生配信が終わり、ほっと息をつく。
山里さんの司会はやっぱりすごいな。おれも変なこと言わなかったし、若井がちょっと様子おかしかったけど盛り上げてくれて楽しかった。
お客さんがいないトーク現場は緊張するんだよね。前に置いてもらったタブレットでみんなからのコメントを見られたから助かった。
たくさんの人が見てくれて、新曲も楽しみにしてくれている。やれてよかったなと嬉しい気持ちだった。
ただひとつ、心配なのは………
俺の視線の先には、腰を庇いながらスタッフさんと話している元貴。
病院には行ってくれたけど、その姿を見ると心が痛む。
「え、あれやっぱ涼ちゃんのせいなの?」
いつの間にか隣に立っていた若井の声にビクッと身が跳ねた。
「え!!!なにが??!!!」
「いや、元貴の腰。ものすごーく申し訳なさそうな顔してるからさ」
ニヤッと笑った若井が少し顔を寄せて口元に手を当て、分かりやすい内緒話のポーズをする。
「すごい体位試しちゃったとか?」
猛烈な勢いで顔に熱が集まって来る。
「す………すごくはない別に!!!」
わははは、と笑われる。
「否定するとこ、そこなんかーい!」
しまった、間違えた。 両手で口を押さえる。
「ちょっと、りょうちゃんで遊ぶのやめてくれる?」
背後から低い声が聞こえて振り返る。いつの間にか元貴が近くにいた。思わず肩を支える。
「大丈夫?」
「大丈夫だって、そのうち治るよ」
来週にはテレビ出演もあるし、本当になんでこんなことになっちゃったんだろう。
しょんぼりした気持ちになっていると元貴が優しく微笑んでくれる。
元貴は若井に顔を向けるとジロリと睨んだ。
「セクハラすんのやめて欲しいんですけど」
「いやごめんごめん、ちょっと興味本位と言うか……あっ亮太さんに挨拶してこよっと!」
「だから亮太さんって言うなって!」
逃げるように去って行く若井の背中に元貴が言うのに首を傾げる。
「なんでダメなの、『亮太さん』?」
「…………なんか涼架、っぽく聞こえるから」
へ?
なにそれ。
もしかして、、、ヤキモチってこと??
おれの名前が若井に呼ばれたらヤなの?
…可愛ッ…………!
おれが感動して元貴を見つめていると元貴がすごく嫌そうな顔をする。それからゆっくり片方の口角を上げておれに顔を寄せる。
「ねぇ、今朝は腰痛めちゃったせいで最後まで出来なかったね…?」
こんなところで何を言っているんだ、と慌てて辺りを見回す。幸い誰もいなかったけど、変な汗が滲み出るのを感じる。
今日の元貴は朝からすごく元気で、おれは寝ぼけたまま翻弄されていた。 あんまり体に力が入っていなかったおれを抱え直そうとした時に、やっちゃったんだよね…腰。おれ重かったかなってめっちゃ落ち込んだ。
当然2人ともまだ達していなかったけど、動けなくなってしまった元貴を病院に連れて行かなくちゃってそれどころじゃなくて忘れていた。
あの時発散できなかった熱がじんわりと戻って来るのを感じてしまう。
「さ、帰ろっか。…俺の腰が治るまではりょうちゃんが上で頑張ってね」
全ッ然可愛くなかった。
うっそりと微笑む元貴に引き摺られるように、おれ達はスタジオを後にした。
昨日は配信めっちゃ笑って見てたんです。
ですけど、朝起きたら「ん…?なんで腰痛めたんだ………?」って思ってしまいました。
ほんとにすみません………🙏
今後もし何で腰痛めたか情報出てきても気にしないでやってください笑笑
コメント
2件
きぃさん、早速配信ネタをありがとうございます🤭💕 私も腰にクローズアップしてました❣️👀笑 あと、♥️くんが2人を阿吽の呼吸でいてくれる凄さを語るクダリで、どんな関係値?!と💛ちゃんが自爆してる?!👀💥と私はとーっても♥️💛な色メガネをかけて見て、ニヤニヤでした~🤤🫶💕