ「………車のナンバー隠してやがった
多分盗車だしどこにでもある車種だし
犯罪慣れしてやがるよあいつ等」
国木田「通報してもすぐには解決しない
…というか俺が捌いて良いだろうか」
氷花「国木田さん?!」
8人が考えているとしおりが風でページが捲れた
其れを叶恋が見る
叶恋「アッこれ…
皆,もしかしたらなんとかなるかもしれない」
叶恋に視線が集まる