虫の声しか聞こえぬ夜に、男、帝の寝室に忍び入りけり。かしこくも帝にこの鞭を奉り候ふ。その鞭は武士が軍馬を操る鞭なりけり。朕にこの鞭をもて汝を打てと申すか。帝に僕を鞭をもて打たせ給へと願ひ侍り。汝の望みのままに打ちてやらん。すると、帝、鞭を大きく振り上げて打ちたり。やあ、それ。あれ、あゝ、あないみじ。さらに打ちて欲しう侍り。益荒男のくせに、女子のごとき声をあげるなり。いと情けなし、いと情けなし。あゝ僕はなんと醜き豚なるらむ。やあ、それ。あゝ、あゝ。さらばさらに蝋をこまそ。あゝ、なんという所業、鬼のごとし。下より鞭をもて打つ音も、上より蝋をたらし喘ぐ声も、ものきよしげにおもしろし。事はたけなわを迎へ、ふたりはまじわるけれども、朝を迎ふると交わることなきものへと戻るなり。
語句解説
朕(ちん)身分の高い人、特に高級貴族や天皇、皇帝の一人称
武士(もののふ)
僕(やつがれ)
益荒男(ますらお)強く堂々とした男子⇔手弱女(たをやめ )歌の優美で女性的な風情
もののきよげ(物清げ)何とはなしに美しいさま
たけなわ 一番の盛りまっさいちゅう
意訳
虫の声しか聞こえないとても静かな夜にある男が帝の寝室へ忍び込んだ。
畏れおおくも帝へこの鞭を献上いたします。
その鞭は武士が軍馬を操るものであった。
朕にその鞭でお前を叩けと言うのだな。
はい///帝に私を鞭で叩いていただきたいです…
やあ!オラ!(ペチーン)
あっ///♡あぁっ、まじやばい♡もっと叩いて欲しいの♡
ガタイのいい男なのに女の子みたいな声をあげるんだな。ダッサ♡情けな♡
あぁっ私はなんて醜い豚なのでしょう///♡
オラ!オラ!
やぁっ//♡ふぁっ///♡
さらに蝋をくれてやろう
あぁ♡なんてことするの♡鬼みたい///♡
下から鞭で叩く音も、上から蝋を垂らし喘ぐ声もなんとなしに美しく愉快だ。そーゆー事は一番盛り上がってきてふたりは交わった///♡
しかし、朝になると決して出会うことのないものへと戻ってしまうのであった…
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