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ー起床ー
……何処だ、此処は。
俺は脳内でそう呟く。無理もない事だ。目が覚めればいつもの部屋のはずが、全く知らない部屋だったのだから。
……寝ている間に何があった?まず、昨日は何をしていた?
俺はそのまま部屋を探索する。
監視カメラに食料、ベッド、奥にトイレと風呂。……だが、全てに監視カメラがついている。しかも全方位だ。彼処にあるぬいぐるみと本にも……監視カメラが仕掛けてあった。
何がしたいんだ?ただ、閉じ込めて俺を何処かで見ているだけなのか?だとしたら、何故拘束しない?
……いや、する必要がなかったのか。
今気づいたが、出口と思わしき扉には外側から鍵が掛けられ、中に入る事が出来なくなっていた。用意周到……と言いたいが、最悪な状況だ。俺が悩んでいると、上の方にあるスピーカーから声が聞こえた。
『……あー……あー……聞こえる?聞こえてるよね?起きてるし』
「………………」
少しボイスが変わっているが、口調からして……アイツだ。
「……ヴィル」
『ヴィル?あぁ……正解。声変えてるのによく分かるね』
「口調」
『……なるほど。所で、どういう状況か分かる?』
「……俺がお前に監禁されている、それだけだろ」
『……正解。あっさりと言うね。まぁ、いいけど』
「……何故、この様な事を?」
『……いずれ思い出すよ、僕が君を監禁する前に言った事をね。あ、そうだ。首輪、ある?』
首輪……?
『なんだ!ちゃんとつけてるじゃん!』
……確かに俺の首には首輪が嵌められている。
だが、この程度なら外せる。
そう思い、俺は首輪に手をかけた。
『……取ってみな?』
何か裏がありそうだが、仕方ない。やる事がない。
手をかけ、外そうとした瞬間、ビリッと静電気が小さく俺を襲った。
「い゛っ!?」
『あー……静電気?面白くないなぁ……』
「……ふざけ、んな……」
『んーとね……それ、首輪外そうとしたらランダムで静電気、媚薬、音、絞首、服従になるよ。音は……大音響が耳元で鳴るから鼓膜破らないように気をつけて~!じゃ、またね』
「おい、待て……!」
……スピーカーからは何の音も聞こえない。どうやらいなくなった様だ。……首輪に触れただけでクソみたいな罰を受けるのはごめんだ。
しかし……服従?どういう事だ……。
ただ、面倒なので風呂に入る事にした。
……あのクソ吸血鬼……風呂にまで監視カメラ仕掛けてんじゃねぇよ。
内心そう思いながら俺は監視カメラに手をかけた。
その直後に再び静電気。
「……っ」
監視カメラを外すだけでも首輪が反応してるし……!
……仕方ない、カメラが起動していない事を祈って一応秘部を隠しながら入るか……。
……面倒な緊張感が増えたな……。
あとがき
人物紹介面倒なんです。
まぁ……ヴィルとルアの事は新キャラ紹介へGO。後は知らぬ。